事例から学ぶ!開業の失敗を防ぐための情報収集のすすめ

公開日:2021/11/16  更新日:2021/11/16
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情報収集

サロン開業で失敗する原因の一つに情報不足があります。開業相談に来るお客様の中にも、ちゃんと調べずに準備を進めたために、つまずいてしまう人が多くいます。

 

これから開業を考えている人は、準備を進める前に、開業に関わる情報を集めておくことをおすすめします。

 

つまずいている人の特徴をあえて挙げると、自分の技術に自信があって、指名客もついているスタイリストさんです。とりあえず物件さえ見つかれば、いつでも開業できる状態だと思っています。

 

彼らは自分の状況については十分な理解を持っています。実力もあるので、おそらく開業したらしっかりと利益を出せるだろうなと思います。

 

一方で、開業は自分以外の関係者が絡んできます。不動産業者、金融機関、内装会社などです。賃貸契約、融資、そして内装工事に関する情報が不足していると、必ずと言っていいほどつまずきます。

 

今回は、開業者の実際の失敗談を交えながら、情報収集の大切さについて考えたいと思います。

 

開業にかかる費用を低く見積もっていた。

開業相談に来たAさんの話です。

 

開業費用はおよそ1000万円くらいだと思っていた。自己資金が300万円あるし、700万円の借入れで十分かと高をくくっていた。

 

しかし、物件契約の請求書を見てびっくりした。家賃30万円のテナントを借りる費用だけで370万円もかかっている。

 

内装と美容器具の見積もりを取ったらそれだけで1300万円になってしまった。

 

この物件で開業するのに資金が全然足りない。いくらまで借りれるか知りたい。

 

ヒアリングをしてみると、20坪6席シャンプー3台、スタイリスト2人を雇用したサロンを作りたいとのことでした。

 

シミュレーションで出してみると1700万円になりました。オーナーの誤算は物件取得費用。

 

敷金・礼金・仲介手数料があるとは思っていたが、前払家賃や鍵の修理代、保証会社への支払いなど、諸費用がこんなに多いことに驚いていました。

 

もし、1000万円くらいで開業できるという思い込みを疑って、前もって実際にかかる費用を調べることができたら、自己資金をもう少し貯めたり、親族にお願いしたりして資金集めをできたかもしれません。

 

Aさんの場合は、結局物件を別の事業者に取られてしまいましたが、身の丈に合った資金計画を一緒に考え、1500万円でおさまる物件を探すことになりました。

 

Aさんは1000万円だと思った根拠を「誰かが1000万円で十分開業できると言っていた」と話してくれました。

 

当然ですが、開業する場所や規模によって開業費用は変わります。自分の開業するケースではいくらになるかを、実際に調べることで防げた失敗でした。

 

融資の手続きに必要な書類を確認していなかった。

このコラムでも何度か紹介していますが、美容室の開業でもっとも利用されている金融機関の一つに日本政策金融公庫があります。

 

一般の人には、なじみのない銀行です。

 

したがって、これから開業する人は、まず日本政策金融公庫について情報収集する必要があります。

 

日本政策金融公庫は無料相談も行っているので、話を聞いて理解することも一つの手段です。

 

開業相談に来たBさんは、同じく独立したオーナーから話を聞いて、日本政策金融公庫で借入れすることに決めていました。

 

Bさんは「事業計画書を書いて、自己資金を提示したら受かった」という先輩オーナーの話を聞いて、通帳を用意しました。

 

そして、物件の申込みをして、事業計画書を作成して、融資用の見積もりを集めました。私は計画書のチェックをして、そのあとの流れと必要書類を伝えました。

 

すると、提出すべき書類に不足が生じていたことが発覚しました。美容師免許証は実家においてあって手元にない。源泉徴収票も不明という状態でした。

 

審査申込みをする前に気づいたのでよかったですが、実家から美容師免許を取り寄せたり、源泉徴収票も以前働いていた会社から再発行したりして時間がかかりました。

 

それによって融資審査は遅れてしまい、予定通りの開業とはなりませんでした。

 

Bさんは、先輩オーナーの話を聞いて自己資金があればいけると判断したそうです。

 

しかし、その先輩に「どんな流れで進めるのか」「どんな資料を用意すべきか」「どこでそれを調べたらいいか」といった質問はしなかったようです。

 

他にも、日本政策金融公庫の存在を知らずに、地元の信用金庫から借入れを申し込んだために、保証協会などの審査に時間がかかり、日本政策金融公庫なら1ヶ月程度で決まっていた融資が2ヶ月以上かかってしまったという相談もありました。

 

資金調達は開業の肝です。事前に調べておいて、必要書類などを事前に準備しておきましょう。

 

内装工事費はできるだけ安く抑えようと思った。

美容室の開業で一番お金がかかる項目は内装費です。多くの開業者は開業コストを抑えるために内装費をいかに削るかを模索します。

 

しかし、内装はサロンの営業にも影響を及ぼします。安易なコスト削減はトラブルのもとになります。

 

Cさんは、知り合いの内装会社に美容室の内装工事を依頼しました。知り合いということで、工事費用も相場よりも安く引き受けてくれたそうです。

 

しかし実際にデザインやレイアウトの打ち合わせに入っていくときつまずきます。その内装会社は美容室の施工経験がなかったのです。

 

レイアウトについても話が嚙み合わないし、保健所の基準やシャワーに必要なガス容量についても知見がありませんでした。

 

そこで、Cさんが電気、ガス、水道について自分で調べました。そしてボイラーの設置が必要だと判明しました。

 

結局、ボイラー設置のコストが増えたため、そこまで内装費を削ることができませんでした。

 

美容室の内装工事は、開業者に専門的な知識がなくとも問題ありません。パートナーである内装会社が開業者に代わってしっかり仕事をしてくれることが期待されます。

 

それゆえ、開業者が調べるべきは依頼する内装会社になります。

 

美容室の施工経験はもちろんのこと、デザイナーとの相性や、わかりやすい説明など、費用以外の部分も情報を得ておかないと、依頼した時にトラブルが発生します。

 

内装に関する専門知識ではなく、請け負ってくれる事業者についてはよく調べておきましょう。

 

情報を集めることが何より大切

これまで多くの開業者の相談やサポートを行ってきましたが、うまく進まない要因は情報不足です。

 

「そんなこと知らなかった」というのが、開業準備のどの段階でも出てきます。

 

開業は初めてなので未知のことは当然としても、調べれば手に入る情報を確認しないで、準備を進めるのは自分自身の首を絞めることになります。

 

逆に早い段階で情報を集めておけば、対策を練ることができます。

 

開業費用は一つの良い例だと思います。大きなお金は、物件取得費用、内装費、美容器具、そして運転資金です。

 

物件取得費用と美容器具費はホームページ上に情報が載っています。運転資金も、固定費として家賃と人件費がわかれば算出が可能です。

 

そうすると、正確ではないにしても、予測を大きくはずすリスクは減りますし、自己資金を増やしたり、親族から支援金をもらったりして、前もって準備ができます。

 

開業準備期間は半年から1年ですが、もっと前からできることをするとしたら、情報収集しかありません。そして、情報収集が早ければ早いほど、開業準備がスムーズになるのは間違いありません。

 

2年後、3年後開業を考えている人は、情報収集だけでもはじめてみませんか。ビューティガレージの開業無料相談では、開業の流れや開業費用のシミュレーションも行っております。

 

ぜひお問い合わせください。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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