融資の鍵を握る<自己資金>!開業準備の前にチェックしておきたいポイント

公開日:2022/03/23  更新日:2022/03/23
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
自己資金

SALONスターターでは何度も自己資金についての記事を書いています。それだけ自己資金は重要なのです。

 

とりわけ融資審査では、自己資金が一つの判断基準になります。自己資金がなければ、金融機関からお金を借りることができません。

 

しかし、どれだけ重要性を訴えても自己資金を準備することは簡単ではありません。なぜなら、自己資金は開業するずっと前から準備しておかなければならないからです。

 

将来開業を考えているのであれば、今の段階から自己資金について考え、融資が獲得できるだけの額を準備する必要があります。

 

自己資金ゼロでは融資は通らない!担当者が「この開業は失敗する」と判断する理由

お金の“流れ”をチェック? 融資審査で自己資金を申告する際の注意点

信用できるのは通帳だけ!? 融資で疑われるケースと正しい自己資金管理法

 

自己資金の目安は総投資額の20%(1/5)以上

開業にかかる費用を事業への総投資額と定義します。

 

例えば、開業費がトータルで1000万円かかる場合には、1/5なので、200万円の自己資金が必要となります。

 

日本政策金融公庫では総投資額の1/10以上の自己資金が要件になっていますが、経験上1/10で融資を獲得するのは難易度が高いと言えます。※

 

日本政策金融公庫『新創業融資制度』

 

ビューティガレージで開業サポートをしているお客さまの平均は26.1%(2020年度)でした。トータル費用の1/4以上を自己資金で支払っていることになります。

 

開業資金に占める自己資金の割合を、自己資本比率と呼びます。自己資本比率が低い=借金が多いことになりますので、事業を安定させるには時間がかかると言われます。

 

【美容室開業のリアル】2020年度の開業者の自己資金と借入金

 

自己資金はコツコツ貯めたもの

自己資金は文字通り自分のお金でありますが、融資においては少し意味が違います。

 

すなわち「開業のために貯めてきたお金」になります。

 

ということは「急に100万円が手に入った」ために用意できた自己資金を、自己資金と認められない可能性があります。

 

コツコツ貯めたお金は①開業に向けて準備をしてきた証であり、②開業への熱意です。

 

自己資金は金額だけでなく、貯めてきた経緯を見せなければなりません。

 

そうしないと、自分の努力ではなく「たまたま大金が手に入ったから開業する」と思われてしまいます。

 

自己資金は通帳で確認できる

融資審査においては、自己資金の金額も、貯めてきた経緯も、証拠として提出できなければなりません。

 

つまり記録を取っておかなければならないのです。したがって、現金でお金を貯めた人は自己資金として認められません。

 

現金は名前をつけられません。いくら札束を面談時に持って行ったとしても、それがあなたのお金である証拠にはならないのです。

 

だから、自分のあるいは家族の口座が必要です。通帳で、給与が入って、毎月の生活費が出て行って、残ったお金が毎月少しずつ貯まっていっている経緯が見れるようにしなければなりません。

 

自己資金が500万円あろうが、1000万円あろうが、通帳で確認できなければ自己資金は0です。

 

自己資金は全財産ではない

例えば、自己資金300万円貯まったのでそれをもとに1000万円を借りるとしましょう。

 

その時、通帳のお金が300万円確認できたら融資が通るでしょうか。

 

じつはそこには落とし穴があります。自己資金はあくまで事業に投資できるお金です。

 

通帳に300万円しかないのに、300万円を事業に投資したら、生活はどうなるでしょうか。

 

文字通り、全財産をかけて開業するということになりますが、銀行からしてみると、とてもリスクの高い投資になります。

 

自分のお金のうち、事業に投資できるお金を自己資金として、生活するために必要なお金は残しておくようにしましょう。

 

800万円の融資のために、自己資金が200万円必要であれば、200万円以上のお金を貯めることを目指すべきです。

 

まとめ:自己資金は貯めて管理しておく

開業相談を受けていると、自己資金でつまづく人が多くいます。

 

総投資額の1/5に届かない人、貯めた経緯がわからない人、現金でお金を貯めている人、生活資金が不足しそうな人。

 

事業計画は修正することができますが、自己資金を修正することはできません。

 

自己資金のポイントは、コツコツ貯めて、通帳で管理することにつきます。

 

自分の今の自己資金を調べてみてください。

 

通帳で貯めてきた経緯が見えるでしょうか。

 

その自己資金を開業に使った後、自分の生活資金は余るでしょうか。

 

開業準備に入る前に、自己資金についてセルフチェックを行ってください。まずは自分のお金の管理から始めてみましょう。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

関連記事

開業事例