お客様にも地球にも優しいサロンへ。電気代を抑えてイメージアップも叶える秘策

サロン経営において、日々の運営コストの中でも大きな割合を占めるのが電気代です。
美容室やエステサロンでは、エアコン、照明、ドライヤー、そしてシャンプー台で使用する給湯器など、多くの電力を消費します。
これらは、お客様に快適な空間と質の高いサービスを提供するために不可欠ですが、その電気代が経営を圧迫していると感じるオーナー様も少なくないはずです。
電気代だけでなく、一度に大量の電力を使うと「ブレーカーが落ちる」というトラブルも、サロン運営では避けたい問題です。
特に忙しい時間帯にブレーカーが落ちてしまうと、お客様をお待たせしたり、施術が中断したりと、大きな損失にも繋がりかねません。
さらに、シャンプー台で使用する電気給湯器に関しては、お湯切れや温度の不安定さといった特有のトラブルも報告されており、これらは顧客満足度やサロンの業務効率に直結する課題です。
目次
サロンで最も電気代がかかるのは?そしてブレーカーが落ちる原因は?
一般的に、美容室で最も電気代がかかるのは「エアコン」と「照明」だと言われています。
特に夏場の冷房や冬場の暖房は稼働時間が長く、消費電力も大きくなります。
また、お客様にリラックスしていただける明るい店内を保つための照明も、長時間点灯していることで電気代に影響を与えます。
そして、電気代だけでなく、ブレーカー落ちの原因にもなりやすいのが「ドライヤー」です。
一台あたりの消費電力は非常に大きく、一日に何回も、また何台も同時に使用されるため、サロン全体の電気代を押し上げるとともに、一度に集中して使うとブレーカー容量を超過するリスクが高まります。
「給湯器」も電気代に大きく関わります。
シャンプーや施術で使用するお湯は大量に必要とされ、電気式の給湯器を使用している場合は特に電気代が高くなりがちです。
ガス給湯器と比べると、電気給湯器は初期費用が比較的抑えられることが多いですが、ランニングコストは割高になる傾向があります。
また、電気給湯器は貯湯式が多いため、連続使用によるお湯切れや、貯湯タンクが小さすぎる、もしくは設定温度が適切でないことによる温度の不安定さといったトラブルが発生しやすい点も考慮が必要です。
給湯器も瞬間的に大きな電力を必要とすることがあるため、他の高出力機器との同時使用には注意が必要です。
サロンで使用する電力には、主に照明やコンセントで使用する「電灯(従量電灯)」と、業務用エアコンや大型の機器などに使われる「動力(低圧電力)」の2種類があります。
これらの用途によって契約プランや料金体系が異なるため、それぞれにかかる電気代のバランスを把握することも重要です。
今日からできる!電気代削減とブレーカー対策の具体的なヒント
では、具体的にどのようにして電気代を抑え、同時にブレーカー落ちのリスクを減らすことができるのでしょうか。
日々の少しの工夫が、大きなコスト削減と安定した運営に繋がります。
空調の効率的な利用
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- エアコンのフィルターを定期的に(1〜2ヶ月に一度)清掃しましょう。フィルターが汚れていると、冷暖房効率が低下し、余分な電力を消費します。専門業者による室外機のフィンコイル清掃も2〜3年に一度検討すると、5〜10%の効率改善が見込めます。
- 室外機の周りに物を置かず、空気の循環を妨げないようにしましょう。
- クールビズやウォームビズを取り入れ、無理のない範囲で設定温度を調整しましょう。
- 営業時間外や使用しない部屋では、こまめにエアコンを消すことを心がけましょう。
- ブラインドやカーテンを効果的に使い、夏は直射日光を遮り、冬は室内の熱を逃さないようにするのも有効です。
照明の見直し
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- 不要な照明はこまめに消す習慣をつけましょう。特にバックヤードや休憩室など、お客様の目に触れない場所から始めるのがおすすめです。
- 白熱電球を使用している場合は、消費電力の少ないLED照明への切り替えを検討しましょう。初期投資はかかりますが、長期的に見れば電気代の削減と電球交換の手間が省け、大きなメリットがあります。
- ランプや器具の清掃も定期的に行うことで、本来の明るさを保ち、無駄な点灯を防げます。
ドライヤーなどの高出力機器の賢い使用とブレーカー対策
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- 最新の省エネ型ドライヤーへの買い替えを検討しましょう。近年のモデルは、高風量で短時間での乾燥が可能になるなど、効率が向上しているものが多いです。
