人生の二大融資!サロン開業と住宅ローンを同時で進める攻略ガイド

「自宅の近くに理想のテナントを見つけて開業したい、同時に家族のための家も買いたい」
――人生の二大イベントが重なる時、最も頭を悩ませるのが融資の順番です。
特にサロンオーナーになる直前の方は、「会社員の与信」と「開業に必要な自己資金」の板挟みにあいます。
店舗付き住宅(店舗併用住宅)ではなく、あえてテナントと自宅を分けて考える方向けに、住宅ローンと創業融資の正しい攻略順を解説します。
参照記事: 美容室を自宅で開業するメリットとは?住宅ローン活用で資金を賢く抑える方法
参照記事: 自宅をサロンにしたいならココに注意!住居兼美容室の開業で気をつけたいこと
目次
「会社員の特権」を使い切るか、数年待つか
住宅ローンの審査において、勤続年数のある会社員は「最強」です。
一方、独立した瞬間に審査のハードルは跳ね上がり、一般的には「3期分の黒字の確定申告書」が揃うまで、住宅ローンの土台に乗ることすら難しくなります。
住宅を優先する場合(独立前に購入)
会社員の社会的信用をフルに活用して、低金利で住宅ローンを組めます。
ただし、頭金や諸経費で「開業用の自己資金」を使いすぎないことが絶対条件です。
開業を優先する場合(独立後に購入)
創業融資の成功率は高まりますが、住宅ローンが組めるようになるのは基本的には3年後。
その間の事業実績が悪いと、さらに先延ばしになるリスクがあります。
独身・既婚で変わる「ペアローン」と「リスクの総量」
住宅購入の形によって、創業融資への影響度も変わります。
独身パターンの注意点
住宅ローンの返済責任が100%自分にあります。
日本政策金融公庫(以下、公庫)は、事業の収支計画から「個人の生活費+住宅ローン返済」が無理なく払えるかを厳しくチェックします。
既婚パターンの注意点
ペアローン・連帯債務: 夫婦の合算収入で組む場合、配偶者の収入も評価に入りますが、本人の借入枠もその分埋まります。
配偶者が経営者の場合
公庫は同一生計の家族の状況を詳しく見ます。
もし配偶者の事業が赤字であれば、「今回の開業資金が、配偶者の事業の補填(穴埋め)に使われるのではないか」と疑われるため、事業計画での明確な切り分けが必要です。
公庫融資の裏側:住宅は「資産」ではなく「借金」と見なされる
創業融資、特に公庫において、購入した住宅の扱いはシビアです。
自己資金にはカウントされない
どんなに価値のある家を所有していても、公庫ではそれを「自己資金(キャッシュ)」とは見なしません。
公庫が重視するのは、あくまで「通帳で確認できる現金の蓄積プロセス」です。
住宅は帳簿上の資産に過ぎず、融資判断においては「毎月の返済義務がある負債」としての側面が強く出ます。
参照記事: お金はあるのに認められない?注意しよう!融資審査における自己資金の定義
制度融資での可能性
一方で、民間銀行を通じた「保証付き融資」などの場合、住宅にローン残高を上回る資産価値があれば、将来的に担保として評価され、追加融資が有利になる可能性は残されています。
同時進行を成功させる「キャッシュ」の守り方
もし「会社員のうちに家を買いたい」と決めるなら、以下の3点を死守してください。
自己資金の目減りを最小限に
住宅の頭金を入れすぎない。
フルローンに近い形を選択し、手元の現金を「開業資金」として残すほうが、創業融資の成功率は上がります。
生活費のシミュレーション
公庫は「同一生計の家族全員の財布」を見ます。
住宅ローンの返済、管理費、固定資産税、家族の生活費。
これらを引いた上で、事業の返済が滞りなく行える「根拠」を数字で示す必要があります。
引っ越し代・家具代を侮らない
開業直前にこれらで数百万円が消えると、公庫から「計画性がない」と判断される致命傷になりかねません。
tips:住宅ローンと開業融資の「ダブル審査」の落とし穴
住宅ローンの審査が通って「契約」した直後に、間髪入れずに創業融資を申し込むと、まだ信用情報機関に住宅ローンの債務が反映されていない場合があります。
しかし、公庫の面談で「最近、家を買いましたか?」と聞かれた際に隠すのは厳禁です。
虚偽の報告は一発アウトになります。
尚、住宅ローン控除の適用要件や所得税からの控除額については、国税庁のタックスアンサーに基づいた正確なシミュレーションが必要です。
引用先: 国税庁:住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の概要
まとめ
「会社員の与信を捨ててでも、今は事業の資本力を最大化すべきか?」 「数年間の住宅ローン空白期を避けるために、今は少し無理をしてでも家を先に確保すべきか?」
正解は、あなたの貯金額、家族構成、そして「いつまでにその家が必要か」という優先順位の中にあります。
両立させるための戦略的な一歩を踏み出しましょう。
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●文/コンシェルジュチーム:野呂
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。







