誰も教えてくれないサロン継承の実態

公開日:2022/01/24  更新日:2022/01/31
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最近よく、「サロン継承したい」というお話をおうかがいします。

 

オーナー変更の理由は様々ですが具体的には下記などがあります。

 

1. ご親族や社員・スタッフへのサロン継承(世代交代など)

2. 廃業や倒産からのサロン継承

3. サロンM&A

 

今回はそれぞれのオーナー目線で出口戦略やサロン継承手続きについてお話しします。

 

ご親族や社員・スタッフへのサロン継承(世代交代など)

 

現オーナーの視点

「サロン継承し別事業に取り掛かりたい」、「病気や老齢で自身はサロンワークを続けられないが所有物件を引き継ぎたい」という時にまず思うのが「ご親族や社員(スタッフ)にサロン継承したい!」という手段です。

 

他人に明け渡すよりもスムーズに事が進みそうなケースですが、本当にその世代交代は成功するのでしょうか。

 

■チェック項目

☑後継者は自らが「本当にサロン継承したい!」という経営者としての覚悟がありますか

☑後継者は経営者として十分な能力、資質がありますか

☑従業員がいる場合、オーナー変更による問題(雇用形態、待遇、人間関係)はないですか

☑個人事業の場合、廃業の手続きを全て把握し、スムーズに行うことができますか

☑後継者へのサロン譲渡金額(内装、器材、材料)はしっかりと説明できますか

 

今後のサロン繁栄が続くように、よく検討したうえで後継者をサポートしてください。

 

新オーナーの視点

サロン継承には「経営権の引継ぎ」「財産権の引継ぎ」が必要です。

 

■経営権の引継ぎチェック項目

☑財務知識や労務知識など経営学の学びは足りていますか

☑従業員との関係は構築できてますか、今後できそうですか

☑ディーラー等の取引先や金融機関とのネットワークは前オーナーから引き継がれてますか

 

■財産権の引継ぎチェック項目

☑会社の場合、株式の譲渡方法(売買、贈与、相続)は決まっていますか

☑どれくらいの税金がかかるか理解していますか

☑個人事業の場合、事業用の資産と負債は個別に承継できそうですか

☑現オーナーから提示されているサロンの譲渡金額(内装、器材、材料)は適正ですか

 

事業継承時に融資を受けるのであれば「サロン継承するよ!」という現オーナーとの契約書や、造作(内装・器材)を有償で引き受けるのであれば「設備資金」としての融資申請になるので見積書も必要です。

 

今まで店長経験がある方でも、経営者となると新しく覚えることや手続きすることがたくさんあります。

 

新オーナー本人の強い気持ちと事業計画が重要となりますので入念に準備をしましょう。

 

倒産(破産)からのサロン継承

廃業と倒産は似ているようで違います。

 

■廃業

・自主的にやめる
・負債がない、負債を完済できる
・税務署や法務局に届け出る

 

■倒産

・債務超過で強制的に事業をやめざるを得ない
・負債を完済できない
・法的に資産、負債を処理する
・裁判所に申し立てをする

 

「運営しているサロンを破産手続きしたい」「勤めているサロンが倒産することになった」という際には下記の点にご注意下さい。

 

現オーナーの視点

倒産(破産)にもお金がかかります。主に弁護士費用と裁判所への予納金です。

 

法人の少額管財事件の場合、弁護士費用は少なくとも100万円ほど必要となることを覚えておいてください。

 

個人事業の場合は弁護士費用は約30万円ほどとなりますが滞納している税金や未払い賃金は帳消しにはならないのでご注意下さい。

 

予納金はそれぞれ約20万円程度となります。

 

■倒産(破産)のおおまかな流れ

弁護士に相談、依頼

破産申し立て、破産手続き開始

破産管財人の選任、打ち合わせ

資産調査、負債確定

債権者集会

配当

 

新オーナーの視点

廃業からの引き継ぎと違い、破産の場合は資産を引き継ぐことができません。

現オーナー、弁護士とよく相談し破産申し立てするまえにサロン継承できる可能性があるのか模索しましょう。

 

破産手続きがすでに開始されている場合は、テナントの賃貸借契約だけでも再契約できるのか、現オーナーや弁護士、テナント大家(もしくは宅建業者)とよく相談しましょう。

 

M&A

M&Aというと【会社の合併】をイメージする方も多いと思いますが、サロンにおけるM&Aは株式譲渡が主流です。

 

M&Aでのサロン開業については別記事にて改めて説明したいと思います。

 

★ビューティガレージグループのサロンM&Aサービスはこちら★

 

まとめ

今回はサロン継承する現オーナー、サロン継承される新オーナーの二軸で考えましたが、両者とも大事なのは、その後の収支プランを明確化することです。

 

自身の人生を棚卸し新たなスタートをきるためにも覚悟を持ってサロン継承に臨みましょう。

 

各都道府県の商工会議所や復興支援センターではサロン継承の相談ができるところも多いです。

 

また、日本政策金融公庫でもサロン継承のマッチング支援を行っておりますのでチェックしておくと良いかと思います。

 

★日本政策金融公庫の事業継承マッチング支援★

 

●文:コンシェルジュ室:野呂

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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