公庫融資が否決されたら?諦める前に検討すべき「次の一手」

日本政策金融公庫(以下、公庫)の融資否決という通知は、開業を志す方にとって非常にショックな出来事です。
「もう開業できないのではないか」と目の前が真っ暗になるかもしれませんが、まだ道は閉ざされたわけではありません。
公庫はあくまで一つの選択肢です。
否決されたという事実を冷静に受け止め、戦略を練り直せば、逆転の道は見えてきます。
この記事では、公庫で否決された後に取るべき具体的な行動と、代替となる資金調達手段について詳しく解説します。
目次
「否決の理由」を冷静に分析する
否決された際、まずは「なぜ落ちたのか」を正確に把握すべきです。
ただし、公庫の担当者は具体的な否決理由をはっきりと教えてくれないケースがほとんどです。
「総合的な判断です」と濁されることが多いのですが、担当者の言葉の端々や、これまでの面談内容を振り返り、以下のどれに該当するかを推測する必要があります。
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信用情報(本人や関係者の過去のトラブル)
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自己資金の不足や、その蓄積プロセスの不透明さ
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事業計画の妥当性(売上見込みが甘いなど)
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投資規模と返済能力のバランス
理由がわからなければ、次の対策も立てられません。
まずは自分の計画を客観的に見直しましょう。
参照記事:信用情報ゼロ!? 自己資金&事業計画が完璧でも融資が否決される理由
参照記事:公庫融資の壁!?審査を左右する「ヒト」と「カネ」の妥当性
「計画を小さくする」ことが最優先
公庫が否決になる最大の理由の一つは、「投資額(借入額)が大きすぎて、売上見込みに対して返済負担が重すぎる」という点です。
例えば、内装にこだわりすぎて借入を増やした結果、毎月の返済額が予想利益の半分以上を占めるような計画は、金融機関から見れば「倒産リスクが高い」と判断されます。
否決されたら、まずは事業計画のスリム化(ダウンサイジング)を検討してください。
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内装のグレードを下げる、あるいはDIYを取り入れる
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居抜き物件に変更して初期費用を抑える
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最初からフルスペックの設備を揃えず、段階的に導入する
計画を小さくし、必要な借入額を減らすことで、後述する民間金融機関での審査通過率を上げることができます。
親族からの調達を相談する
公庫での否決理由が「自己資金不足」であった場合、親族からの支援は単なる資金の足し以上の意味を持ちます。
自己資金不足というリスクを回避する
金融機関は「自己資金=開業への覚悟と準備」と見なします。
身内から返済不要の贈与、あるいは適切な契約に基づく借入として支援を受けることで、「自己資金不足による審査落ち」というリスクを直接的に回避できるようになります。
連帯保証人による信用補完
公庫は「無担保・無保証」の創業融資がメジャーですが、民間金融機関(信金・地銀)へスライドする場合、親族に「連帯保証人」になってもらうことで、融資が格段に通りやすくなるケースがあります。
個人の信用力だけでは不足している部分を、親族が保証という形でバックアップすることで、金融機関側の貸し倒れリスクが下がり、審査のハードルが下がるのです。
そして、それ以上に「事業を支える強力な協力者がいる」という証明自体が人間性として安心材料になります。
参照記事:開業の成功は事業計画書のみにあらず!あなたを支える身内の存在について
民間金融機関(信金・地銀)へのアプローチ
公庫がダメなら、次は地元の金融機関です。
美容サロンの開業において、最も有力なのは「信用金庫(信金)」です。
信用金庫と「保証付き融資」
信用金庫は地域密着型で、小規模事業者の支援をミッションとしています。
メガバンクや地方銀行(地銀)に比べ、親身に相談に乗ってくれる傾向があります。
民間金融機関で借りる場合、ほとんどが「信用保証協会」の保証が付いた融資になります。
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保証料: 保証協会に保証してもらうための手数料が発生します。
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住宅ローンの実績: すでに住宅ローン等で良好な取引実績がある地銀があれば、そこから相談するのも手です。
なお、銀行が直接リスクを負う「プロパー融資」は、実績のない新規開業では極めて難しく、通常は「法人化」や「一定期間の事業実績」が求められる点に注意してください。
その他の資金確保手段
どうしても現金が足りない場合、設備そのものを「所有」しない選択肢もあります。
リース・割賦(割賦販売)の活用
シャンプー台やエステ機器、エアコンなどの高額設備は、一括購入ではなく、リースや割賦(分割払い)を利用します。
初期の現金流出を抑えられるため、手元の運転資金を確保できます。
フリーローンの利用(※退職前が前提)
個人のフリーローン等は、独立して「無職」扱いになると審査が非常に厳しくなります。
もし会社員時代に検討しているのであれば、在職中という属性を活かせるタイミングを逃さないことが重要です。
まとめ
公庫否決は「計画を見直せ」というサインです。
無理に高い金利で借りたり、無謀な計画を押し通したりすれば、オープン後に資金繰りで苦しむことになります。
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計画をスリム化して返済負担を減らす
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親族の支援で自己資金や保証力を強化する
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地元の信用金庫に粘り強く相談する
このステップで、着実に資金調達を進めましょう。
融資はゴールではなく、あくまでスタートです。
「いくら借りられるか」ではなく「いくらなら無理なく返せるか」を主軸に、もう一度あなたの航海図を描き直してみてください。
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●文/コンシェルジュチーム:野呂
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。







