オープン時の命綱!運転資金の目安と主な使い方

公開日:2022/09/06  更新日:2022/09/06
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運転資金

コラムでは度々書いていますが、開業にかかるお金は設備資金と運転資金に分かれます。

 

設備資金は

  • 店舗保証金(敷金)
  • 店舗内装費
  • 美容器具費
  • その他設備費(家電製品など)

 

一方、運転資金には

  • 物件取得にかかる費用(礼金や仲介手数料)
  • 材料費(商材の仕入れや備品)
  • 広告宣伝費
  • その他運転資金

 

があります。

 

ここでの「その他運転資金」とはいわゆる「事業のためにとっておくべき現金」です。

運転資金


設備資金も運転資金も、ほとんどがオープンするまでに使ってしまいますが、手元に残して置くお金が必要です。

 

では、いくら用意しておくべきなのでしょうか。あらためて、運転資金について考えてみましょう。

 

大きな固定費を支払えるだけのお金が必要

運転資金は、サロンが開業して安定するまで、支出が売上を上回ることを想定して設定します。したがって、売上が悪くても、必要な経費を払えるだけの金額を考えます。

 

さらに経費には大小があって、かつ固定費と変動費に分かれます。

経費

変動費とはそもそも売上の大きさによって変わってくる経費なので、売上が小さくなれば支払いも小さくなります。

 

それゆえ金額の大きな固定費に注目します。

 

サロン経営で金額の大きな固定費といえば、

 

  • 家賃
  • 人件費
  • 広告費

 

が挙げられます。

 

目安としては、この固定費の3~6ヶ月分を準備しておくとよいでしょう。

 

  • 家賃:30万円
  • 人件費:60万円
  • 広告費:20万円

 

の場合は、1ヶ月110万円の固定費になります。

 

とすると、このサロンでの運転運転は330万円~660万円ということになります。スタッフが多ければ多いほど、運転資金は大きくなる傾向があります。

 

オープン間もない時期が一番不安定

中には、すでに見込み客も十分で、初月から利益が出せるというサロンもあります。

 

しかし、それでも運転資金は必要です。

 

オープン直後は思わぬ出費が増えるからです。

 

例えば、オープンの前後には以下のような支払いが発生することがあります。

 

  • 次の月の家賃の支払いが発生する。
  • 先月から掲載していたホットペッパーの掲載費の支払いが発生する。
  • 借入金の返済もスタートする。
  • 先月のクレジットカードの支払いが発生する。

 

売上があがってくる前に、支払い期限が来てしまうのです。

 

あるいは、準備のためにスタッフに働いてもらっていれば、オープン前から給与も発生します。

 

また、オープン直前で内装で不備が見つかり、修理代金がかかってしまうといったトラブルもありえます。

 

たとえ売上や利益の見通しがよいとしても、売上が立つ前に現金が減っていくことはかなり怖いことです。

 

十分な準備金を持っておきましょう。

 

家賃と人件費

サロン経営の要は物件と人です。

 

特にこの2つは、今回のコロナ禍のような事態のときに、サロン経営を圧迫します。サロンを閉めると判断したとしても、すぐに物件の解約ができないケースもあります。

 

退去の申請は6ヶ月前という契約であれば、退去するまでの6ヶ月間はたとえお店を閉めても、支払い続けなければなりません。

 

物件の契約時には「解約」についてもしっかり確認しておきましょう。

 

人件費についても同じです。たとえコロナによって営業ができなくなっても、スタッフへの給与の支払いを続けなければ、スタッフは生活ができません。

 

営業再開まで踏ん張って支払いを続けなければ、スタッフは辞めていくでしょう。

 

これは開業時にもあてはまります。初月が赤字を出したとしても、給与を支払えるだけの余裕資金は持っておかなければなりません。

 

オープン時から支払いが滞ってしまったら「もしかしてこのサロンやばいのかな」と不信感を持たれてしまいかねません。

 

家賃、人件費には特に注意が必要なのです。

 

運転資金とは別に生活資金も頭に入れておく

事業には関係ないので運転準備金には入れませんが、万が一事業がうまくいかなかったときに備えて、自分の生活費を支払えるだけの余力は残しておきましょう。

 

独立をすると、収入から自分で社会保障を支払っていくことになります。自分の収入目標を作るときも、必ず毎月どのくらいお金を使っているのかを調べておくことをおすすめします。

 

生活資金が不足しそうであれば、親族などからの援助を受けられるかなども調べておきましょう。そうでなければ、事業用の運転準備金を使うことになってしまいます。

 

まとめ

開業時には、運転準備金を設定する必要があります。

 

オープン直前直後は、思わぬ出費が発生したり、売上が立つ前に大きな支払いが発生する可能性があるからです。

 

また、売上が安定するまでは、家賃、人件費の支払いを確実にできる程度の資金は必要になります。

 

したがって、固定費(家賃・人件費・広告費)の3~6ヶ月の金額を運転準備金として、資金計画に組み込んでおくことが望ましいと言えます。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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