地元で開業!Uターン開業の進め方

公開日:2023/10/13  更新日:2023/10/13
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専門学校を卒業し、街の中心部で就職し技術を磨きながら経験を積まれる方は多いですが、帰省で地元に帰ると居心地の良さを感じて地元で開業を決意する方や、家族構成の変化により生まれ育った地域でサロンを開業したいと思う方もいます。

 

今回はUターン開業の準備と様々なパターンの開業方法の進め方をお伝えします。

 

事前準備

地元に戻ると頼れる友人や知人がいるから何とかなると思う方もいるかもしれませんが、開業はそう甘くはありません。

 

どこの場所で開業をするにも事前準備は必須となります。

 

自己資金の準備

開業は大きな金額が必要となることが多いため、融資を希望される方が多くいらっしゃいます。

 

現勤務先のキャリアを積みながら、将来の自己資金の準備も計画的に行っていきましょう。

 

直近のサポートした開業者の自己資金がまとめてあります。

【美容室開業のリアル】2022年度の開業者の自己資金と借入金

 

経験・実績をまとめる

これまでの経験や実績をまとめるキャリアの棚卸しがお勧めです。

 

キャリアの棚卸しとは、「これまで自分が何をやってきたのか」を洗い出す作業のことです。

 

ここでのポイントは「具体性」や「数値」を意識していきましょう。

 

集客活動でカラーデザインをSNSで毎日発信し、新規指名客が月に10名来店

アシスタント使わずに、1人で月間120名の指名客を担当

店長を4年経験し、経営戦略を立てサロン全体の平均単価を1,000円アップさせた

 

 

開業予定地の商圏を分析する

住んでいたころの勘を頼りに開業するのではなく、開業を検討している周辺地域は調べておく必要があります。

 

周辺地域のサロン分析…サロン軒数・価格帯・規模・打ち出しているメニューなど

周辺地域の世帯…世帯数・家族構成・年齢など

 

街の状況は常に変化しているので、下調べをしっかり行い集客や戦略立てに役立てていきましょう。

 

テナントを借りて開業

Uターン開業で1からのスタートだからといって物件(エリア)がどこでも良いわけではありません。

 

1からのスタートだからといって物件(エリア)がどこでも良いわけではありません。

 

安易に物件を選んでしまうと開業者が望んでいるターゲット層が狙いにくくなるケースもあります。

 

街の中心部と郊外の場合、物件選びのポイントが異なります。

 

街の中心部で物件を探す場合…駅からの距離、路面店、店前の人の交通量など

郊外で物件を探す場合…駐車場の有無や台数、周辺の集客要因施設、店前の車の交通量など

 

選んだ物件が来店しやすい環境なのか、サロンを開業できる設備(電気・ガス・水道)なのか判断していく項目が多くありますので、慎重に決める必要があります。

 

 

実家のサロンを継承して開業

親が経営しているサロンを引き継いで開業する場合は以下の手続きを踏んでいきます。

 

先代(親)の廃業手続き

個人事業主が事業承継する場合、まずは先代の廃業手続きが必要です。

 

基本的に手続きは管轄の税務署で進めることができます。

 

1.廃業届を提出

2.青色申告の取りやめ手続き

3.事業廃止届出書を提出する

4.所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書を提出する(予定納税をしていた場合)

5.給与支払事務所等の廃止届出書を提出する(従業員を雇っていた場合)

6.事業廃止申告書を提出する

 

後継者(子)開業の手続き

先代(親)の廃業手続きを行った後、後継者(子)の開業手続きが必要です。

 

こちらも手続きは管轄の税務署で進めることができます。

 

1.開業届を提出する

2.必要に応じて青色申告承認申請書等を提出する

 

先代が経営しているサロンが持ち物件ではなく、物件を借りている場合は不動産会社に事前に連絡をしておくと良いでしょう。

 

事業継承が詳しく載っている記事

誰も教えてくれないサロン継承の実態

 

自宅兼美容室で開業

Uターンで地元に戻り住居場所、通勤時間、家族構成の変化、地域密着など様々な観点を考慮して思いつくのが自宅兼美容室です。

 

自宅兼美容室は居住空間、サロン空間を住宅メーカーやサロン内装業者と打ち合わせを行いながら進めていくのは労力が必要になりますが、開業の視点で考えるとメリットは日程の逆算が出来る事です。

 

一から自宅兼美容室を建てる場合、工事が終わる目途が半年以上先になります。

 

現勤務先の引継ぎや休日の調整を行いながら順を追って開業準備ができます。

 

自宅兼美容室の注意点

自宅兼美容室を開業する場合、「設備基準」と「地域基準」を満たしている必要があります。

 

設備基準

自宅兼美容室を開業する場合、設備に関する条件を満たしている必要があります。

 

各自治体が定める「構造設備基準」を満たしている必要があるため、自宅での開業を考えている人は管轄の保健所に相談をしておきましょう。

 

地域基準

自宅兼美容室を開業する場合、地域に関する条件を満たしている必要があります。

 

地域ごとに建築物の用途が制限(=用途地域)されているため、管轄の自治体に確認をしておきましょう。

 

自宅兼美容室が詳しく載っている記事

自宅をサロンにしたいならココに注意!住居兼美容室の開業で気をつけたいこと

 

 

まとめ

今回は3パターンのUターン開業を解説しました。

 

美容室の開業における工程は多岐にわたるため、Uターン開業するときは段階を踏みながら開業準備を進めることポイントとなります。

 

 

 

●文/コンシェルジュチーム:藤平

 

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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