審査をスムーズに進めるために欠かせない!創業融資の提出資料チェックリスト
最近、コロナウイルス感染症の影響を受けたオーナーから、コロナ融資についての相談を受けます。
融資が素早く実行されるためには、審査に必要な資料を把握し、しっかりと用意しておくべきです。コロナ融資に必要な資料はこちらを確認ください。
必要資料の提出は、創業融資でも同様に大切です。実際に一緒に面談に参加してみると、話している内容はよいのに、資料が足りないということで、融資担当者を悩ませてしまうケースがよくあります。
これは非常にもったいないと感じます。
今回は、創業融資に提出すべき資料とポイントについて説明いたします。
目次
融資審査のポイント
何度か書いていると思いますが、融資審査でオーナーが問われるのは3つです。
1.事業計画:計画しているそのサロンは儲かるのか?
2.自己資金:サロンを作るためにお金を貯めてきたのか?
3.個人信用:公共料金など支払うべきものを期日以内に支払っているのか?
融資担当者はこの3つを総合的に判断して融資を決定します。審査に必要な資料のほとんどは、この3つの裏付けになるものなのです。
必要な書類
事業計画にかかわるもの
□ 創業計画書
□ 設備資金にかかわる見積もり
□ 不動産情報/内装レイアウト
自己資金にかかわるもの
□ 記帳済み通帳
□ 源泉徴収 or 確定申告書
□ その他資産(例えば保険の返戻金など)
※その他資産は、あればプラスになりますが、ないからと言ってマイナスにはなりません。
個人信用にかかわるもの
□ 公共料金の支払いがわかるもの(通帳、領収書など)
□ ローンがあれば返済予定表
□ 住まいが賃貸であれば、賃貸契約書
申込みに必要な書類
□ 身分証明書
□ 借入申込書
□ 知事の推薦書もしくは美容組合の資金証明書
気をつけるのは通帳と支払い
用意する資料の中で、通帳と支払い状況は重要です。面談ではこの二つでつまずくオーナーも多いようです。
つまり、「自己資金を証明できない」「公共料金の支払いが確認できない」などです。
提出物の中で、お金の出入りは一定の期間の記録が求められます。
通帳上で「コツコツと自己資金が貯められてきたか」「定期的に公共料金が支払われてきたか」を確認するには、長い時間をかけて取り組まなければなりません。
ずっとタンス預金をしていて、融資面談のために慌てて通帳に入れても自己資金の証明になりません。
また、自己資金の積立てや公共料金の支払いにはいくつも方法があります。そのため、証明しにくいという側面もあります。
例えば、自分のお金を配偶者や親族の通帳で管理している。あるいは、支払いをクレジットカードで行っている、など多種多様です。
通帳も支払い方法も、どれが正しいというわけではなく、しっかり自己資金と個人信用を裏付けられればよいのです。
配偶者や親族の通帳で貯めているのであればその推移を、クレジットカードであればその明細を保管しておくべきです。
つまり、通帳や支払い履歴は面談を受ける前から、融資担当者にわかるように記録をつけておくことが重要なのです。
開業を思い立ったら、貯金・支払いの見直しを
開業で融資が必要だと思ったら、提出する資料の準備を行いましょう。
特に自己資金や支払い状況などは融資担当者が確認しやすいように管理しておくべきです。
融資面談と言えば、「創業計画書にもとづいて自分の想いを担当者に伝えること」に焦点がいきがちです。
しかし、面談内容と同じくらいに提出する資料も大切なのです。
●文/コンシェルジュ室:安斎
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。