サロンを辞める!と決意する前に知るべき「失業保険」と「再就職手当」について

2018/12/04

皆さんは失業保険(失業給付)をもらった経験はありますか? 私は、現在の仕事に就く前の失業中にもらうことができて、当時非常に助かったという経験があります!

 

今回は、サロンを開業するときにも意外と(?)使える、「失業保険」と「再就職手当」という給付金について説明いたします。

 

失業保険(失業給付)とは

失業保険とは、会社を退職してから次の就職先を探すなど転職活動を行う場合に、一定の要件に該当すればもらえるお金のことです。

 

“働いていなくても給付される”のは大きな魅力ですね。

 

要件の中で重要なのが、“雇用保険の通算加入期間”です。

 

以前、サロンを辞めた美容師の方に失業保険のことを尋ねると、「いやぁ、うちは大手じゃないから保険とか入ってなかったんで……」とお話しされていました。

私は、

  • おそらく加入していないのは、社会保険の中の「健康保険」と「厚生年金保険」である。
  • 「雇用保険」と「労災保険」は基本強制加入なので、おそらく加入しているはず。

とお伝えして以下の方法で調べてもらいました。

 

自分が雇用保険に加入しているかの調べ方

①給与明細に「雇用保険」と書いてある控除項目の有無を確認する
②もし無ければ、勤めている美容室の住所を管轄しているハローワークに行って、「雇用保険に加入しているか調べてもらいたい」と伝える。

 

最寄りのハローワークはこちらから探せます。

 

調べたところ、やはりその方は雇用保険に加入していて、無事失業保険をもらうことができました。

 

さて、この失業保険ですが、就職ではなく“独立開業”のときにも支給してもらえるのでしょうか?

 

 

答えは……「もらえます!」。

 

ただし、求職活動(ハローワークで仕事を探す活動)が必要などの条件があるので、詳しくはハローワークの説明会でしっかりと聞いておいてください。

 

さらに失業保険は、支給期間中に就職すると“再就職手当”という給付金に変わります。この給付金も、開業した場合であっても給付されるのです!

 

再就職手当とは

再就職手当とは、失業保険の手続きを経たのちに、就職した場合に支給される給付金のことです。

 

上の画像は、厚生労働省が発行している、再就職手当の案内文です。重要なのは2行目終わりから。

再就職手当とは〈~中略~〉、又は事業を開始した場合に支給することにより、より早期の再就職を促進するための制度です。

再就職手当のご案内 | 厚生労働省より引用

そう、『事業を開始した場合』でも支給する、としっかり書いてあります! こちらも堂々ともらえるのです!

 

退職~再就職手当給付までの手続き

  1. 退職する際に「離職票が必要だから手続きをお願いします」とサロンに伝え退職する。
  2. サロンから離職票が送られてくる(1か月経っても届かず、サロンに催促しても対応してもらえない場合にはハローワークに相談)。
  3. 住所を管轄するハローワークに、離職票と身分証明書を持って訪問(念のためハローワークに確認してから行くと良いですね)。
  4. ハローワークでこれからの手続きが説明された“しおり”をもらう。
  5. ハローワークで必要な求職活動や講習会に参加する。
  6. 待機期間(7日)終了後、プラス1か月後以降に、開業の準備を始める。
  7. 開業したら税務署に開業届を出す。
  8. ハローワークに訪問して、開業した旨を申請する。
  9. 後日ハローワークから電話などでの確認があった後に給付。

というのが全体的な流れです。結構長い道のりですね。

※6については、ほとんどの方が自己都合退職になるので、待機期間プラス1か月以降としていますが、会社都合などの場合にはプラス1か月は不要です。

 

さらに、手続きにはさまざまな条件(例:過去3年以内に再就職手当をもらっていないなど)があるので、説明会で不明な点があったらハローワークの職員の方に相談してください。

 

開業後の手続き

無事開業して、オーナーとして人を雇用した際にも、ハローワークでの手続きがあることをお忘れなく!

①雇用保険適用事業所設置届……設置の日から10日以内。
②雇用保険被保険者資格取得届……従業員を雇用した日の翌月10日まで。

 

まとめ

開業の際には、多額の費用がかかりますし、経営が安定するまで金銭的な不安はぬぐえません。

 

昔は“受給資格者創業支援助成金”という開業で使える助成金があったのですが、残念ながら廃止となってしまいました。

 

この「失業保険」と「再就職手当」は現在でも使える給付金なので、もらえるものはしっかりともらっておきましょう!

 

そして最後に、最も気を付けなければいけないポイント。

 

それは、「給付金をもらうことを目的にしてはいけない」ということ。

 

1番の目的は、「繁盛するサロンを開業すること」です。「1日でも早く開業してほしい」と思うお客さんやスタッフがいるなら、そちらを優先すべきということを忘れないようにしましょう。

 

●文/コンシェルジュ室:鴨川

 

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