開業美容室オーナー必見!青色申告決算書の作成と経理の基本

公開日:2023/12/22  更新日:2023/12/22
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美容室 経営

今年もあと10日ほどで終わります。今年開業された方は、1年の事業活動を振り返り、確定申告の準備をしなければなりません。

 

来年こそは開業を考えている人も、個人事業主として働く場合には、自身で確定申告を行う必要があります。

 

何度かコラムでも書いてきましたが、確定申告には2種類あります。白色申告と青色申告です。

 

何かとメリットの多い青色申告について、あらためて説明します。今回は確定申告に必要な決算書にも触れたいと思います。

 

経理業務や確定申告等に関する相談も、開業無料相談でお受けできます。

 

青色申告とは

青色申告とは、税務上の優遇措置を受けるために必要な申告方法の一つです。

 

この制度を利用することで、損益の通算や繰り越し、さらには特別控除などの税制上のメリットを享受することが可能になります。

 

くわしくは税理士先生に解説いただいているので、ぜひこちらのコラムもご覧ください。

 

参考:「【専門家に学ぶ:税理士編】こんなにある! 青色申告のメリット!

 

青色申告には、青色申告決算書という、美容室の経営状況を正確に反映する財務報告書の提出が必要です。

 

この報告書はサロンの収益や経費、資産、負債などの財務情報を詳細に記載され、税務申告の際に税務当局に提出されます。

 

青色申告決算書とは

青色申告決算書は、損益計算書と貸借対照表から構成されます。

 

損益計算書は1年の事業活動において獲得した利益について記載します。1年間の売上、仕入にかかった費用、そして、その他の経費を入力していきます。

 

月々の売上、経費の支払いのほか、減価償却費や利息の支払いなど営業には直接関係のない費用についても記載が必要です。

 

サロンを経営するにあたって使ってきた費用については日々しっかりと管理する必要があります。

 

貸借対照表は、特定時点での資産、負債、純資産(自己資本)の状況を示します。

 

個人事業主の決算月は12月ですので、12月31日時点での資産と負債、純資産を記載します。

 

資産については、現金や商品在庫だけでなく、まだお支払いいただいていない代金なども記載します。

 

負債においても銀行からの借入金だけでなく、来月支払い予定の仕入れ代金(買掛金)なども記載が必要になります。

 

税務署では青色申告決算書のサンプルも提供しております。どんなふうに入力していくかをよく確認しておくべきです。

 

参考:税務署『令和4年分 青色申告決算書(一般用)の書き方

 

貸借対照表の作成

青色申告のメリットの一つとして、65万円の所得控除があります。その控除を受けるためには、正式な簿記の手順に従って日々の経理業務を行う必要があります。

 

複複式簿記とは、お金の出入りを取引と捉え、お金の出入りと財産の増減を同時に見ることができる仕組みです。

 

取引があった場合、まずは正しい勘定科目を選び「仕訳帳(しわけちょう)」に記入します。

 

このとき、単にお金の出入りを記録するだけでなく、取引の内容を「借方(かりかた)」と「貸方(かしかた)」という二つの側面から記帳することが大切です。

 

参考:『日々のサロン運営から確定申告まで!ざっくりわかる経理業務

 

まとめ

事業所得の納税は、確定申告という形で行われます。そして税制上の優遇を受けるためには青色申告決算書を提出する必要があります。

 

特に、貸借対照表を作るために、美容室オーナーは複式簿記という簿記ルールにそって日々の経理業務を行わなければなりません。

 

当然ですが、開業したばかりのオーナーにとって未知経験です。また、得意のサロン業務とは異なる分野の仕事になります。

 

かなり負荷がかかることが想定されます。

 

ポイントはすべて一人でやらないこと。

 

世の中には経理業務を楽にできるサービスがたくさん出ています。うまく活用して、労力をかけず正確な仕訳を行える工夫が求められます。

 

あるいは税理士など専門家に任せるというのも一つの選択肢です。

 

ビューティガレージではこうした経理業務の相談もお受けしております。まだ開業していない人はもちろん、開業したけど確定申告が心配という人もぜひ、開業無料相談にお問い合わせください。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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