2年後3年後、開業が少し先という人へ!モチベーションを維持する方法

公開日:2021/02/19  更新日:2021/02/19
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開業 いつか

開業無料相談にご来場いただくお客さまの中には、2年後、3年後にオープンを考えている方もいます。たいてい開業準備は半年から1年で行います。

 

物件が見つからず結果的に2年かかる人もいますが、2年後の開業に向けて今から物件を探す人はいません。

 

具体的な行動を取るには早すぎますし、「いざ準備を始めよう」と思った時に数年前の気持ちとは変わってしまうかもしれないからです。

 

長期的なスパンで開業を考えている場合には、いかにモチベーションを保つかが肝です。

 

気持ちを切らさずに開業を思い続けるのは困難

開業の準備にはそれ相応の労力がかかります。勤務先のサロンで働きながら、事業計画書を作り、物件を探し、そして複数の業者と打ち合わせをします。

 

物件が見つかれば資金調達をして、ようやくお店づくりに着手します。オープン日まで営業の準備も進めなければならず、かなり忙しいのです。

 

物件が見つかったら、すぐに契約をしなければ取られる可能性があるため、開業の準備を短期間で集中して行うことになります。

 

一方で、物件が見つからないと前に進めないため、少し開業準備を離れる時期も出てきます。

 

しばらく中断しただけでも、気持ちが少し冷めてしまったり、自分が作った計画書の内容を忘れていたりするオーナーもいらっしゃいます。

 

人間の集中力には限界があります。まして一人で開業準備をする場合には、相当意思が強くないと、2年も3年も開業のことなど考えられません。

 

状況が変わっている可能性がある

また、2年〜3年前から強い意志を持って着実に準備をしている人でも、途中で挫折することもあります。

 

周囲の状況が大きく変わってしまうのが要因です。

 

例えば「家を購入することになったため仕事を辞めれなくなった」といった家庭の事情。

 

あるいは「勤務先のサロンでスタッフが辞めてしまい、忙しくなり、独立を言い出せなくなってしまった」といった勤務サロンの事情。

 

あるいは、新型コロナウイルスや災害によって先々の見通しが立たなくなったというような外的な要因。ほんの2、3年先のことでも誰も予想できないのです。

 

せっかく開業相談や開業セミナーなどに足を運んで、情報収集をしたのに、やっぱりできなくなってしまったというのは非常にもったいないと思います。(自分の意志でやめると判断したのならば問題ないですが)

 

2年かけてオープンしたサロンの実例

では長期的なスパンで開業を考えている人は、どのように動いていくべきでしょうか。

 

私が担当したお客さまの中にも、2年かけてサロンをオープンした方がいます。その方は、2年前に開業相談に来たときの内容とは全く違う形で開業しました。

 

テナントで知り合いのスタッフと2人で開業する予定でしたが、最終的に住宅を購入して一人サロンをオープンさせました。

 

1回目の開業相談時には「サロンを作るのにいくらかかりそうか」「いくらお金を用意すべきか」を確認しました。

 

出店エリアが勤務サロンと近い場所に決めていたため、固定客を増やす目標を立てました。

 

また、15坪くらいのサロンをイメージしていたため融資のために自己資金をもう少し増やすことにしました。

 

しかし、一緒に独立するはずのスタッフが辞退することになりました。そこで方針転換してプライベートサロンの道を考え始めます。

 

そんなとき、旦那様と家を購入することを検討して、その一角でサロンを作ろうと決めました。

 

そして再び開業相談に来場されます。そこで住宅ローンと事業ローンの話、自宅サロンでの開業の進め方などを話しました。

 

半年後、住宅ローンが通ったことを受けて、事業計画書作りを開始。無事に事業ローンを獲得して、1回目の開業相談から2年越しに自分のサロンをオープンさせました。

 

開業の意識を切らさない工夫

紹介したサロンオーナーの実例から学べることは2つあります。

 

小さな目標を設定して準備を行う

2、3年後のオープンを目標に置くのは気が遠くなる話です。まずはすぐに始められる目標を作りましょう。

 ・自己資金を〇〇まで貯める。

 ・支払いをコンビニ払いから口座引き落としに変える。

 ・指名客を〇〇名増やす。

 ・勤務先のサロンで、ホットペッパーのクーポンを考える。

など些細なことでもよいので、小さな目標を立てましょう。

 

定期的な見直しを行う

様々な要因によって、自分の置かれる環境が変わります。その都度、情報をアップデートして柔軟に対応できるようにしておきます。

 ・規模の見直し(小さくすべきか)

 ・場所の見直し(エリアを変えるべきか)

 ・人数の見直し(スタッフの人数を増やすべきか)

 ・開業形態の見直し(居抜き物件やFCでの開業はどうか)

など、状況に応じて開業のスタイルを変えることは大切です。

 

必ず期限を決めること

開業を思い立ったら、できるだけ早めに動いたほうがよいでしょう。気持ちや集中力は続きません。

 

ただ何らかの事情で、開業が2年先、3年先、あるいはもっと先になる、という場合もあります。

 

すぐ動けないのであれば、オープンという目標ではなく、今からでもできることを細かく目標設定して進めていきましょう。

 

また定期的に自分の状況、環境の変化を確認して、柔軟に考え方を変えていくべきです。

 

その中で「やはり開業はしないでおこう」という結論に達するかもしれません。それはそれで一つの決断です。

 

一番うまく行かないのは「いつか開業する」という誓いです。どんなに時間がかかっても「3年後の春」というように期限をつけましょう。

 

オープンはまだまだ先でも、できることから開業に向けて進めて欲しいと思います。

 

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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