サロンオープン後が勝負!事業計画書を使った振り返りと指標【後編】

公開日:2020/11/12  更新日:2020/11/12
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コストパフォーマンス

前回の記事では、開業で作成した事業計画書はオープン後も利用すべきという話をしました。理由は、開業したばかりの時は、サロンの実績を評価するのに計画書しか比較するものがないからです。

 

今回はその続きです。前回は売上に焦点を当てましたが、後半は経費や現金の管理についてお話したいと思います。

 

経費

図を入れる。

 

経費には大きく分けて、固定費と変動費があります。固定費は売上に関わらず発生する費用です。代表的なものてゃ家賃や人件費です。また、月額での掲載料が決まっているホットペッパーも固定費と言えます。

 

固定費はオーナーが決定します。したがって、立てた計画と実際の費用がずれることはまずありません。

 

一方で、変動費は売上によって金額が増減する費用です。こちらは計画時に利益を出すことを前提で、売上に占める割合を考えます。固定費と違って、具体的な金額はあくまで予測になります。

 

固定費

計画通りに支払いを実行するのは固定費です。家賃、人件費、ホットペッパーなど毎月金額が決まっていて、予測が可能なものです。

 

固定費で見るべきなのは、売上と固定費の比率です。売上のうち何パーセントが固定費に取られているかを把握します。

 

固定費は簡単に減らしたり増やしたいできないので、最悪でも固定費をクリアできる売上を達成しているかがポイントです。また、比率が大きければ大きいほど、他の費用を抑えなければ利益がでなくなります。

 

変動費

経費が想定以上に増えてしまう要因の一つは変動費になります。例えば、計画では水道光熱費や消耗品費なども想定した売上に対して、○○%という形で作ります(上図を参照)。

 

それゆえ、実際の費用がいくらになるかを想定できていないのです。したがって、オープン後にやるべきは、領収書や明細書を管理して仕訳をしてみることです。

 

特に計画で想定していた水道光熱費、通信費、消耗品費など、実際の金額と比較して現状を把握しましょう。

 

変動費の概念は「売上が伸びれば、その費用も増える」ことです。より詳細に、売上によって費用が変わるものなのか、固定費とみなしたほうがよいのかを分けるべきです。

 

例えばタブレットによる電子書籍は月額になります。これは固定費としてみなしてもよいでしょう。

 

計画にない費用

これは特に個人事業主にあてはまります。自分の活動で発生する費用を経費に含めると、計画した以上にお金が出ていくことになります。

 

例えば、飲食代を交際費にする。外出のためのタクシー移動を交通費にする。

 

サロン活動に必要な費用を経費としていますが、個人の活動なのかサロンの活動なのかが曖昧なものも多いのが事実です。

 

だからこそオープン後3ヶ月以内に、経費のルール作りをしましょう。自分の活動で発生する費用を整理して、サロンの経費、プライベートな費用を分けるべきです。

 

現金

私たちの作成する事業計画書には「現金収支」という欄があります。これは営業利益から借入金の返済をしたあとにサロンに残るお金です。(上図を参照)

 

しかし、実際に計画通りの金額をサロンに残るかどうかは正直わかりません。理由は2つです。

 

1つめは、現金の流れと帳簿の記録はリンクしていないからです。例えば、売上50万円をクレジットカードで決済されたとしたら、記録上は50万円が存在しますが、実際に50万円が入ってくるのは来月になります。

 

2つめは、自分の生活にお金を使うからです。個人事業主の場合、自分の収入=サロンの利益です。サロンから得たお金を自分のプライベート口座に移してしまえば、当然サロンにお金は残りません。

 

絶対に必要な「預金のチェック」

以前記事にも書きましたが、現金の動きと計画の数字はかなり異なります。計画書と比較できるのはあくまで記録上(帳簿上)の実績数字です。

 

これまで、振り返りのために事業計画書を利用しようと話してきました。これは、あくまで自分の計画通りにサロンが運営できているかをチェックするためです。

 

これとは別に、サロンが存続できるかどうかをチェックすることも忘れてはいけません。計画通りにいかなくても、今後施策を打つことで理想のサロンに近づくことはできます。しかし、肝心のサロンが潰れてしまっては元も子もありません。

 

それゆえ、現金(キャッシュ)がどのくらい増えているか、減っているかをチェックしなければなりません。方法は簡単です。毎月月末に預金通帳を見るだけです。

 

前月よりも現金が増えているのか減っているのかを確認する癖をつけましょう。

 

まとめ

2回に分けて事業計画書と実績を比較する方法をお伝えしてきました。

 

事業計画書はなんの実績も経験もない状況のなかで立てた予測になります。したがって、オープン後に予測通りになるということはほとんどありません。

 

つまりオープンとは、自分の頭の中で考えたことの結果がでることでもあります。現実を直視し、儲かるサロンにするために手を打っていく段階になります。

 

理想と現実の差を課題と呼びます。課題を解決しなければ繁盛したサロンを作れません。まず課題を明らかにすること。これを意識して取り組んでいただければと思います。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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