夫婦で美容室開業を目指す人へ!その魅力とリスクについて解説

公開日:2022/12/19  更新日:2022/12/19
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
夫婦 美容室 開業

美容室は、夫婦で開業がしやすい業種の一つだと思います。

 

・夫婦が同じ美容師であれば、業務内容を知っているため始めやすい。

・ある程度見込み客がいれば、収支計画も立てやすい。

・どちらか一方、あるいは両方が「お店を持ちたい」という目標を持ったことがある。

 

こうした背景から夫婦で開業を目指すケースも多くあります。

 

ビューティガレージにも、スタイリスト夫婦、あるいはスタイリストとアシスタントの夫婦が開業相談に来られます。私も、多数の夫婦開業のお手伝いをしてまいりました。

 

ご夫婦の関係性、パワーバランス、お互いの性格によってさまざまな展開を見せるので、夫婦開業プロセスは一概には言えません。

 

しかし、夫婦開業の魅力やリスクについては共通しています。

 

ということで今回は、夫婦開業のメリットとデメリットについて解説したいと思います。

 

家族の時間が豊かになる

サロンオーナーは時間に縛られません。

 

自分も配偶者も、仕事時間を自由に設定できるため、子どもの送迎や家事などの時間を考慮したシフトを組むことができます。したがって家事育児の分担もしやすくなります。

 

二人が同じ場所で働くことで、子どもをサロンに呼べるというメリットもあります。開業のサポートをさせていただいたサロンでは、バックルームを広くとっていました。

 

訪問した時には、そのご夫婦の小学生の子どもがサロンに戻ってきて、バックルームで宿題をしていました。

 

また、二人で休みを合わせることができるのも魅力です。

 

「これまでシフトがあわず家族で出かけることができなかったけど、家族で過ごすための時間をちゃんと確保できるようになった」

 

あるオーナーの言葉です。夫婦開業は家族の時間を増やしてくれます。

 

夫婦のコミュニケーションが増える

良くも悪くも、夫婦が一緒にいる時間が増えます。

 

サロンの開業、経営という目標を一緒に目指すため、絆も深くなります。

 

事業計画書を作るときにも、二人で話し合ってコンセプトやメニューを決めます。意見が合わないところも話し合いをしながら、一つ一つ決めていきます。

 

また、お互いに信頼して、役割分担して開業を進める夫婦もいます。

 

事業計画や資金調達を旦那様が、サロンのデザインや商材選びを奥様が責任をもって担当しました。

 

開業という未知の経験を通して、お互いの知らなかった特技や性格に触れて驚く人もいます。

 

「お金にルーズだとおもっていたのに、意外にコツコツお金を貯めててびっくりした」

 

「口下手だと思ってたけど、奥さんがデザイナーとコミュニケーションをとってくれたことで自分がイメージしたサロンができた」

 

サロンの開業・経営を通して、コミュニケーションは増えます。そのため、お互いへの絆が益々強くなることも期待できます。

 

節税にもなる

どちらか一方が個人事業主になって、配偶者を雇用すると、「専従者給与」として青色申告で経費算入として認められます。

 

金額にもよりますが、雇用されている側は所得税がかからない上に、個人事業主側も経費として扱いつつも、家族のお金になります。

 

 

一見メリットばかりの夫婦開業に見えますが、デメリットもあります。

 

共倒れのリスク

夫婦開業の最大のリスクは、事業がうまく行かなくなったときに二人で稼ぎがなくなることです。

 

個人事業主となれば、本人は雇用保険が適用されないため失業保険がありません。一方で配偶者も、保険が適用できない可能性が高いです。(ここは少し専門的な話なので割愛しますが)

 

いずれにせよ、このリスクについてはしっかりと理解して、夫婦で話し合っておく必要があります。

 

「経営が厳しくなった場合、どちらかが別のサロンで働き始める」というルールを敷いている夫婦もいました。

 

「まず一人でスタートして軌道に乗ったら、配偶者が合流する」という戦略を立てている夫婦もいました。

 

夫婦開業の場合には、共倒れしないようなリスク管理が必須になります。

 

ローンを組めないリスク

個人事業主になると社会的な信用が低くなる可能性があり、そうするとローンを組むハードルがあがります。

 

晴れて個人事業主となったある美容師の方は、車のローンが通りませんでした。

 

開業してしばらくは、しっかりと黒字を出して事業を安定させることに集中しましょう。事業が安定していると認められるまで、大きなローンは我慢するしかありません。

 

家を買う、車を買うなど家族の支出などは、あらかじめ話し合っておきましょう。場合によっては、従業員でいる段階でローンを組んだほうがいいでしょう。

 

関係性が悪化するリスク

プライベートの時間も仕事の時間も夫婦で一緒に過ごすと、関係性が悪化するケースもあります。

 

特に開業準備から、オープン、そして軌道に乗るまでの期間、肉体的にも精神的にもきつくなります。そんな中、お互いに不満がたまってケンカが起こることもあり得ます。

 

融資の打ち合わせをしていたとき、私の目の前でご夫婦が言い争いを始めたこともありました。

 

開業するということは働き方も、家族の環境も大きく変わるので、トラブルも増えます。

 

したがって、家族のルール、サロン経営でのルールをしっかり話し合って決めることは非常に大切です。

 

まとめ

美容師のご夫婦から開業相談を受けることがありますので、今回は夫婦での開業について書いてみました。

 

夫婦開業のメリットは

 

 ・家族の時間が豊かになること

 ・夫婦のコミュニケーションが深まること

 ・節税対策になること

 

一方デメリットとしては

 

 ・共倒れのリスクがあること

 ・ローンが通りにくくなること

 ・関係性が悪化する可能性があること

 

が挙げられます。

 

デメリットが強烈なので、躊躇するかもしれません。しかし、これらのデメリットは想定できるし対策できます。

 

家族経営をする場合には、大きく始めないことが肝要です。小さくても確実に利益が出せるサロンをつくり、一日でも早く軌道に乗せること。

 

そして、事業について計画を立てる前に、家族についての計画を立てること。いつ、どのくらいお金が必要になりそうかなどをちゃんと決めておきましょう。

 

よい関係性を保つためにも事業でのルール、家族でのルールを決めて、トラブルを前もって回避しましょう。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

関連記事

開業事例