【美容室開業のリアル】データでみる自己資金と美容師のキャリア

公開日:2019/01/22  更新日:2019/05/13
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美容室 

ビューティガレージのコンシェルジュ室では、開業プロデュースでサポートさせて頂いたサロンのデータを集計しています。

 

これからSALONスターターでは、【美容室開業のリアル】というテーマで、実際に開業された方のデータをご紹介していきます。

 

今回のテーマは、「自己資金」と「開業時のキャリア年数」について。対象データは関東圏で開業された美容室53件です。

 

開業時の自己資金は平均で319万円

自己資金 グラフ

53人のオーナーのうち、自己資金が「201万円以上500万円以下」の層が8割に上っています。その中でも、「301万円以上400万円以下」が最頻値で、平均は319万円でした。

 

100万円以下の人や501万円以上の人もいますが、自己資金の目安は200万円~500万円とみてよいでしょう。

 

もちろん、作りたいサロンの規模によって自己資金はもっと増やす必要がありますが、200万円貯めることができれば、融資を受けサロンを作れるのです。

 

美容室の開業には1,000万円近くかかります。ビューティガレージでは、自己資金は開業費用の1/3が望ましいと考えていますので、この平均値319万円はぜひとも目指してもらいたい金額だと思います。

 

キャリア10~15年で開業する人が多い

次に、開業時の美容師としてのキャリア年数を見てみましょう。美容師になって何年目で開業したかというデータです。

美容師キャリア データ

平均のキャリア年数は13年でしたが、最頻値は「10~12年」で15人。続いて「13~15年」が12人となっています。

 

この層は、店長などの役職を持っている人や、トップスタイリストなど、技術的にサロン内でも上位にいる人たちが多かったのです。

 

また、キャリア10年以上の人たちに共通するのは“固定客の多さ”です。以下のデータは、前サロンでの月平均の固定客です。

指名客グラフ

このグラフは対象53名全員から回答は得られていませんが、「80人」以上が全体の7割を占めます。

 

月に一定数の固定客がいるというのは、融資審査ではプラスの要素です。

 

もちろん、固定客全員が開業したサロンに来る可能性は低いですが、売上の見込みをつけるのにも役立ちます。

 

自己資金にはからくりがある

このデータから言えるのは、「キャリア13年で319万円の自己資金貯めれば開業はできる」ということです。では、319万円をどう貯めていけばよいのでしょうか。

 

実は、自己資金には自分で貯めたお金に加えて、親族からの支援金が含まれる場合もあります。

 

特に自己資金「301万円以上」のオーナーのうち、約50%が親族からの支援を受けています。支援金で多いのは100万円でした。

 

つまり、「319万円を貯める」のではなく、「219万円貯めて、100万円親族から支援を受ける」でもよいのです。

 

13年(156か月)で219万円を貯めるには、月々約14,000円を積み立てればよいということになります。

 

もしあなたがキャリア5年目であれば、あと8年。8年(96か月)で219万円を貯めるとすると、月々約22,900円を積み立てる必要があります。

 

難しそうに感じる自己資金額も、こうやって見てみると決して無理な数字ではないことがわかると思います。

 

固定客を増やすこととサロンワークを理解すること

自己資金が300万円あるからといって、必ずしも融資が通るとは限りません。事業計画書の中身も厳しく審査されます。

 

融資担当者があなたの事業計画の実現性を推測する際には、美容師としてのキャリア・実績をチェックします。

 

特に固定客の数は、美容師の技術・接客力を示す数字です。融資担当者を説得できる材料になります。

 

また、経営者としての資質もチェックされます。これは、サロンワークを理解しているか、スタッフとのコミュニケーションができているかなどです。

 

開業を目指す人は、どんな形であれ、サロンの運営に携わる経験をしたほうがよいでしょう。

 

まとめ:自己資金のハードルは高くない

今回の話は、あくまで平均値をもとにした考え方です。しかし、これは実際に開業した人たちの数字であり、参考にすべき点はあると思います。

 

自己資金は「自分で積み立てるお金+親族からの支援」で考えましょう。

 

ご両親に、もし自分が開業するとしたらどのくらい支援してくれるか聞いてみてはいかがでしょうか。

 

そして、美容師としての個人の売上目標や目指す役職を設定しましょう。

 

そうすると、自分が積み立てなければいけないお金と開業できる時期が見えてきます。

 

自分で開業準備は難しいという方には、開業無料相談がおすすめです。

 

ぜひ、ご利用いただければと思います。

 

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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