サロンオーナー必見! 居抜き物件の内覧でチェックすべき重要ポイント
以前の記事『カンタン解説! 「スケルトン物件」と「居抜き物件」の基礎知識』で、居抜き物件のメリット、デメリットをお伝えしました。
今回は、実際に居抜き物件を内覧するときに“どこをチェックすれば良いのか”を具体的に確認していきましょう。
器具・設備の状態や使用年数
居抜き物件のメリットの一つは、内装デザインや器具・設備をそのままの状態で譲り受けることによる初期費用のコストダウンです。
改装が最小限で、設備の入れ替えも不要だった場合、一般的な開業費用の3分の1にコストダウンして開業することも可能です。
しかし、いくら器具や設備が揃っていようと、実際に使用したときに状態が悪くてすぐに買い直しなんてことになっては本末転倒です。
内覧時には、できる限り器具や設備の状態を確認していただくことをおすすめします。
特に、ボイラーやエアコンなどの設備機器は入れ替える際の費用も高額になるので、使用年数と可動状態はしっかりチェックしましょう。
使用状況にもよりますが、一般的に、ボイラー・エアコンは使用年数が10年以上になると入れ替えの検討が必要です。
譲渡物の有無
退店するオーナー様のご要望として、「退店するからすべて置いていきたい」というオーナー様もいらっしゃれば、「移転するのでセットイスだけは持っていきたい」という方もいらっしゃいます。
内覧時には、譲渡物に「含まれているもの」「含まれていないもの」をしっかり把握しましょう。
できればリスト化されていると良いですね。不要な残置物があると、処分するにも費用が発生してしまいます。
リースやレンタル品の有無
意外と忘れがちなのが、リースやレンタル品の契約期間が残っている設備の有無です。
リース契約期間中の設備がある場合、リース契約を名義変更して引き継ぐのか、現オーナーに契約を終了してもらうのかを確認しましょう。
同様にレンタル品にも注意しましょう。美容室で多いレンタル品はウォーターサーバーや観葉植物です。
リース、レンタルを譲渡物だと思って使用し、トラブルになることもあります。リースやレンタル品が無いのか、十分に確認しましょう。
来店している客層
居抜きで入ったときには、以前のお店のイメージをある程度引き継いでしまうおそれがあります。これには良い部分も悪い部分もあります。
良い部分としては、既存のお客様が新店になっても来てくれる可能性があります。
悪い部分は、以前のお店のイメージと比較されてしまうところです。
たとえば、「前のお店はカットが安かったのに」なんてことも出てくるかもしません。
それをある程度防ぐためにも、今来てくれている“客層”と“施術メニュー”などを聞いておくといいでしょう。出店時に既存客をそのまま引き継ぐための参考になるはずです。
退店理由
居抜きを検討する際に最も重要な確認ポイントが、「なぜ退店したのか」です。理由によっては、出店時に対策を練らなければいけません。
たとえば、「集客が悪い」ことが退店の理由であれば、宣伝の仕方を対策しなければいけません。
理由が「人手不足」なのであれば、「人員の確保がしっかりできているか」「働きにくい環境になっていないか」など対策を練ることができますね。
「悪い=出店をやめよう」ではなく、「自分なら対策できそうか?」と考えることが物件選定の幅を広げます。
まとめ
今回解説したポイントは、居抜き出店する上で注意しなければならない代表的なポイントです。
スケルトンで出店するよりも、気を付けなければいけないポイントは多いのです。慎重に見極め、スムーズな開業を目指しましょう。
美容室の居抜き物件をお探しの方は、ぜひ『サロン不動産ネット』をご利用ください。
●文/不動産チーム:尾形
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。