誰のためのサロン? 開業で意識したいイメージターゲットの選定方法
サロンを開業する上で決定しなければいけないこと、考えなければいけないことは山のようにあります。
その中でもとても大切なことに、「どんなお客様に対してサロンビジネスを行っていくのか?」という、いわゆる“ターゲット選定”があります。
私がいつも開業する方にお話ししているのは、「ターゲット選定とは、コンセプトという矢が刺さる的(ターゲット)を定めることです」ということです。
そしてこのターゲット選定には、大きく2つの選定方法があります。
ひとつは「イメージターゲット」選定、もうひとつは「ビジネスターゲット」選定。
今回はイメージターゲット選定について説明していきたいと思います。
目次
イメージターゲット=サロンのコアターゲット
イメージターゲットとは、サロンを最も利用してくれるモデルユーザーのこと。すなわち、サロンのコアターゲットを言います。
モデルユーザーの「年齢」「性別」「仕事」「所得」「行動特性」等を細かく設定していきます。
なぜイメージターゲットを設定するのか?
イメージターゲットはサロンのコアターゲットですので、
■サロンコンセプト
■メニュー構成
■店舗デザインなど
がサロンづくりをしていく上での非常に重要な指針となります。
イメージターゲットが変更になれば、自ずとコンセプトやメニュー構成も変更しなければなりません。
たとえば、当初18歳の女子高生をイメージターゲットに据えて事業計画書を作成していたとします。それを途中で40歳の男性へ変更するとします。
性別も世代も違うターゲットへ変更になりますので、当然ながらサロンコンセプトやメニュー構成や店舗デザイン等も変更しなければなりません。性別・世代等によって、ターゲットに求めるものは大きく変わります。
よりお客様のニーズを捉え心に響くサロンをつくるためにも、明確にターゲットを選定しましょう。
イメージターゲット作成手順
イメージターゲット=特定のあるひとり人物像=ペルソナマーケティング
このイメージターゲットの設定を行うという手法は、マーケティング用語で「ペルソナマーケティング」という手法で、多くの企業で採用されてきました。ペルソナとは「仮面」のことです。
これだけ店舗数が多い美容業界では、他のサロンとは違うという“差別化”が、ユーザーから選ばれる上で重要なキーワードとなります。ペルソナが求めているサービスや商品を設定、充実させていくことは、サロンの差別化を行なう上でも非常に有効な戦略です。
イメージターゲット記入例
このようにイメージターゲットを明確化すると
■出店立地はどこが良いか?
■内装のイメージは?
■導入メニューは何を売りにしていくか
■価格はいくらぐらいであれば無理がないか?
■広告出稿先はどこが効果的か?
など、サロンの方向を示すのに重要な事柄が決まっていきます。
まとめ
イメージターゲット=ペルソナを設定することで、サロンのコアな部分が決まっていきます。また、ペルソナが来たくなる施策を徹底・充実させていくことで、他店との“差別化”を行うことができるのです。
●文/コンシェルジュ室:鴨川
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。