サロンを借りるときの保証金って返してもらえるの?敷金との違いは?

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サロンを開業する際、物件を借りる場合は「保証金」や「敷金」が必要になります。

 

どちらも物件を契約する際に支払うお金ですが、意味や取り扱いに違いがあります。

 

特に「保証金は返ってくるのか?」という点について疑問を持つ方も多いでしょう。

 

今回は、保証金と敷金の違いや、それぞれの扱いについて詳しく解説します。

 


 

保証金とは?

 

保証金とは、賃貸借契約を結ぶ際に貸主(オーナー)に預けるお金のことです。

 

主に事業用物件で求められ、賃料の数か月分(一般的には3か月〜12か月分)が相場となっています。

 

下記のケースなどは保証金が高くなりやすいです。

  1. 場所が良い: お店を開く場所が人気のある場所や便利な場所だと、貸す側が「物件の価値が高いからリスクを減らしたい」と思って保証金を高く設定することがあります。

  2. 契約が長い: 長い期間の契約をする場合、貸す側は「もし何か問題があったときのために」という理由で保証金を高くすることがあります。

  3. 信用が心配: 借りる側に過去に支払い問題があったり、信用に不安がある場合、貸す側が保証金を高めに設定することがあります。

  4. 使う業種: 工事が大掛かりな理美容室はエステサロンやネイルサロンに比べ保証金が高くなることが多いです。

  5. 不動産の需要: 周りにお店がたくさん欲しい場所だったり、人気が高い時期だと、保証金が高くなることがあります。

 

保証金の役割

 

  • 家賃滞納や契約違反があった場合のための担保
  • 退去時の原状回復(元に戻す)費用に当てる

 

保証金は契約終了時に返還されるのが一般的ですが、契約内容によっては「償却(消費)」されることがあります。

 


 

敷金とは?

 

敷金も保証金と同様に、物件を借りる際に預けるお金です(一般的には賃料の1か月〜2か月分)。

 

主に住居用賃貸契約で使われることが多いですが、マンションサロンなどでは保証金ではなく敷金で求められるケースがあります。

 

敷金の役割

 

  • 退去時の原状回復費用として使用
  • 家賃滞納時の補填

 

敷金は基本的に契約終了後に返還されますが、退去時の修繕費用などが差し引かれる場合があります。

 


 

保証金と敷金の違い

 

保証金 敷金
主な用途 事業用物件 住居用物件
相場 賃料の6〜12か月分 賃料の1〜3か月分
返還の有無 一部償却されることがある 退去時に差し引かれるが、基本返還
目的 契約の担保、修繕費 修繕費、滞納時の補填

 

保証金は敷金よりも金額が大きくなる傾向があり、事業用物件では「償却」という形で一部が返還されない場合もあります。

保証金は返ってくるのか?

 

保証金が返ってくるどうかは、契約内容によります。

 

多くの場合、契約書には「保証金の償却」についての記載があり、

 

  • 〇〇か月分は償却
  • 退去時の原状回復費を差し引いた残りの金額を返還といった条件が設定されています。

 

償却とは?


「保証金のうち、一部は戻ってこないですよ」というルールのことです。

 

たとえば、「保証金100万円のうち20万円は償却」と書かれていたら、退去時に戻ってくるのは80万円ということになります。

 

これは、大家さんが物件の維持管理やリスクに備えるための費用として、あらかじめ差し引くものです。

 


 

保証金や敷金に関するトラブルを避けるために

 

さて、ここからは契約においての注意点です。

 

保証金や敷金に関するトラブルを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。

 

契約書をしっかり確認する

保証金の額を確認

償却の有無を確認

退去時の原状回復の条件を確認(経年劣化と過失の違いも!)

 

「償却なし」の契約であれば、保証金は全額返還されますが、「償却あり」の場合は一部が返還されないため、契約前の確認が重要です。

 

入居時に物件の状態を記録する

写真を撮影し、原状回復義務の範囲を明確にする

大家さんや管理会社と確認し、書面に残す

 

退去時の立ち合いを行う

原状回復の範囲をその場で確認

余計な費用が請求されないよう交渉する

 

参考記事:騙されてない? サロンの物件契約でチェックすべきポイント3つ

 

参考記事:資金の確保が最優先! 物件契約を巡るトラブルと対処法

 


 

まとめ

 

サロンを借りる際の保証金と敷金には、それぞれ異なる役割があります。

 

保証金は事業用物件で多く使われ、高額になりやすい一方で、契約内容によっては一部償却される場合もあります。

 

一方で敷金はマンションサロンなどの住居用物件に多く見られ、比較的少額で、基本的には退去時に返還されるものです。

 

保証金をできるだけ返還してもらうためには、契約前の確認や退去時の対応が重要です。

 

契約内容をしっかり把握し、余計な費用が発生しないよう注意しましょう。

 

サロンの開業を成功させるためにも、物件選びと契約条件のチェックを慎重に進めることが大切です。

 

参考サイト:サロンの物件探しは【サロン不動産ネット】にお任せください!

 

参考サイト:ビューティガレージグループが提供する【保証金フリープラン】を動画でチェック!

 

参考記事:美容室開業の流れ:物件選びから物件契約まで

 

無料相談のご案内

 

ビューティガレージの開業プロデュースでは物件契約についてもしっかりと二人三脚でサポートします。

 

あなたの開業の第一サポーターになれれば幸いです。

 

ぜひ一度開業無料相談をお申し込みくださいませ。

 

 

●文/コンシェルジュチーム:野呂

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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