いつ、いくら出ていくのか!開業と経営を左右する「お金の流れ」に注意しよう

公開日:2021/05/26  更新日:2021/05/26
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お金 出し入れ

開業のプロセスでは資金調達が一つの山場です。融資が通ってしまえば、資金面のハードルはクリアできます。

 

しかし、融資が決定したからといって安心してはいけません。開業してオープンするまで、あるいはオープンしてからも、お金の流れを常に追っていきましょう。

 

繰り返しになりますが、サロンの手元の現金(預金)はサロンの経営に不可欠です。思わぬ出費や入金の不足によって、現金が少なくなってしまうことは避けなければなりません。

 

今回は、融資決定からオープンして営業を始めるまでのお金の流れに着目してみます。

 

物件契約に注意

融資決定後、最初に動く大きなお金は物件契約の時です。通常オーナーは融資審査の結果が出るまで、不動産業者に物件を待ってもらっています。

 

早く物件を抑えたいという想いから、融資決定後すぐに契約に動きます。

 

融資が決定しても入金までに時間がかかります。契約自体は問題ありませんが、同時に支払いを求められることもあります。

 

融資も決まったので「先に自己資金で支払ってしまおう」と考える人もいます。自己資金だけで支払えない場合は、生活用の資金も使って、あとで融資のお金で補てんしようとする人もいます。

 

ところが自己資金以上のお金を先に使ってしまうと、事業に使えるお金が一時的にゼロになります。また、私生活において何か起こった場合に、現金が足りなくなってしまう可能性もあります。

 

融資が決まって、物件契約すること自体は悪くありませんが、入金のタイミングなどある程度目途がついてからお金を動かしたほうがよいでしょう。

 

予想外の出費に注意

どんなに周到に準備をしても、抜け漏れはあります。内装のインテリアなど、細かい部分は実際にサロンを作る段階にならないとわかりません。

 

あるいは、営業準備を進めていく中で、計画とは違うアイデアが出てくることもあります。

 

サロンに置く雑誌をタブレットの電子書籍にしようと変更して、計画になかったiPadを4台ほど購入した開業者の方がいました。

 

あるいは、ディーラーから色んな新商品を勧めてもらって、予想以上に材料費にお金を使ってしまったという人もいました。

 

当初の計画では想定していなかった出費は運転資金から出すことになります。

 

つまり、スタート時の現金(預金)が減るわけです。運転資金を使いすぎると、オープン時に持っておくべきお金が不足する可能性があります。

 

例えばクレジットカードを利用する、分割での支払いにするなど、できるだけオープン時までに運転資金を減らさない工夫が必要です。

 

オープン直後に注意

「オープンさえできれば、あとはお金を増やしていくだけ」と思いますが、実際にはそうはうまく行きません。

 

店舗を運営していく経費はオープン前から発生することがあります。オープンして売上が十分に立つ前に、大きなお金が動くこともあります。

 

例えば、ホットペッパービューティーをオープン前から掲載していれば、実際に顧客が来店して売上が入る前に支払いが発生します。

 

あるいは、思ったよりも売上げが伸びないまま、1ヶ月が経過する頃、今度は人件費の支払いも発生します。

 

サロン経営は、日々、入金と出金の連続です。最終的には月末に利益が残るとしても、月の途中で、人件費や家賃といった大きな経費が出ていくと、売上で入ってくるお金では不十分です。

 

したがって貯金から切り崩して支払うことになります。

 

特にオープン直後は、まだどのような経費が発生するか未知の部分もあります。現金・貯金の動きには十分注意を払う必要があると思います。

 

まとめ:運転資金を十分に持って開業を

開業も経営もお金がなくなった時点で終わりです。大事なのは、お金を減らさないことです。大きなお金が動くときには要注意です。

 

そのお金を支払ったあと、どれだけ残るのか、次の入金はいくらか、といった「お金の流れ」を読むことが重要になります。

 

サロンがオープンすれば、家賃、人件費、ホットペッパーの掲載料、あるいは借入れの返済金など、大きな支払いは想定できます。

 

その時期も設定できます。最初のうちは、大きな支払いに合わせて「現金はいつの時点でいくらあったらよいのか」を見ていきましょう。

 

つまり、人件費60万円を毎月20日に支払うと決めたとしたら20日までに60万円以上のお金がないといけません。

 

本来であれば、その月の売上と入金とは関係なしに、スタート時に用意してある運転資金で支払えるのがベストです。

 

運転資金がギリギリになってしまうような状況では、その月の入金で、支払いをしなければなりません。これを俗に自転車操業といいます。

 

自転車操業にならないためにも、ある程度の運転資金を確保した状態でサロンをオープンさせましょう。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

 

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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