【美容室開業のリアル】2024年度の開業者の自己資金と借入金

SALONスターターでは毎年開業サポートを行っているサロンオーナーの自己資金と借入金を集計して発表しています。
今回も開業サポートを受けていただいているオーナーの融資状況を集計いたしました。
2024年も引き続き物価高騰などの影響があり、美容室開業の総額費用が昨年よりも上がりました。
そのような状況で24年度の開業傾向はどうなっているかを見ていきたいと思います。
今回は2024年5月から2025年4月までにオープンした美容室様56件のデータを集めました。
2024年度の平均開業費用
開業費用の平均は1376万円。自己資金は406万円、借入金は970万円になりました。開業費用にかかる自己資本の割合は(自己資本比率)は29.5%でした。
自己資本比率は2023年度と比べると、高い状況となりました。
SALONスターターでは毎年集計しているので、過去の状況と比較してみましょう。
開業費用と自己資金は直近3年間では一番高い金額となりました。
開業費用は直近3年でみると年々増加傾向となります。
自己資金はコツコツ貯めた預金口座だけではなく、株・NISA・積立保険で貯めている方も多く見られました。
参考記事:【美容室開業のリアル】2023年度の開業者の自己資金と借入金
サロンの大きさ
今回、集計した結果11~15坪の物件で開業したサロンが最も多くなりました。
また、スタートからスタッフ人数を増やす予定がない開業者も増えてきたので、10坪以下で探す方の割合が昨年よりも大きくなってきました。
平均坪数14.6坪
近年、坪数が「極端に小さい」または「極端に大きい」物件しか出てこなく、理想の物件を見つけるまで時間を要するケースが多いです。
理想の物件が見つかった場合にはすぐに申込む準備をしておく必要があります。
開業スタート人数
集計結果は1~2名スタートが最も多く、56軒の平均スタート人数は1.7名でした。
坪数の中でもお伝えしましたが、生涯一人サロンが多くなっています。
1人サロンでは、メニュー単価や商品販売(店販)が経営の中で非常に重要です。
開業前には今勤めているサロンのメニュー単価を基準にするのではなく、再度メニュー構成や料金をしっかり検討していきましょう。
まとめ
24年度にビューティガレージでサポートした案件から平均開業費用を算出しました。23年度と比べて4%程度上がりました。
やはり内装費、美容器具などすべてにおいて価格が上がっていることが要因だと思われます。
また、開業相談では開業エリアを自宅近くを希望する方が多く見られました。
背景としては、仕事とプライベート(家族の時間)の両立を意識する方が多くなってきたのではないでしょうか。
しかし、安易に開業場所を選ぶのは危険です。サロン開業は土地に根付く商売でもあるので、開業地は慎重に選ぶ必要があります。
ビューティガレージでは、毎年500件以上の開業相談をお受けしております。また多くの開業者様のサポートも行っております。
25年中に開業を考えている方はぜひ開業無料相談をご活用ください。
●文/コンシェルジュチーム:藤平
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。