美容室を開業して気づいた「こうしておけばよかった」ポイント

今回は美容室を開業して、「こうしておけばよかった」と思うことが無いように、気を付けておくべきポイントをまとめてみました。
開業準備中は気にならないが、実際に運営してみると不都合が生じることもあります。
これから開業を目指す方が開業後に後悔しないためのポイントをまとめましたので、開業準備の対策として検討してみてください。
物件選び
まず始めに、気になる物件があれば不動産業者に連絡し、内覧日の調整を行います。
物件によっては、スケルトン状態や電気設備が取り外されている場合があり、内覧の時間は日中の明るい時間に設定されることが多いです。
物件周辺は人通りも多く、飲食店もあり、納得して物件の申込み。
しかし、全て順調に思われましたが、盲点がありました。
サロン周辺の「日中の雰囲気」と「夜の雰囲気」に大きな差がありました。
日中は冒頭にお伝えした、人通りがあり賑わいがある状態。
しかし、夕方以降になると飲食店が一斉にオープンし、街の雰囲気が一斉に変わりました。
サロンのターゲットは20代~30代の女性をターゲットにしており、仕事が終わった後にサロンに向かう道中で怖い思いをしたとお客様の声を頂くようになりました。
近年、美容室可能な物件は少なく、物件取得に向けて競争が激化しています。
時間に余裕がある場合は、物件周辺の散策はもちろんですが時間帯を変えて、周辺状況だけでも把握しておくことをお勧めします。
参考記事:事業計画書を見直そう!物件探しで止まってしまったときにやるべきこと
集客準備
開業準備を進める中で、ToDoリストは山のようにあります。
事業計画書の作成、物件取得手続き、見積もり収集、内装打ち合わせ、融資関連、保健所、販促物、集客準備と多くの準備が同時並行で行われます。
その中で後回しになるのが集客準備です。
手続き関係は、必要書類を提出しなければ開業準備を前に進めることは出来ませんが、集客関連は具体的に進めなくてもオープンをしようと思えば出来てしまいます。
しかし、集客準備を後回しにしてしまうと、オープン初月から軌道に乗るまで時間を要してしまいます。
理由として、集客関連は「育てるまでの期間が長い」ことが理由の一つです。
ポータルサイトを開設する場合、オープン前から予約を取れる環境を作っておかなければいけません。
また、SNSは一からアカウントを開設する場合、フォローする方を集め、尚且つ実際にお店に来店するまでには、長期的な期間を見ておかなければいけません。
既存のお客様を見込むだけではなく、2手3手は集客の打ち手を事前に考えておき、早い段階から準備を忘れずにしておきましょう。
ターゲットと内装のギャップ
内装はサロンのイメージを与える大きな要因の一つです。
もちろん、費用面とのバランスを見て、決められた予算の中で考えていかなければいけません。
理想のサロンをつくる中で、意識していかなければいけないことがあります。
それは「お客様にとって使いやすい空間なのか?」という視点をもち後悔しないポイントを押さえておきましょう。
ファミリー層をターゲット
待合スペースが狭くて、家族連れが来たときに座る場所(待機スペース)がない
1人サロン
セット面とシャンプー台の動線が悪く、1人営業では効率が悪い
プライベートサロン
解放感を意識するあまり、窓から施術している店内が丸見え状態
おしゃれさも大事ですが、実用性と導線設計を内装担当者と密に打ち合わせを行い、サロンもお客様も快適な店内づくりをしていきましょう。
後悔しないために
「こうしておけばよかった」を無くすためには、早い段階から事業計画書を作成しサロンの指針を決めておく必要があります。
美容室を開業してから、軌道修正をするのは非常に大変な作業となります。
そうならないように、しっかりと準備を行い計画的な準備を進めていきましょう。
●文/コンシェルジュチーム:藤平
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。