労務管理に必要な知識&実務を公開! 美容サロンの働き方改革セミナーレポート
2018年12月11日、ビューティガレージ東京本社にて、『これからの美容サロンの働き方改革セミナー ~サロンの助成金から業務委託契約まで~』を開催しました!
今回はその様子をレポートしたいと思います!
講師は、サロンなど多くの中小企業の経営をサポートしている、リードブレーン株式会社の皆川氏。
美容業サロン専⾨の記帳代⾏サービスの開発、美容サロン専⾨税理⼠の組織化など、美容業界に特化した、バックオフィスのプロフェッショナルです!
今回のセミナーは大きく分けて、
- ⼈材確保
- 人材定着
- 人材流出
と、“人材”に関する内容のカリキュラムでした。
人材確保のための助成金活用
いま、美容室の店舗数というのは非常に多く、その数はコンビニの約4.5倍とも言われており完全に“オーバーストア”状態です。
この中で良い人材を確保するためには、採用から定着までの良い流れをつくる必要があります。
そこで役に立つのが“助成金”です。助成金は、返済が不要で、要件を満たせば誰でも支給されます。
▸助成金に関しての記事はこちら
数ある助成金の中でも、特に美容サロンでの人材確保のために使いやすいのは
- キャリアアップ助成金
- 両立支援等助成金
- 人材開発支援助成金
の3つとのこと。
これらをうまく利用することで、採用や育成に役立てることができるはずです。
人材定着のためのトラブル防止策
せっかく人材を採用できたとしても、美容サロンの離職率は高く、半数以上が3年未満で退職しているともいわれています。
離職の理由として多いのは、「労働時間の長さ」と「給与への不満」。
同時に一般的な労働トラブルとして問題になることが多いのが、「未払い残業代請求」「労働時間管理」「ハラスメント問題」の3つです。
美容業界では今まで当然のこととして考えられていたものが、労働トラブルの原因となってきているのです。
これらのトラブルを未然に防ぐためにも、出勤簿、賃金台帳、雇用契約書などの帳簿を整理しておき、いざというときに備えておく必要があります。
人材流出のリスクを軽減する仕組み
せっかく育てた人材の流出を防ぐためには、自身のスキルが報酬に反映され、高いモチベーションで仕事ができる環境が必要です。
そこで近年増えてきているのが、“業務委託型サロン”です。
これは、スタイリストが個人事業主(フリーランス)として、サロンに雇用されず完全歩合制で働く仕組みです。
サロン側は美容師を雇用するわけではないため、人件費や社会保険料などのコストを抑えられるメリットがあります。
売上に応じて報酬が変動するので、仮に集客がうまくいかなかったとしても人件費をかけずに済み、反対に、軌道に乗れば安定した利益を確保した上でスタッフに十分な報酬を還元することができます。
業務委託型サロンは、人材流出防止や税金、社会保険対策だけでなく、働くスタイリストにとっても大きなメリットがある仕組みなのです。
まとめ
スタッフを雇用して事業を拡大していくには、いくつものハードルがあります。
“人材”というひとつのテーマに絞っても、これだけ考えなければならないことがあるのです。
サロンワークをしながら各種帳簿の整備や助成金の手続きを進めることは、とても難しいことでしょう。
その場合は、税理士や社会労務士などの専門家に依頼するのもひとつの手です。
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●文/コンシェルジュ室:原田
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。