借入れがあなたの味方に!美容室開業における資金調達の利点とは?
美容室を開業する際、自己資金不要をうたった開業サポートサービスを見かけます。
これらのサービスでは、サロン経営に必要な物件、内装、器具を本部が用意し、オーナーはそれらを利用して事業をスタートできる仕組みです。
美容室の開業には従来多くの費用がかかっていましたが、こうしたサービスによりコストが抑えられることは、開業希望者にとって大変喜ばしいことです。
「これで借入れをしなくていい」と思う人もいるでしょう。
しかし、自己資金不要で開業できることと、資金調達は別の問題です。
借入れにマイナスイメージを持っている人も多くいますが、開業時にお金を借りることには大きなメリットがあります。ここでは、その利点を解説します。
ビューティガレージが美容・サロンの開業をトータルサポートいたします。
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運転資金を確保できる
たとえ初期費用がかからなくても、サロンを運営していくためにはさまざまな費用が発生します。家賃や取引先への支払い、集客活動、人材採用など、事業を軌道に乗せるまでは一定の運転資金が必要です。
特に、開業後数ヶ月は固定費をカバーするために、3〜6ヶ月分の資金を確保しておくことが望ましいです。
自己資金のみでこれを賄うよりも、借入れを行うことでリスクを軽減できます。また、事業が始まる前に借入れをする方が、運営が厳しくなった後よりもはるかにスムーズです。
必要になってから借りるより、余裕をもって資金を確保しておく方が賢明です。もし使わなければ、早めに返済すれば良いだけです。
参考記事:『オープン時の命綱!運転資金の目安と主な使い方』
事業者としての信用を構築できる
金融機関との取引を通じて信用を築くことは、将来の事業拡大に役立ちます。例えば、2店舗目の出店時や、予期せぬ事態が発生した際に、借入れがしやすくなります。たとえ少額でも借入れをして、計画的に返済することで、金融機関からの評価が向上します。
金融機関はネットワークを持ち、顧客の信用情報を共有しています。開業時点では、事業主自身の社会的信用はまだ十分に確立されていません。金融機関との取引を通じて信用を積み上げることで、今後のビジネス運営が円滑に進むでしょう。
銀行口座の開設や給与振込、両替など、金融機関との取引は避けて通れないものです。借入れは、そうした関係性を築くための一つの手段となります。
参考記事:『信用情報ゼロ!? 自己資金&事業計画が完璧でも融資が否決される理由』
経営者としての自覚が芽生える
経営者と美容師の違いの一つは、リスクを背負う覚悟です。多くの開業者をサポートしてきた経験から言えるのは、1,000万円程度の借入れを経験すると、その人の意識や姿勢が変わるということです。
大きな借入れをすることで、「必ず利益を出して返済しなければならない」という強い責任感が生まれます。
逆に、自己資金も使わず、すべて他者に用意してもらった店舗を開業すると、経営者としての自覚が十分に芽生えにくく、美容師の感覚のまま事業を進めてしまうこともあります。
私は「のれん分け」や「従業員への店舗譲渡」にも関わっていますが、本部オーナーは、対象の従業員に対して経営者意識を持ってもらうため、譲渡金や加盟金を提示し、自分で資金を調達するよう促しています。
借入れを通じて経営者としての覚悟が深まり、事業に対する本気度が高まるのです。
参考記事:『美容師から経営者へ!マインドセットの変革が必要な理由』
まとめ
昨今の物価高騰により、美容室の開業費用も上がりつつありますが、それでも開業サポートを活用することで、低コストでサロンオーナーになることが可能になっています。
とはいえ、資金調達が不要になったわけではありません。金融機関からの借入れを活用して、必要な資金を確保し、しっかりと準備して開業に臨むことが重要です。
大きな借入れでなくても、運営に十分な資金を確保しておくことは、事業を成功に導くための一助となります。借金は必ずしもマイナスではなく、長期的に見れば、サロン経営や事業主自身の成長に繋がることが多いのです。
ビューティガレージでも、開業コストを抑えた支援サービスをご用意しております。自己資金と借入金だけでは十分に資金調達ができないと悩んでいる方はぜひ、こちらのサービスも検討ください。
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●文/コンシェルジュ室:安斎
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。