サロンブランディングを確立する為の3つのポイント
現在、全国の理美容室軒数が37万軒と年々増加しています。
軒数が多くなればなるほど、自店をより魅力的に見せるためにブランディングが必要となります。
価格やメニューだけでの差別化は難しくなり、お店全体での強い打ち出しが必要になります。
一貫性のあるメッセージがサロン認知向上へ繋がるため、サロンの考えをまとめておくと持続可能なサロンづくりができるはずです。
ブランディングが必要な理由
ブランディングとは、サロンが1つのブランドとして、広く認識させるための施策をいいます。
新規顧客獲得、既存顧客の維持、競合他社との差別化をしていく中で、選ばれるサロンにならなければいけません。
サロンがこれだけ世の中にある中で、自分に合うお店を探し当てるのは大変な作業になります。
自身のサロンが選ばれ続けることにより、美容業界で長く繫栄できるサロンとなります。
広告費の削減
サロンがブランディングをする目的の一つとして他店との差別化し、自店を選んでもらうようにするためです。
そこで一番早い方法がホットペッパーなどの集客媒体を使うことです。
しかし、集客サイトを利用することは、単純に月々のランニングコストが上がります。
集客は多いが、利益は少なくなる構造ではブランディングとは言えません。
サロンの魅力を強く打ち出していき、集客媒体に頼らないサロンづくりが必要になります。
価格競争から脱却
「お客様に一人でも多く来てほしい!」と考え、クーポンなどでメニューを値引く場面はあると思います。
ですが、他サロンも同様のことをすると自店に集客させることができるでしょうか。
お客様から見ると価格はサロンを決めるうえで大切な判断基準となりますが、お客様が価格だけでお店を選んだ場合、リピート定着は難しくなります。
お客様がサロンを選ぶ基準が価格以外で認識させる必要があります。
サロンコンセプト
ブランディングには一貫したコンセプトが必要です。
決める中での注意点は「何でも屋」になってはいけません。
サロンは様々な年齢層のお客様と関わり、多種多様なメニューが存在します。
絞り切らずにコンセプトを発信し続けると、お客様へのメッセージが弱くなってしまいます。
サロンの一貫したコンセプトを発信し続けることが、顧客獲得と定着の近道と言えます。
まずは、お客様に「一番伝えたいことは何かを決める」ことが大切です。
サロンターゲット
ブランディングをしていく中で、サロンのターゲット(メイン顧客)を考える必要があります。
サロンは幅広い年代の方が来店しますが、集客したいのはどのようなお客様なのか。
年齢、性別、家族構成、年収、働き方などを具体的に想定してお客様像を描いていきましょう。
例
・仕事もプライベートもこだわりを持つ所得の高い30~40代の女性・毎月、髪形やカラーを変化させたい美意識の高い10代~20代前半の男性
・旦那さんが高所得で時間とお金に余裕がある40~50代の専業主婦
このように、お客様像を確立することでサロン側の打ち出すイメージと、お客様のイメージが一致し集客へと繋がっていきます。
商品コンセプト
サロンコンセプトとサロンターゲットが決まったら次は商品コンセプトです。
コンセプトとターゲットは一貫性があるのに、商品だけが別物に考えてしまうケースがあります。
商品選びもブランディングをするうえで非常に大切になります。
「サロンコンセプト:美容と健康のプロフェッショナルサロン」
「サロンターゲット:旦那さんが高所得で時間とお金に余裕がある40~50代の専業主婦」
「商品コンセプト:SNSで流行っている商品を取扱う」
これだとコンセプトやターゲットに対し、商品のメッセージ性が弱くなってしまいます。
購入する方はいると思いますが、長くは続かないでしょう。
ブランディングを確立していく中で、一貫性があるか必ず確認は必要となります。
まとめ
ブランディングを確立していく上で、一貫性をもって打ち出していくことが後のサロンの繁栄へと繋がります。
サロン軒数が増加する中で選ばれるサロンになるために、これから開業を予定している方も、すでに開業している方も改めてサロンのことを具体的に考えるきっかけになればと思います。
●文/コンシェルジュ室:藤平
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。