売上目標だけじゃない!開業の目的を達成するための「指標」づくり

公開日:2021/05/06  更新日:2021/05/06
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開業の目的

繰り返しになりますが、開業はゴールではありません。開業して何を達成したいかは人によって異なります。

 

例えば「開業して家族との時間を手に入れたい」という人もいます。

 

あるいは「地域でNo.1のサロンになりたい」という人もいます。「会社の待遇が不満で、今よりも多くの収入が欲しい」という人もいます。

 

一方で、サロンを潰さずに営業していくには利益を出すことが求められます。どんな目的で開業するにしても、前提として「サロンの繁盛」は不可欠です。

 

つまり、開業すると「自分の目的を達成すること」と「利益を出すこと」の両方を追いかけなければなりません。

 

ところが「利益を出すこと」に縛られてしまうと、本来何のために開業したかったのかがわからなくなる人もいます。

 

開業の目的を達成するためには「どうなったら自分の目的を達成したことになるか」を設定しなければなりません。

 

今回は、開業の目的を指標化することの大切さについてお話します。

 

収支目標はわかりやすい

事業計画書の作成では必ず収支シミュレーションを行います。売上、経費を計算して、サロンが潰れないだけの目標利益を設定します。

 

「利益をだすこと」については事業計画書の作成段階で考えているということです。そして、利益は売上を上げて、経費を抑えることで増えることがわかっているため、目標を設定しやすいのです。

 

一方で、開業の目的を達成する場合にはどうでしょうか。開業の目的には明確な基準がありません。目的は人によって違うからです。

 

意図的に目的を意識しないと、オープンすると忘れてしまいます。そして、事業計画書で立てた「利益をだすこと」にしか注意が向かなくなってしまいます。

 

開業の目的を達成するには「どうなったら目的を達成したことになるか」を自分で考えて、確認できるようにしなければならないのです。

 

もちろん「利益をだすこと」だけを追いかけるのであれば、売上を伸ばし、経費を抑えることだけに精を出せばよいですが、例えば「家族の時間を大切にしたい」という大きな目的はどうやって達成すべきでしょうか。

 

目的達成につなげるための指標をつくる

そこでおススメしたいのは指標を設けることです。

 

目的を達成したかどうかを確認するにはやはり「数値」で測る必要があります。

 

いくつか例をあげてみましょう。

 

「雇用されてた時よりも多くのお金が欲しい」という人は、現金収支に注目します。

 

つまり、利益から借入れの返済額や社会保険料の支払いを除いて、自分の手に入る金額を指標として使います。

 

いわゆる雇用されていた時の「手取り」に比べて、どの程度増えていれば「開業は成功した」と言えるかと考えましょう。

 

「開業して家族との時間を増やしたい」という人であれば、生産性を大切しましょう。

 

生産性とは例えば、目標売上を営業日数を減らして達成することかもしれません。減らした日数分を、家族と過ごす時間に使えるからです。

 

そうすると、1日の売上高が指標になります。300万円の売上ならば25日営業だと、1日12万円ですが、20日営業にすれば15万円必要です。

 

「美容師仲間の働く環境を改善したい」という目的を持って開業したオーナーは、スタイリストの給与アップや有休消化率などを指標に設定していました。

 

どういう状況になったら開業の目的は達成するのか。確認できる数字に落とし込むことで意識が変わります。

 

目的を忘れると開業はつらい

サロンオーナーになると、接客だけでなく、サロン管理やスタッフ管理、会計業務など様々なことをしなければなりません。

 

日々の業務に追われて「利益をだすこと」だけを目標に働くようになると、何のために開業したのかを忘れてしまいがちです。

 

「とりあえず開業できればよい」と思って開業する人は、オープンしたとたん燃え尽きてしまいます。

 

開業はあくまでも自分の目的を達成する手段です。達成したいことがあるから、あえてリスクをとって開業するのです。

 

ただ売上、利益のために働くのであればどのサロンでもできます。収支目標とは違う、自分にとっての目標を持つことがオーナーのモチベーションアップにつながるのです。

 

もちろん、開業してから目的が変わることもあります。

 

「20年来の指名客だけを相手にのんびりとやっていきたい」といって開業したオーナーは「若いスタイリストの育成」に目覚めて、店舗展開とのれん分けを目指すことにしました。

 

大事なのは、サロンを運営することだけにとらわれないことです。そのためにも収支目標以外にも、目標を持つことが欠かせないのです。

 

自分が達成したいことを明らかにする

美容業界はとても競合が多い業界です。美容室だけで全国で25万件以上。実にコンビニの5倍です。

 

それゆえ、他のサロンよりも優れているかどうかを競うだけでは疲れてしまいます。それよりも、開業を通して自分が達成したいことに焦点をあてて事業を行っていくほうが気持ちも楽になります。

 

もちろんサロンの存続のために、利益の追求は大切ですが、自分の生き方も大事なはずです。

 

開業を悩んでいる方は、開業して何を達成したいのかをしっかり考えましょう。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

※参照

開業で何を成し遂げる? “独立の意義”で変わる重視すべきポイント

 

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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