路面店に負けない!自宅兼美容室の開業ポイント

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美容室を開業する選択肢の中で、自宅で開業を考えている方も多くいます。

 

「自宅で美容室をオープンさせるのが夢でした」という方もいれば、開業を決意した当初は「路面店でオープン」の予定が、希望のエリアに事業用の空きテナントが出なく、住居兼美容室として土地選びから始めるといった方もいます。

 

住居兼美容室で開業するときのメリット、デメリットがあることを踏まえて計画立てをしていかないと「思い描いていたことと違う」といったことにならないようにポイントを押さえておく必要があります。

 

参考記事:自宅をサロンにしたいならココに注意!住居兼美容室の開業で気をつけたいこと

 

住居兼美容室メリット

競合店が少ない傾向

大半の開業者はサロンをつくろうと考えたら、まず初めに不動産屋に行き「駅から近い物件」や「市街地の主要エリア」を対象に物件選びをスタートします。

 

理由は明確で、人が多くいるエリアなので集客を見込めるからです。

 

人がいることは集客導線にも繋がるので、美容室はそういった人気エリアに集まりやすくなりますが、反対にそれだけサロン数が多いことにもなります。

 

競争率も激しくなり、よりサロンをアピールしなければいけません。

 

しかし、住居兼美容室は「駅ちか、主要エリア」ではなく、郊外や住宅地を開業地として選定さることが多いです。

 

その場合、美容室が周辺に無いので競合店が少なく、周辺住民の集客できる見込みがあるかもしれません。

 

リピーターを獲得しやすい傾向

自宅兼美容室で開業する場合、地域へ密着した営業がしやすくなります。

 

周辺地域のお客様に対し、パーソナルなサービスやアドバイスを提供できることや、地域性に合ったメニュー展開などが可能となります。

 

プライベート感を出しやすい

近年の美容室開業では、セット面やシャンプー台を半個室やパーテーションを設け、お客様のプライベートを確保するサロン様が増えてきました。

 

自宅兼美容室では大手サロンのような予約の取り方をしないので、お客様とのマンツーマンで接客ができるため、お客様が安心して脚を運んでいただくきっかけにもなります。

 

通勤時間の短縮

勤務をしている場合、何らかの方法で自宅から勤務サロンまでの通勤が発生します。

 

メリットとしては、今まで通勤していたときの時間枠を「施術時間」に変えることで、今まで受け入れることが出来なかったお客様も獲得できる可能性があります。

 

また、経営者となり「事務作業」にも充てることで、施術以外のサロン運営に時間をかけることができます。

 

 

住居兼美容室デメリット

生活感が出やすくなる

自宅兼美容室の場合、ドアを1つ空ければ自宅と美容室の行き来が可能です。

 

お客様は非日常やリラックスをサロンに求めている方も多くいらっしゃいますが、生活音や香り(匂い)を注意しなければいけません。

 

店内の雰囲気を常日頃、客観的に見て運営していく必要があります。

 

自宅兼美容室を開業する場合は、事前に運営方法も決めておくことをお勧めします。

・自分だけでなく、家族とルールを決める

・オープン、クローズを外からみてわかりやすくする

・予約時間や定休日の区切りをつける

 

コンセプトやこだわりが出しにくい

自宅兼美容室を開業するときは、「居心地の良さ」や「親しみやすさ」だけになりやすいです。

 

そのため、集客や宣伝は工夫が必要となります。

 

ポータルサイトやSNSで発信をする際は、情緒的価値(雰囲気、空間)のアプローチのみになりやすいため、機能的価値(サービス、技術)を意識して伝えていきましょう。

 

事業計画を考える

自宅兼美容室を開業するときももちろん事業計画は必須となります。

 

・サロンコンセプト

・大型店との差別化は?

・他の自宅兼美容室との違いは何か。

・技術メニュー(価格)は適切か?

・集客方法は何を活用するか?

計画を立てながら戦略立てを早い段階から進めていきましょう。

 

収益シミュレーションを考える

美容室を運営する中でも、収益シミュレーションを考えるのも必要です。

 

通常のサロンとの大きな違いは家賃です。

 

固定費を踏まえて、計画立てや戦略作り(集客)が必要となります。

 

路面店

物件を借りる=家賃発生(固定費)

 

住居兼美容室

住宅ローン…住居兼美容室を立てた場合

設備費用借入返済…内装、美容設備等の借り入れをした場合

 

収益のバランスを見ながら、自店ではどのような戦略が必要で、集客にどれくらい費用を掛けても良いか考えていく必要があります。

 

まとめ

このように、自宅で美容室を開業することには、メリットがある一方で、考慮すべきデメリットがあります。

 

運営が始まったら、こだわりの施術やサービスに出来る限り注力していくために、事前に計画立てを行う必要があります。

 

住居兼美容室だからこそできる打ち出しを行い、路面店に負けないサロンづくりをしていきましょう。

 

 

 

 

●文/コンシェルジュチーム:藤平

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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