美容サロンの定款の事業目的って何入れればいい?有名企業を参考にしてみた。

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会社をつくって美容サロンをはじめる方、個人事業で美容サロンをはじめたけど法人成りしようと考えている方、

 

定款をつくるにあたり事業目的で悩む方も多いのではないでしょうか。

 

「色んなこと入れておいたほうが良いと聞いたけど実際どうなの?」

 

「サロンワーク以外はなにを入れればいいの?」

 

そんな悩みを解決すべく、今回は有名企業の事例を挙げながら美容サロンの定款について説明していきます!

 

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そもそも定款(ていかん)ってなに?

定款とは「会社の憲法」ともいえるもので、助成金申請や法人口座の開設時などで提出をする大切な書類です。

 

記載漏れや誤りがあると受理されないので注意が必要です。

 

※内容の変更には3万円ほどかかる場合もあります

 

どんなことを書く?

①絶対的記載事項 ⇒ その名の通り、絶対に記載するやつです(会社名とか資本金とか)

 

今回のテーマである「事業目的」もこれに分類されます!

 

会社は事業目的に記載のない事業をしてはいけないのです!

 

➁相対的記載事項 ⇒ 記載しなくてもいいけど定款に記載しないと意味ないよってやつです(株券発行するよ!って表明とか)

 

③任意的記載事項 ⇒ 定款に入れなかったとしても他の文書で明確にすればOKってやつです(役員報酬とか)

 

有名美容サロンの定款の事業目的

定款が分かったところで本題に移りましょう。

 

①キュービーネットホールディングス株式会社

(1)理容・美容店経営のフランチャイズシステムの指導等の業務

(2)理容・美容店舗設備の開発及び販売

(3)理容・美容店舗設備の賃貸

(4)上記業務に付帯した設備・什器・備品(ハサミ・ヘアトニック・ブラシ・くし・ユニフォーム・エプロン・タオル等)の業務用品の販売及びリース業務
(5)理容・美容店舗開設に関するマーケティング及びコンサルティング業務
(6)理容・美容店の経営及び経営指導
(7)フランチャイズシステムによる理容・美容店開業の理容・美容師研修業務
(8)理・美容学校及びカットスクールの運営
(9)理容・美容師の教育及び講習会の立案・企画・開催及び講師の派遣に関する業務
(10)店舗モニターを利用した情報提供サービス業務、広告業務
(11)マーケットリサーチに関する業務
(12)上記業務に付帯した一切の関連業務(イ)職業紹介事業(ロ)労働者派遣事業

 

まずはプライム市場に上場するQB様です。

 

気になるのが(8)の理・美容学校及びカットスクールの運営ですね。

 

ロジスカットという社内研修校がありますが、「のちのちは専門学校に発展する?!」なんて思っちゃいます(筆者の私見なのであしからず)

 

ちなみに美容学校の運営は田谷(TAYA)様の定款にも入ってます。

 

他は選択と集中を極めたQB様らしい事業展開に沿っての内容となっております。

 

➁株式会社アースホールディングス

1.美容業
2.美容経営に関するコンサルタント業
3.美容業に関する材料及び器具類の仕入れならびに販売
4.エステティックサロンの経営
5.不動産賃貸業
6.飲食店業
7.ペットショップの経営
8.ペット用品販売及びペット美容
9.生命保険の募集に関する業務
10.前各号に付帯する一切の業務

 

次はカリスマ國分社長率いるアース様です。

 

ん?ペット?

 

そうなのです。

 

DOGGY EARTH というペットサロンもやっているのですね。

 

ちなみに飲食店業はドリンク提供をしている美容サロンでは併設カフェへの展開も考えられるので入れている会社も多いです。

 

③TBCグループ株式会社

・エステティック業
・化粧品・エステ関連商品の研究開発及び販売

 

最後はエステからTBC様です。

 

ホームページから確認できる内容は実にシンプルです。

 

ちなみにグループ会社は下記の事業内容となっております。

 

エース株式会社 :クレジット業

株式会社TBC :化粧品製造業

株式会社ベンチ:

<広告関連事業>
CF、プリント広告およびパンフレット等の企画、制作
Web広告、HP企画・制作
各種アプリ企画・制作
各種イベント、キャンペーン等の販売促進行事の企画、運営管理

<美容・医療関連事業>
化粧品、サプリメント等の企画、製造、販売(小売および卸売)
エステティックサロン等の経営、企画
医療、福祉の広告および広報戦略に関するコンサルタント業務

<店舗運営事業>
飲食店、セレクトショップの経営

<流通事業>
カタログおよびインターネットでの通信販売
化粧品、雑貨等の輸入および卸売

<エンターテインメント関連事業>
各種メディアの音源ならびに映像の著作権を含む出版管理

 

TBC様のようにサロンワーク以外の広がりをグループ会社で行うパターンも多いですね。

 

定款の事業目的は多ければ多いだけよいのか?

答えは「NO」です。

 

もちろん、上記の法人様のようにサロンワーク以外の事業も記載はしたほうが良いです。

 

ただし、むやみやたらに記載をするとお客様や銀行から信用されなくなり融資を受けられなくリスクがあります。

 

「想像できる事業展開」をもとに作成しサロンワークがメインだというスタンスはブレないようにしましょう。

 

想像できる事業展開とは?

 

では想像できる事業展開とはなんでしょうか。

 

これも上記の法人企業様にヒントがありますね。

 

①物販に関する事柄

➁サロンのコンサルや講習に関する事柄

③FCや設備賃貸に関する事柄

④オリジナル商品製造に関する事柄

⑤広告に関する事柄

 

このあたりを抑えておくと良さそうです。

 

まとめ

今回は有名美容サロンの定款をもとに事業目的の書き方についてお話ししました。

 

それでも「事業目的がまとまらない!」「定款づくりが大変だ」というときは司法書士、行政書士など士業の方に依頼するのも一つの手でしょう。

 

 

●文/コンシェルジュ室:野呂

 

 

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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