事例から考えよう!融資担当者に伝わる!サロンのセールスポイントの書き方

公開日:2020/11/19  更新日:2020/11/19
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美容室 開業

最近の記事では、事業計画書は融資担当者に「お金を貸したい」と思わせるように書くことを提案しました。

 

さらに、競争過多な美容業界ではそのエリアでの差別化できる特徴を見つけることも大切だと書きました。

 

一方で「サロンのセールスポイントが何で、なぜそれが競合と差別化できるのか」を相手(融資の担当者)に伝えるのは難しいものです。

 

差別化できるほどの独自の技術やビジネスモデルがあったとしても言語化できなければ説得することはできません。

 

今回は、実際の事業計画書の事例をもとに、相手に伝わるセールスポイントの書き方を考えましょう。

 

よくあるセールスポイントの事例

開業サポートではお客さまの事業計画書の添削を行っています。その時、お客さまがよく書いているセールスポイントがあります。いくつか例を挙げてみます。

 

・完全マンツーマンの接客

・丁寧なカウンセリング

・確かなカット技術

・お客さまに合わせたスタイルの提案

・髪質改善メニュー

 

私はこの種のセールスポイントには修正を入れます。今回はこの事例を使って、セールスポイントの書き方を考えていきましょう。

 

どこが問題か

5つのセールスポイントのどこがまずいでしょうか。それぞれに問題点を見ていきましょう。

 

完全マンツーマンの接客

美容室はスタイリストとアシスタントが分業することがあるため、担当スタイリストがすべての施術工程に入らない場合もあります。

 

この場合「アシスタントをつけずに自分のお客さまの施術をすべて請け負う」ということなのかもしれません。

 

しかしながら、これではセールスポイントにはなりません。

 

融資担当者からすると、美容師がお客さまに一対一で施術するのは当たり前だからです。

 

自分が「マンツーマン施術」をウリにしたいという本当の意図を探さなければなりません。

 

丁寧なカウンセリング

丁寧なカウンセリングとはどういったものかが想像できません。普通のカウンセリングとどのように違うのかを明らかにしなければ、差別化できるポイントにはなりません。

 

丁寧であるというのは、人によって解釈が異なります。時間をかけることなのか、ドリンクサービスなどをつけることなのか、より具体的にしていかなければ、読み手はわからないのです。

 

確かなカット技術

美容師としてのカット技術の高さを表現したいのですが、技術の高さを伝えることは難しいです。

 

美容師はある一定の技術を持っているため国家資格を得ているはずです。他のスタイリストと比較して、自分の腕をアピールするにはそれを証明できるものがなければいけません。

 

カットの技術が高いとアピールしても「美容師はみんなカットがうまい」と思っている融資担当者は納得しません。

 

お客さま一人ひとりに合わせたスタイルの提案

こちらもカット技術と同様に、「お客さまに対して提案するのは美容師として当たり前では?」と思われてしまいます。

 

髪質改善メニュー

髪質改善メニューに力を入れていることはわかります。しかしながら、髪質改善メニューがどんなものかが明確ではありません。髪質を改善する手段についての記述が求められます。

 

こうした事例から、セールスポイントを書くときには2つの点に注意しなければならないことがわかります。

 

1)当たり前に聞こえる表現になっていないか

2)抽象的すぎないか

 

どう修正すればよいか

では、こうした事例をどのように修正していくべきでしょうか。こちらも一つずつ見ていきましょう。

 

完全マンツーマンの接客

セールスポイントとしては弱いので、もう少し深く考える必要があります。何を伝えたいのかを突き詰めていきます。

 

例えば、一人サロンだとしたら、貸し切りであることのメリットとして、「コロナ感染対策に有効である」とアピールできるかもしれません。

 

またある人は「席を半個室にすることでスタイリストとお客さまだけの空間が作れること」をアピールしたいのかもしれません。

 

さらには「会員制の美容室にする」といったビジネスモデルの話になるかもしれません。

 

完全にマンツーマンの接客にはどんな効果が期待できるのかを書くということです。

 

丁寧なカウンセリング

「丁寧さ」を具体的に説明しなければなりません。

 

例えば「カウンセリングに30分かける」や「施術前と後で10分ずつカウンセリングを実施する」もあるでしょう。

 

また、毛髪診断などデータや写真を使ったカウンセリングも丁寧を具体的に示していると言えます。

 

確かなカット技術

技術をウリにしたい場合には、受賞歴やカット講師といったものがある方が納得感が生まれます。

 

そうすると「コンテスト受賞歴のあるスタイリストによるカット技術」になるでしょう。

 

また特定のカット技術をウリにしたいなら、具体的に得意なスタイルなどを書きましょう。

 

例)髪質やくせを見ながら微調整できる「ドライカット」が得意

 

例)指名客200人の9割がショートカット

 

実績や具体例を入れることで信憑性が増します。

 

一人ひとりに合ったスタイルの提案

スタイルの提案を突き詰めていくと「スタイリストおまかせ」コースまで振り切れると強みになります。

 

「美容のプロに似合う髪型を決めてもらいたい」といったニーズに応えるサロンであることをアピールできます。

 

また、提案内容を具体的にすることもできます。「生活スタイルや悩みに応じてメニューを提案する」「髪質に合わせて使用する薬剤を決定する」といった書き方のほうが、よりイメージが湧きやすくなります。

 

髪質改善メニュー

トリートメントを使った髪質改善なのか、頭皮ケアを中心にした髪質改善なのか。逆にカラーやパーマをすすめないサロンなのか。

 

どうやってお客さまの髪質を改善していくかを書いたほうが差別化のポイントになります。

 

まとめ

今回はよくある事例を使って、セールスポイントを書き方をお伝えしてきました。要点としては「具体的でわかりやすく」書くことです。

 

抽象的すぎると相手が想像できなかったり、別の解釈をしてしまったりします。そこで、数字であったり、自分の受賞歴だったり、得意なヘアスタイルだったり、具体的でイメージしやすいものを入れることをおすすめします。

 

セールスポイントが競合とかぶってしまうと思っているのは、抽象的な表現が多すぎるからなのです。もっと具体的なイメージにまで落とし込めるように深く考えていきましょう。

 

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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