【専門家に学ぶ:税理士編】こんなにある! 青色申告のメリット!

公開日:2019/05/14  更新日:2019/05/14
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税理士2回目 青色申告メリット

SALONスターターでは、【専門家に学ぶ】シリーズとして、コラム形式でさまざまな専門家の方から「開業する際に知っておくとよい知識やノウハウ」を解説いただきます。

 

今回は、税理士法人の代表を務めながら、自身もサロン経営をされている珍しい経歴をお持ちである、税理士・公認会計士「貝沼 彩 氏」に解説いただきます。

貝沼税理士・公認会計士プロフィール

 

第1回目のコラムでご紹介した 「所得税の青色申告承認申請書」はどのような点で節税につながるのでしょうか?

 

今回は青色申告の節税ポイントについて解説していきます!

 

税金のかかる所得金額を65万円減額できる!

白色申告の場合には、売上から経費を差し引いた金額(簡便的に表現しています)に対して税金がかかってきます。

 

一方、青色申告になった場合には、売上から経費を差し引いた金額から、さらに65万円を差し引いた金額に対して税金がかかります。

※2020年以降は電子申告の場合が65万円、それ以外は55万円に変更となります。

 

損失を繰り越せる!

青色申告の場合、損失を3年間繰り越せます。

 

繰り越しをして3年以内の利益が出た年に、利益の額から繰り越した損失をマイナスして、税金のかかる金額を計算することができます。

 

1年目2年目3年目
売上100万円150万円300万円
経費150万円180万円200万円
利益▲50万円▲30万円100万円
繰越してきた損失 ▲80万円
税金のかかる金額0020万円

 

こちら例の場合、3年目に出た利益100万円から、1・2年目に発生した損失80万円を控除することができるため、20万円にのみ税金がかかることになります。

 

青色申告でない場合には、このような損失の繰り越しは行えないため、3年目には100万円すべてに対して税金がかかってしまいます。

 

開業したばかりは、なかなか利益が出ないものです。事業立ち上げ時に出た損失をうまく使って、後に利益が出たときの節税につなげましょう!

 

30万円未満の設備が一括経費に!

サロン経営を行っていく上で、いろいろな設備が必要となりますよね。そういった設備について、青色申告であれば、30万円未満のものは全額購入した年の経費とすることができます。

 

これに対し、白色申告は20万円以上の設備であれば“減価償却”という手続きにより、使用する年数にわたって経費にしていきます。

白色申告での各年の経費の金額は、設備の金額を配分する計算を行います。

 

『25万円の5年使えるスチーマー』を購入したときを例に見てみましょう。

 

1年目
(設備導入)
2年目3年目4年目5年目
青色申告での

経費算入

250000
白色申告での

経費算入

55555

(単位:万円)

 

このように青色申告であれば、導入時点で大きな金額を経費に算入することができるので、より早く税金を減額することができます。

 

では、上記のようなメリットは、「所得税の青色申告承認申請書」を提出さえすれば、受けることができるのでしょうか?

 

青色申告の要件

メリットの多い青色申告ですが、享受するためには要件があります。

 

(1)事業所得を生ずべき事業を営んでいること。

(2)これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること(簡易帳簿で記帳してもよいことになっています。標準的な簡易帳簿の種類は次のとおりです。1現金出納帳、2売掛帳、3買掛帳、4経費帳、5固定資産台帳)。

(3)(2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。

 

これらの帳簿及び書類などは、原則として7年間保存することとされています(書類によっては5年間でよいものもあります)。

 

業績等を数字で管理することは経営者の仕事として、かつ事業の成功のためには必須です。

 

とはいえ、上記要件は日々のサロンワークの中で行われているはずですから、要件をクリアするのは簡単ですね。

 

「所得税の青色申告承認申請書」を提出し、節税につなげましょう!

 

 

貝沼 彩(かいぬま あや)

貝沼公認会計士事務所代表
税理士法人みなと東京会計代表社員

税理士・公認会計士として、会計監査・税務・民事再生・デューデリジェンス等に携わると共に専門学校で公認会計士講座の講師を務める。
その傍らエステティックサロン[Vaogy]を経営。

 

税理士法人みなと東京会計
TEL.03-5777-2127
http://www.total-consul.jp/

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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