サロン開業でお困りの方必読! 不動産流通から考える“物件探し”のコツ

物件探しのコツ

美容室開業の際、多くの方がつまずくのが“物件探し”です。

 

開業することを決めて物件探しを開始したものの、

◆ポータルサイトを毎日チェックしているのになかなか理想の物件が見つからない。
◆良い物件に問い合わせたのに契約済みだった。
◆どこの不動産業者に問い合わせても同じ物件しか出てこない。

など、うまくいかないことは多々あります。

 

そこで今回は、物件を探す際の“コツ”について、不動産流通の仕組みを中心にお話ししていきたいと思います。

 

不動産流通の仕組み

モノの売買に関して最近では、「メーカー直販モデル」があったり、メルカリに代表されるようなシェアリングエコノミーが流行していたりと、供給元とユーザーが直接つながっていくビジネスが主流になりつつあります。

 

しかし、不動産業界のビジネスモデルは昔からほとんど変わっていません。

 

不動産流通の一般的な仕組みはこんな感じです。

 

元付と客付

通常、大家さんが持っている1つの物件に対し、2つの不動産業者が介在します。

 

おそらく開業する皆さんが「不動産業者」と聞いてイメージされるのは、『客付(きゃくづけ)業者』と呼ばれる不動産業者です。駅前の好立地だけど、店内が狭い会社さんが多いですね。

 

いっぽう、『元付(もとづけ)業者』というのは、大家さんとつながりのある業者さんで、普段は物件の管理などをしています。大家さんが所有している物件を募集にかけるときには、大家さんはこの元付業者さんに依頼します。

 

駅から少し離れており、一見さんにはなかなか入りにくい雰囲気の“サザエさんに出てくる花沢不動産”をイメージしてもらうといいと思います。

 

これを実際の流れに沿って見てみると……

 

駅前の不動産屋さんに「良い物件ありますか?」と聞きに行く。

希望条件を聞いた担当者がパソコンでなにやら打ち込む。

担当者が条件に合いそうな物件のチラシを複数枚をもってくる。

あなたが気になる物件を選択すると、担当者はいろいろなところに電話して空き状況などを確認する。

 

このような流れになっていますよね。

 

このとき、皆さんが「良い物件ありますか?」と聞いた相手が「客付業者」です。その客付業者が電話している先は、大家さんではなく「元付業者」です。

 

客付業者さんが、PCで不動産業者専用の物件検索サイトである「レインズ」というサイトにあなたの希望条件を打ち込んで、チラシを出力してきたのです。

 

レインズというサイトに物件を登録するのは「元付業者」です。その元付業者が登録した情報を「客付業者」が検索していたんですね。

 

当然その物件情報は他の不動産業者さんも見ることができるので、複数の不動産業者を回っても、どこも同じ物件情報ばかり提供してくる、ということになるわけです。

 

大家から物件募集の依頼を受けた場合、元付業者はまずは自分の顧客に打診をしてから「レインズ」に掲載します。

 

なぜなら、大家さん側の元付業者がお客さんを見つけてきて客付業者にもなった場合、この不動産業者は1回の取引で

①大家さんからの仲介手数料
②お客さんからの仲介手数料

のどちらも得ることができるからです。

 

業界用語でこれを「両手」と言って、通常の取引の2倍の収益になる、不動産業者にとってはとてもうれしい取引です。

 

美容室開業不動産 両手取引

ここまで書いたらおわかりになると思いますが、あなたが「物件を探してほしい」と依頼をする相手が「客付業者」ではなく「元付業者」だった場合……

◆レインズに掲載していない物件でも案内してもらえる。
◆元付の顧客リストに入ったら、レインズに登録される前に連絡がもらえるかもしれない。

という期待が持てるのです。

 

不動産業者の見分け方

では、元付の不動産業者さんは、どのようにすれば見分けられるのでしょうか?

 

先ほどイメージで、

「駅前の不動産屋を客付業者」
「花沢不動産のような不動産屋を元付業者」

としましたが、駅前の不動産屋さんでも大家さん側の元付を行うことはあり、明確に分かれているわけではありません。

 

昔から「物件は足で稼ぐ」と言われますが、地元の不動産業者さん複数に足しげく通うのが最善の方法です。

 

特定の物件情報を得られる早さの点では元付業者が有利ですが、顧客の要望に沿ってまんべんなく探してくれたり賃料などの交渉をしてくれたりするのは客付業者です。

 

いずれの業者であっても、味方にしておくことが重要です。

 

不動産業者に依頼する前の準備

複数の不動産業者に足しげく通うのが最善ではありますが、まずは不動産業者にきちんと「お客さん」として認識してもらう必要があります。

 

不動産業者は一般的に、「お客さん」よりも物件を所有している「大家さん」を優先して仕事をします。お客さんは他にもいますが、“良い物件”は限られており、それが無いと不動産業者は商売ができないからです。

 

加えて、開業者はリスクが高い案件として敬遠されがちです。

 

きちんと事業計画書を準備して、ターゲットやコンセプトに基づく物件選定であることを伝え、事業の見通しも答えられるようにしておきましょう。

 

きっと不動産業者さんは「しっかりした確度の高いお客さん」と認識して、優先して情報をくれると思います。

 

以上のような不動産取引の仕組みを頭に入れて物件を探すと、今までより条件に合う物件が見つけやすくなるはずです。

 

特殊な物件情報

開業にあたって、良い物件を見つけるためのコツをご紹介しましたが、中には一般の不動産業者が持っていない物件情報というものもあります。

 

それが「居抜き物件情報」です。

サロン不動産ネット

サロン不動産ネット

 

居抜き物件情報はサロン向けの店舗物件を扱っており、多くが、現在運営しているサロンオーナーからの希望で掲載しています。

 

物件数は限られているものの、通常の不動産情報とは違ったルートで掲載しているので、希望条件に合致した思わぬ掘り出し物件が見つかるかもしれません。

 

物件探しの選択肢のひとつとして、ぜひ活用してみてください。

 

●文/コンシェルジュ室:鴨川

 

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