いつがベスト?サロン2店舗目の出店タイミング
1店舗目を開業時に「軌道に乗ったら2店舗目を出店したい」と考える方も多いのではないでしょうか。
しかしながら「指名(固定)客」という最大の見込み客を考えられた1店舗目と違い、2店舗目はビジネスプランが確立していないと成功できません。
起業前よりも収入が増えたオーナー様にとって2店舗目の開業は1店舗目よりも勇気がいる決断ともいえます。
今回は2店舗目の出店について解説します。
2店舗目を出店するタイミングは?
結論から言うと計画するタイミングとしては【1店舗目の開業時】から考えた方が良いでしょう。
1店舗目の借り入れ金額や営業利益の計画が2店舗目の開業に大きく影響するためです。
開業時期のタイミングで言うと日本政策金融公庫から新創業融資を受けた方は【3期目】が一つの目安になります。
例)1店舗目で800万円借りて2期目、200万円返している場合・・・
1000万円(公庫支店決裁の上限)-800万円+200万円=400万円 ←次に借りられる金額の目安
美容室オープンと考えると少し物足りないですよね・・・
3期目になると過去2期の決算状況次第で借りられる金額がグっと上がります。
(公庫で借りる場合なのでプロパー融資等に関しては要件が異なります)
ビューティガレージでは事業者向けオンライン融資も紹介しておりますので、ぜひ活用ください。
2店舗目を出店する前の準備(ヒト、モノ、カネ)
ヒト、モノ、カネの3つに見込みがついたら2店舗目出店に一気に加速がつきます。
ヒト(人材面)
2店舗目にオーナー自身や重要ポストのスタッフが行くことが想定されますので、オーナーの目が届かなくてもサービス品質が下がらないように人材育成することが必要と言えます。
スタイリストが業務委託ならば契約前の面接で技術や接客のレベルに一定の基準を設けたり、スタイリストとは別でレセプションやマネージャーなど店舗運営を任せられるスタッフを採用し、両店舗の運営を平準化できるようにすると良いでしょう。
モノ(物件や設備)
2店舗目に関しては1店舗目から近めの立地がオススメです。
やはり近い方がオーナーが行き来しやすいですし、送客やヘルプ体制なども取りやすいので1店舗目との相乗効果が見込めます。
(逆に近すぎると新規を取り合ってしまう恐れもあるので考慮しましょう)
また、カラー剤の不足などがあった時に配送業者を使わず持って行けるのも利点です。
離れた場所で出店する場合はサロンブランドの知名度向上というメリットはありますが、サロンコンセプトとターゲットがマッチしているかなどは改めて商圏の分析が必要となります。
カネ(資金準備)
公庫の融資に関しては先述の通りですが、実際に融資がおりるかは1店舗目の利益がどれくらい出ているかが最も重要な審査基準となります。
【売上よりも利益】です!
節税を意識するがあまり、過度に経費計上しないように考慮しましょう。
また、2店舗目が軌道に乗るまでは資金ショートした分を補填できるように現金は残しておきたいものです。
2店舗目の開業資金の3分の1程度の自己資金を確保してから融資に臨むと良いでしょう。
まとめ
・2店舗目の計画は1店舗目の開業時から視野に入れた方が良い!
・営業利益の出ている2期分の決算書で公庫や銀行から信用を得て、自己資金を貯めて3期目の開業を目指す!
王道はこんな感じです。
上記に当てはめずに少額の自己資金で2店舗目を開業したい方は設備資金をまるごとリースするという手段もありますので覚えておくと良いでしょう。
●文:コンシェルジュ室:野呂
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。