開業者必読!美容室経営を成功に導く外部サービスの活用ポイント

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
外部サービス導入

サロンを経営するにあたって、本業以外の部分は外部の事業者へ委託することになります。

 

例えば、ホットペッパー。自分たちの代わりに新規集客のみならず、予約管理までしてくれます。例えば、POSシステム。サロンの売上を管理したり、顧客情報を整理したりしてくれます。

 

あるいは税理士サービス。確定申告だけでなく、毎月の経理記帳についても全部お任せします。

 

ところが、こうしたサービスを導入する場合には、期待通りの成果が出ないこともよくあります。

 

「せっかくお金を払っているのに効果がなかった」と言って、新しいサービスに乗り換えるオーナーも見かけます。

 

今回は、サロン経営をするうえで、様々なサービスを導入する際に、依頼する立場として気をつけなければならないことについて解説します。

 

わからないものは導入できない

開業者から「POSシステムなどを入れたほうがいいですか」と質問を受けることがあります。ただ、POSシステムが実際に何をしてくれてるものなのかを理解していない人も多くいます。

 

話を聞くと、色んなポータルサイトの予約を一括で管理したいと思っているようです。

 

そうすると、私たちが紹介するのは「POSシステム」ではなく「予約システム」に特化したシステム会社になります。

 

私たちがサポートしている開業者の場合は、このあたりの話をしっかりさせていただきますが、何となく前の勤務先で使ってたからという理由だけで同じシステムを導入する人もいます。

 

しかし、何のためにシステムを導入するのかなどを知らないと、価格だけにとらわれてしまい、無駄にお金を使うことになってしまいます。

 

これはシステムだけではありません。

 

税理士との顧問契約などについても同じです。はじめて開業する人は、何となく経費をちゃんと記録しておいて、年に1回確定申告することはわかると思います。

 

しかし、税理士からあがってくる月次の損益計算書などを読める人と、読めない人では税理士から受け取るサービスの価値が変ってくるのではないでしょうか。

 

「自分がわからないから」という理由でサービスを導入するのは、かなりの確率でうまく行きません。

 

お金以外の経営資源を投入する

何か新しいサービスを利用するときには、「予算」にばかり目が行きがちです。もちろんお金は一番わかりやすい経営資源です。いくらなら投資できるかで、サービスの導入を検討します。

 

多くのオーナーは「経営資源=お金」と思いがちです。なぜなら数字として目に見えるからです。

 

しかし、お金という経営資源だけを投入すればうまくいくかという話になると、そうではないのです。

 

例えば、ホットペッパーの掲載に関しては、当然費用対効果や、CPAなどを考えたうえで掲載プランを決めると思います。

 

しかし、ホットペッパーを掲載することによって、使われるのはお金だけではありません。これからいくつかの経営資源についてみていきましょう。

 

参考記事:『その広告でお客さまは来たのか? サロンの集客効果を測る3つの方法

 

ヒト

集客力の強いホットペッパーとはいえ、掲載費を払えば何もしなくても新規客が来るわけではありません。

 

競合と比較して魅力的なクーポンを作ったり、ブログを定期的に書き込んだり、あるいはお客さまに口コミをお願いしたりする必要があります。

 

それをやるのはホットペッパー側ではなく、オーナー自身やスタッフです。

 

サービスを活用するためのヒト(労力)あるいは時間という資源も確保しなければならないのです。

 

モノ

ここで言うモノは、サロンのサービスになります。サロンの独自性、他のサロンとの差別化ポイントをしっかりと打ち出しをしないと、そもそも予約をしてもらえません。

 

ホットペッパーで効果を出すためには、他のサロンにはないサロン独自の技術やサービスがあるからこそです。

 

とりあえずカット、カラー、トリートメントの価格を安くしてクーポン化すればいい、だと効果をだすことは難しいでしょう。

 

自分のサロンの強みをすぐに言えますか?まずは自身のサロンの強みを言語化することからはじめなければなりません。

 

情報(知識)

現代の経営では情報も大きな経営資源です。もちろんお客さまの情報も貴重な資源になります。

 

例えばPOSシステムを導入したはいいものの、顧客情報がまだ少なかったりしたら、精度のよいデータを取得できないかもしれません。

 

あるいはサロンにとってオーナーの知識も大きな経営資源になります。せっかく顧客情報を抽出できたとしても、データの読み方や分析の方法を知らなければ、打てる手がわかりません。

 

デシル分析やRFM分析などマーケティング手法を知っていれば、導入したPOSシステムの効果を最大限活用できるのです。

 

そういった情報・知識がなければ、予約を取るだけのツールになってしまい、最終的には毎月のデータをみるという習慣さえなくなってしまいます。

 

参考記事:『サロン経営に迷わないために!目標達成の手段としての事業計画書を考えよう。

 

プロジェクトの意識

これも記事で書いたことがありますが、無形サービスの場合、その成果は依頼側の努力も必要になります。

 

例えば英会話教室やトレーニングジムなどは、お金を払えば英語が話せるようになるわけでもないですし、すぐに痩せるわけではありません。

 

常に目標をサービスの提供者と共有して、目標に向かってサロン側も努力することが求められます。

 

サロン側が正しい情報を提供しなかったり、確定申告に必要な経費の整理を怠ったりしてしまっては、サービスの価値を発揮できない可能性があります。

 

サロン経営において委託するサービスや導入するサービスは、「売上を伸ばすもの」「経費を削減できるもの」「生産性を高めるもの」であるはずです。

 

本来サロンが行うべき経営努力である以上、依頼するだけで改善することはありません。サービスを活用するという新しいタスクが生じると考えましょう。

 

参考記事:『成功の秘訣は協働作業! 開業におけるビジネスパートナーとの付き合い方

 

まとめ

以上見てきた通り、サロン経営においてサービスを導入する場合、お金を払うだけでは成果はでないケースがほとんどです。

 

委託する側、導入する側の努力も一定程度必要になります。サービスの成果を最大化するためには以下の点に注意しましょう。

 

1.わからないという理由で導入しない
2.お金以外の経営資源にも目を向ける
3.委託業者との協働プロジェクトという意識を持つ

 

ビューティガレージでは、開業サポートを行っております。出店までの融資サポートや物件、内装のお手伝いのほか、開業後にも役立つ経営のアドバイスもさせていただいております。

 

ぜひ「開業無料相談」にお問い合わせいただければと思います。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

関連記事

開業事例