- お客様の髪質や量に合わせて、必要以上に長く使用しない、適切な温度設定を心がけるなど、スタッフ間での省エネ意識の共有も大切です。
- ブレーカーが落ちるのを防ぐためには、高出力のドライヤーや給湯器などを同時に使いすぎないよう、注意が必要です。 例えば、特定の時間帯にドライヤーの使用が集中するような場合は、使用するコンセントや配線を工夫したり、電力が集中しないようにタイミングをずらしたりするなどの対策が有効ですし、契約アンペア数がサロンの最大使用電力に見合っているか、一度確認することも重要です。
シャンプー台給湯器のトラブル対策
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- 電気給湯器の場合、貯湯量や加熱能力がサロンの規模や回転率に見合っているかを確認しましょう。特に予約が詰まっている時間帯にお湯切れを起こすようであれば、より大容量の給湯器への交換や、ガス給湯器との併用も視野に入れる必要があります。
- 温度設定が適切か、急な温度変化がないかを確認し、必要であればサーモスタットの点検や交換を検討しましょう。
- また、給湯器のメンテナンスを定期的に行うことで、効率を維持し、予期せぬ故障を防ぐことができます。
賢い電力会社選びでさらなるコスト削減を
これらの日々の工夫に加えて、根本的な電気代の削減に繋がるのが「電力会社の見直し」です。
現在の契約プランがサロンの電力使用量に本当に合っているか、確認したことはありますか?
特に、お店の電気契約が「電灯契約」と「動力契約」に分かれている場合、それぞれの使用状況に合わせた最適なプランを選ぶことで、より大きな削減効果が期待できます。
電力会社の料金プランには大きく分けて「従量料金型」と「市場連動型」があります。
従量料金型:使用した電力量に応じて単価が設定されており、一般的に単価が固定されているため、毎月の電気代が予測しやすいのが特徴です。多くの一般的なプランがこれに該当します。
市場連動型:日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に連動して、電気料金の単価が30分ごとに変動するプランです。市場価格が安価な時間帯に多く電気を使えば料金を抑えられますが、市場価格が高騰した際には電気代が跳ね上がるリスクもあります。
サロンの電力使用パターンが安定している場合や、価格変動リスクを避けたい場合は従量料金型が、電力使用を細かく調整できる場合や、市場価格の動向を常にチェックできる場合は市場連動型が選択肢となります。
実は、電力会社を切り替えるだけで、これまでの電気代を大幅に削減できる可能性があります。
特に、美容サロンの経営に特化した電力サービスを提供する企業もあります。
例えば、BGでんきのようなサービスは、美容サロンの電力消費特性に合わせたプランを提供しており、コスト削減に貢献できる可能性があります。
高い割引率や、契約期間・違約金なしで気軽に試せる点、さらには美容商材の仕入れに使えるポイント還元など、サロン経営に嬉しいメリットを備えています。
環境に配慮した再生可能エネルギーのプランを選べることも、サロンのイメージアップに繋がるでしょう。
電力会社を比較検討する際は、自身のサロンの電力使用量、そして「電灯」と「動力」それぞれの契約内容、さらにプランの種類(従量料金型か市場連動型か)に最適なプランかどうかをしっかり確認することが重要です。
オンラインで簡単にシミュレーションできるサービスも多いので、まずは現在の電気代と比較してみてはいかがでしょうか。
まとめ:賢い選択で、未来を見据えたサロン経営を
電気代の節約は、サロン経営において非常に重要な課題です。
日々の省エネ対策と並行して、電力会社やプランを見直すことで、さらに大きなコスト削減を実現できます。
コスト削減だけでなく、ブレーカー落ちやお湯切れといったトラブルを未然に防ぎ、お客様へのサービス品質を維持すること、そして環境に配慮した電力へ切り替えることは、これからの時代にお客様から選ばれるサロンになるための大切な要素です。
サステナブルな経営は、サロンのイメージアップにも繋がり、顧客満足度向上にも貢献するでしょう。
ぜひこの機会に、サロンの電気代と向き合い、賢い選択で安定した経営とお客様に選ばれるサロンを目指しましょう。
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●文/コンシェルジュチーム:野呂
参照元:
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。