お得なのはどっち? サロン経営における個人事業主と法人の選び方

公開日:2018/06/08  更新日:2018/12/28
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法人 個人

「サロン経営は、法人と個人、どっちの方がメリットが大きい?」。

 

サロン経営を始めるとき、疑問に思うことだと思います。しかし答えは簡単には出ません。個々の状況によってどっちが有利かが変わってくるからです。

 

ただし一般的には、規模の小さいうちは個人で、ある程度の規模になってきたら法人形態にする、という手法が圧倒的に多いでしょう。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを考えていきたいと思います。

 

個人事業主のメリット

手続きが簡単! 個人事業主の一番のメリットはこれでしょう。手続きとしては、開業届けを税務署に提出すれば個人事業主になることができます。

 

法人は決算ですが、個人事業主は1年間の事業収支を計算して所得税額を計算する“確定申告”を行います。会計期間は1~12月と決まっています。

 

確定申告では「白色申告」と「青色申告」の2種類の申告方法があります。青色申告は、節税メリットが大きいですが複式簿記という少々難しい帳簿をつける必要があります。この青色申告と白色申告についてはまた別の回で詳しくお話しします。

 

個人事業主のデメリット

・赤字の繰越が3年など節税面では法人に劣る。
・経費に認められる範囲が狭い。
・信用が低い。

 

法人のメリット

・赤字の繰越が最大10年(平成30年4月以降の事業年度)など節税面で有利。
・経費に認められる範囲が広い。
・信用が高い。

 

法人のデメリット

・会社設立に数万円から数十万円の費用がかかる。
・定款作成など手続きが面倒。
・1年に1回決算を行なうので決算書の作成が必要。

ちなみに決算月は自由に決められます。

 

まとめ:法人と個人どちらが良いか?

各個人により一概には言えませんが、節税面で考えると事業所得が500万円あたりから法人化を意識しだすといいでしょう。また、売上が1,000万円を超えると2年で消費税の免税事業者では無くなります。

 

個人事業主で2年、法人で2年と最大4年の免税事業者としての特典を受けるというのもひとつの手です。最初は個人でスタートして、所得が500万以上になりそうであれば法人成りを検討してはいかがでしょうか。

 

ただし、信用力を高めて事業を拡大していくには早めに法人化をするのもひとつの手ですね。

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

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個人 法人 確定申告 節税

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