お金はあるのに認められない?注意しよう!融資審査における自己資金の定義

公開日:2020/09/10  更新日:2020/09/10
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自己資金 貯めろ

融資審査の一つのポイントになるのは自己資金です。

 

日本政策金融公庫によれば、総投資額の1/10以上の自己資金を用意できることが創業融資の条件になります。ビューティガレージでは1/5~1/4の自己資金を準備してもらっています。

 

ところが、自己資金が十分にあるにもかかわらず、自己資金と認められず融資審査で落ちてしまう人もいるようです。

 

一つの理由として、日本政策金融公庫が求めている自己資金が単に「自分のお金」ではないということが挙げられます。

 

自己資金の定義

事業を行う時には、自分のお金を使うか、他者のお金を使うかしかありません。したがって自己資金=自分のお金です。しかしこれが融資審査になると自己資金の定義が変わってきます。

 

融資審査で求められる自己資金とは

 

「通帳で確認できる、自分でコツコツ貯めてきたお金」

 

です。

 

ポイントは①「通帳で確認できること」と②「自分でコツコツ貯めてきたこと」になります。①と②の条件を満たさない自分のお金は自己資金としてみなされない可能性が高いのです。

 

お金の流れがすべて記載されている通帳が理想

開業者がこれまで働いたサロンから収入を得て、生活のために経費を支払って、少しずつお金が貯まっていった過程がわかる通帳がもっとも評価されると言えます。

 

自己資金用として別口座を作って定期的に積み立てる必要はありません。開業のためにコツコツ貯めることは素晴らしいですが、実際何年も前から開業を意識して積み立てる人はほとんどいません。

 

それよりも、一つの通帳で収入と支出を管理していって結果的にコツコツ貯まっていった記録があれば十分です。

 

現金はNG

この定義に照らして考えれば、現金でお金を持っていても認められません。お金には名前がついていないので、本当に自分で貯めてきたとしても、そのお金が自分のだという証明はできません。

 

では、その現金を通帳に入れればよいかというと。それもNGです。通帳の記録からはその現金が本人のものかどうかは証明できないからです。

 

また、通帳に入るお金が大きいと「コツコツ貯めた」ことも証明できません。先月まで通帳に10万円しかなかったのに、今月現金で200万円の入金があって210万円になったとしたら逆に怪しまれます。

 

これから開業する気持ちがある人は、必ず口座でお金を管理しましょう。

 

親族が自分名義で貯めていた

両親がその人のために、小さい頃から口座に少しずつ貯蓄していくケースもあります。これも通帳上ではコツコツ貯まっていく過程が見られますので自己資金として認められますが、自分で貯めたという点は弱いです。

 

支払い用の通帳などで、実際の生活がギリギリでお金が貯まっていかないことが見えると、「そもそも稼ぐ力がない」「計画を立てる力」がないと思われるかもしれません。

 

家族(配偶者)と一緒に貯めてきた

例えば、配偶者と共働きで、お金を共通の口座で管理する場合には、自分の口座から収入を配偶者との共通口座に移した記録が必要になります。二人の収入と支出が確認でき、かつ残高が増えていったことがわかれば認められます。

 

誰の口座で管理する場合でも、お金の流れがわかるようにしなければなりません。

 

一方で、家族のお金を事業に投じることは、それ以外の貯金がない場合は、「リスクがある」と判断されかねません。配偶者が別に貯金を持っている、配偶者の収入で生活費はカバーできるなど条件を揃える必要があります。

 

手渡し給与を定期的に入金する

今でも美容室によっては、日給の現金手渡しをしています。そうした場合には、その額を口座に入金して管理していくことになります。

 

現金手渡しは本人の意志では変えられません。給与明細を必ずもらって保管しておくなど、自己資金を証明する材料を集めておきましょう。

 

自己資金を証明するには日頃のシンプルな管理が欠かせない

融資審査における自己資金は、たんなる自分のお金ではなく「通帳で確認できる、自分でコツコツ貯めてきたお金」です。

 

この条件が満たせない場合には注意が必要です。とはいえ、お金の貯め方は人それぞれで様々なパターンが存在します。

 

ここで紹介したパターンだけではありません。

 

自分のお金は支出のために使い、配偶者のお金を貯蓄に回している人もいます。自分はコツコツ貯めてないけど自分の通帳には奥様の給与が積み立てられているのです。

 

またある人は10年以上前に500万円を貯めていたが古い通帳を処分してしまって500万円が貯まった経緯が見えないなんてこともあります。

 

できるだけシンプルに収支状況がわかるように管理することを心がけながら、自己資金を増やしていってほしいと思います。

 

  • 文/コンシェルジュ室:安斎
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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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