美容室開業における店舗デザインの価値とは
開業で一番お金がかかるのが内装費です。
最近は、資材の高騰や輸送コスト増もあって、内装費も上昇気味です。
内装の優先順位は、水道・電気・ガスの設備、保健所の基準、顧客・スタッフの動線、そしてデザインになります。
内装費が上がると、デザインを妥協してしまうケースが増えてきそうです。
「顧客は自分に会いに来るのでデザインにこだわらなくてもいい」
「うちはサービスで勝負するのでデザインは極力削りたい」
という言葉も聞かれることがあります。
しかし、実際にデザインにはサロンの価値を高めてくれる役割があります。
視覚によるコミュニケーション
デザインにはサロンの伝えたいものを一目で知らせる役割があります。
「百聞は一見に如かず」の通り、その美容室がどういうサロンなのかはそのデザインで分かります。
デザインは、言葉で説明するよりも説得力があるのです。
また、消費者は自分のテイストにあっているかを感覚的に選んでいます。デザインには感覚に訴える力があるのです。
顧客が「おしゃれ」「素敵」「かわいい」「落ち着いている」といった感覚に訴えるためにはデザインを活用しない手はありません。
サロンの差別化
競合が多い美容業界で生き残るキーワードは差別化です。サロンが差別化できるとしたら、それはサービスかデザインです。
設備による差別化もあるかもしれません。たしかにフルフラットシャンプーをウリにするサロンも増えてきました。
しかし、設備や美容器具、商材は既製品です。メーカーが提供しているものを利用するにすぎず、オリジナルにはなり得ません。
でもデザインは唯一無二。そのサロンにしかないものです。似ているテイストにはなるけれど、コピーにはならないのです。
立地、建物の形、デザインで十分に差別化できるサロンになります。
オーナーらしさの表現
自分のサロンを持つことは、自分を表現することに似ています。
デザインにこそオーナーのこだわりが見えます。
壁の色、照明、オブジェ、花など。デザインには自分らしさが入ります。
オーナーになると、ドアの閉まる音、ガラスの汚れ、壁紙の継ぎ目などが気になるようになったという人が多くいます。
スタッフだった時には気にならなかったことが、気になってきます。
それは、サロンの所有者になった証です。デザインにはオーナーのこだわりがつまっているのです。
デザインにこだわろう
私が開業サポートをしているお客さまには、予算が許す限り、デザインにももっとこだわっていいとアドバイスします。
「無機質でも、とりあえず施術できるスペースが取れるならデザインは最小限でいい」
コストを抑えるために、デザインにこだわらない。そうした人の気持ちがわからないではありません。
しかし、デザインの持つ感覚的な価値を放棄するのは実にもったいないと思います。
予算には限りがありますが、お金をかけられないからといって、最初から諦めるのも違います。
「この予算でどこまでできるか」「別の方法はないか」など、デザイナーと二人三脚で理想のサロンを作り上げましょう。
自分のサロンを作ることは人生の大きなプロジェクトです。素敵なデザインを、自分らしいデザインを取り入れましょう。
●文/コンシェルジュ室:安斎
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ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。