手元に残るお金を増やす!美容室コスト削減ポイント5選

美容室を経営するうえで、利益を確保するためには売上を伸ばすことだけでなく、コスト削減も重要です。
特に、売上に比例して発生する変動費(材料費や光熱費など)の見直しは、利益率向上に直結します。
開業準備中の方もすでに経営をしている方にも当てはまる、美容室のコスト削減するためのポイントを解説します。
目次
材料費の見直し
仕入れ業者の交渉
まず考えられるのは、仕入れ先を見直しすることで、より安価で高品質な商材を提供してくれる業者を探しましょう。
複数の業者を比較し、値引き交渉をするのも効果的です。
また、よく使用する商材はまとめて仕入れることにより、1本あたりの仕入れ価格を抑えられる可能性もあります。
無駄な在庫の削減
先程のまとめて仕入れをする方法とは真逆の方法になりますが、サロンの規模感によっては適切な仕入れ方法となります。
また、使用頻度の低い薬剤や商材が過剰に在庫されていないか確認しましょう。
適正在庫を把握し、無駄な仕入れを防ぐことでコストを抑えられます。
コストパフォーマンスの良い商材の選定
高価格帯の商材を使用することが必ずしも顧客満足につながるとは限りません。
品質を維持しつつ、コストパフォーマンスの良い商品を選ぶことで、材料費を抑えることが可能です。
光熱費の削減
電力会社の見直し
電力の自由化により電気事業に、多種多様な企業が参入できるようになりました。
都心部エリアでは電力はビル管理の元、電力会社は決まっているケースもありますが、制約が無い場合は効果的です。
すでに経営をしている方は、電力の検針票をもとに今よりも電力コストを下げられるか簡単に判断が出来るので、一度調べてみると大幅なコストダウンが出来る可能性があります。
省エネ機器の導入
LED照明や省エネ型のドライヤー・エアコンに切り替えることで、電気代を大幅に削減できます。
特に、サロンワークでは熱源を多く使用しますが、温める機械はより多くの電力を消費します。
高性能ドライヤーを使用し、髪を乾かす時間を短くすることで施術時間と電力共にも削減することが実現できるかもしれません。
設備の使い方を見直す
営業時間外の不要な電気の消灯や、ドライヤーの使用時間を短縮する工夫も有効です。
また、給湯温度の適正化でガス代の節約も可能です。
営業後のサロンの使い方も社内でルール決めをすることで、電気・ガス・水道料金が下がるきっかけになるかもしれません。
キャッシュレス手数料の見直し
会計をする際の手段の一つとしてキャッシュレス決済があります。
クレジットカードや電子マネーで現金以外の会計を済ませる方の割合は増えてきました。
お客様側としては支払い方法の選択肢が多い程、会計にストレスが無くなりますが、サロン側は手数料が発生します。
手数料を気にしすぎて現金のみの会計にしてしまうと、顧客の利用金額が下がることも懸念材料になるので、ここでの極端な選択はしないように注意が必要です。
手数料が低い決済方法を導入
キャッシュレス決済と一括りでお伝えしていますが、種類は数多くあります。
キャッシュレス決済の種類によって、料率が異なるので改めて利用顧客が、どの決済で支払う割合が多いか調べていくと良いかもしれません。
手数料交渉
利用頻度が高い決済サービスと手数料交渉を試みるのも良いでしょう。
開業したときと今現在ではキャッシュレス決済の利用金額が異なる場合は、交渉をすることで料率の変更や最適なプランの提案があるかもしれません。
ポータルサイト(集客サイト)の見直し
契約プランの見直し
現在のプランと実際の集客効果を比較することは必要です。
簡単な例でお伝えすると、スタッフが定着し、リピート客が多い場合、新規集客に長けているポータルサイトは見直す必要があります。
ポータルサイトからの予約導線だけではなく、自社の予約ツールを用意することで、プランの見直しやポータルサイト自体不要になる可能性があります。
SNSでの集客強化
無料または低コストで集客できる手段を強化し、ポータルサイトの依存を減らす。
実際に集客が出来るまでは時間が掛かるツールではありますが、サロンのブランディングを発信できるツールでもあるので、まだ着手していないサロンは取組み強化の1つとして進めていきましょう。
中長期で見たときには、サロンの発信力が強化されコストダウンにも繋がります。
通信費・電話回線の見直し
サロン運営で欠かせないのが、インターネット環境や電話回線も欠かせません。
各会社で新料金プランや乗り換えることで、環境は変わらず利用価格を落とすことができる可能性もあるので、見積もりを取ることをお勧めします。
補足:利益出すために売上を上げる
今までの内容を覆すようなお話になってしまいますが、適切なコストダウンの見直しは必要です。
しかし、何のためのコストダウンか考えていく必要があります。
より多くの利益を残すためです。
行き過ぎた見直しをしすぎてしまい、結果的に顧客満足度が低下しないようにしていきましょう。
利益を出すには2つの方法があります。
売上を伸ばすか、経費(コスト)を減らすかの2つです。
これまでお伝えしてきた項目は、後者のコストを減らすための見直しのお話でした。
物価高の中、コストを減らすことは簡単ではありません。
同時に売上を上げる施策も考えていく必要があります。
最終的により多くの利益を出していけるよう行動していきましょう。
参考記事:サロン繁盛のために!コスト削減よりも売上UPを優先させるべき理由
まとめ
開業準備中は比較対象が無く、各項目を決めてしまいがちです。
また、経営を長くしている方は最初に決めた内容を数年~数十年見直していないサロンも多く耳にします。
より多くの利益を確保できるように、気になる項目からコストの見直しをしていきましょう。
●文/コンシェルジュチーム:藤平
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。