美容師として独立するには?ヘアサロン開業のいろはを徹底解説

公開日:2021/09/09  更新日:2021/09/09
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美容室 開業

「美容師として独立したいけれど、何から始めればいいか分からない!」そんなあなたにうれしいお知らせです。

 

この記事を読むと美容師が開業するために必要なことがわかります。

 

独立して個人のヘアサロンを経営するとなれば、「開業資金の調達」「店舗デザイン」「経営戦略」「事業計画の作成」などやるべきことが多いです。

 

この記事では開業に必要なプロセスを順序立てて解説するとともに、トラブルの事例や注意事項も載せています。

 

美容室の開業を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

美容師の独立・店舗オープンに必要な資金・資格・キャリアは?

どの職種においても独立・開業すれば一国一城の主となりますが、「果たして自分にそんな大役が務まるのだろうか」と不安を抱く方も多いはずです。

 

特に美容師は店舗を新しくオープンさせる必要があるため、店舗を所有していないフリーランス美容師と比べると責任や重圧が増すことでしょう。

 

美容師として独立することに不安を感じている方へ向け、美容室の独立と店舗オープンには何が必要なのかを解説します。

 

開業のための自己資金

「SALONスターター」で開業支援した案件データを集計した結果、2020年度の開業費用の平均は1,137万円という結果でした。

 

内訳は借入金が840万円、自己資金が297万円です。

 

自己資金なしで融資を受けるのは困難です。

 

例えば新規開業に積極的な「日本政策金融公庫」の「新創業融資制度」を利用するには、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が求められます。

 

つまり、自己資金が少ない状態で融資はなかなか下りないということです。

 

自己資金とは「出所が明確なお金」のことを指します。

 

例えば預金通帳に貯めたお金や返済義務のない贈与金・退職金・資産売却金などです。

 

反対に自己資金と認められないものは、出所が不明確なタンス預金や、一時的に預金額を増やしたと見られる不自然な入金・返済義務のあるお金などです。

 

融資を受ける際には自分にどのくらいの自己資金があるのか把握しておきましょう。

 

管理美容師

1人で美容室を経営するのであれば必要ありませんが、スタッフを雇用するのであれば「管理美容師」の資格が必要です。

 

店舗に1人でも有資格保有者がいればよいため、必ずしもオーナーが資格を取得しなければならないわけではありません。

 

資格取得に必要な条件は「美容師の免許取得から3年以上経っていること」「美容師としての業務経験があること」です。

 

さらに、都道府県知事が指定する講習会過程を修了する必要もあります。

 

スタッフの雇用も検討しているのであれば、講習会の日程は早い段階で確認しておきましょう。

 

勤続年数や店舗でのポジション

金融機関の融資審査では職務経歴も確認されます。

 

職務経歴で一番重要視される点は美容師としてのキャリアの有無です。

 

勤務先や勤務年数・就いていたポジションはどのように働いてきたかがわかる材料になります。

 

そのほか、大きなチェーン店のトップスタイリストを務めていたのであれば美容師としてのスキルを示すのによいアピールポイントです。

 

また小規模な店舗でも店長やオーナーの経営をサポートしていたのであれば、経営力があることを示せます。

 

さらにコンテスト入賞歴があればさらなるスキルの証明もできるでしょう。

 

独立・店舗オープンまでのいろは

独立にはさまざまな準備が必要ですが、美容室は特定の資格の取得や保健所の調査など多くの工程が必要です。

 

この項では美容師として独立し、店舗をオープンするまでのいろはを解説します。

 

事業計画の作成

事業計画には開業予算を立てるほか、「コンセプト」と「収支計画」も必要です。

 

それぞれなぜ重要なのか、その理由を簡単に説明します。

 

コンセプトを設定

コンセプトの設定は美容室のイメージを決めるために必要なことです。

 

美容室のコンセプトにより客層や内装が変わります。

 

また、立地条件をターゲットに合わせて選ぶ必要があるため、非常に重要なポイントです。

 

どのような客にどのような価値を提供したいのか考え、具体的なサロン像を描きましょう。

 

コンセプト設定のアイデアが浮かばない方はこちらも参考にしてください。

https://kaigyo.beautygarage.jp/archives/6902

 

収支計画の作成

収支計画とは簡単にいえば「支出と収入の計画を立てること」です。

 

毎月のテナントの家賃や水道・光熱費・経費はオープン前に計算できますが、支出の計算と同時に重要なのが収入の計算です。

 

リピーターや新規顧客の獲得数により収入は変動しますが、まずはざっと計算してみてください。

 

大まかなイメージが決まれば、オープン予定の店舗周辺の調査を行いましょう。

 

不動産業者や内装業者からの情報があれば十分調査できます。

 

調査内容は競合サロンの有無・家賃相場・内装費の相場です。

 

オフィスや商業施設・住宅街などによってもターゲットが変わるため、周辺地域にどのような建物があるのかも考慮すべきでしょう。

 

商圏調査により得られた情報をもとに実現可能な収支計画であるかどうかを判断し、再度細かな計画を立てます。

 

詳しい収支計画の立て方はこちらにもまとめています。

https://kaigyo.beautygarage.jp/archives/7746

https://kaigyo.beautygarage.jp/archives/7782

 

店舗の場所・物件探し

出来上がった事業計画をもとに、店舗の場所や物件を選びます。

 

以前美容室をしていた居抜き物件であれば設備をそのまま利用できるため、設備費を削減できます。

 

いずれにせよ、ターゲットに合わせた立地条件でなければ新規客を見込めない可能性が十分にあることに注意し、店舗探しをしましょう。

 

資金調達

開業資金の調達には金融機関で融資を受けるのが一般的です。

 

特に日本政策金融公庫は新規開業のサポートが手厚く、美容室の開業資金への融資について触れているサイトも多いです。

 

支店により定期的に開業セミナーが開催されています。

 

店舗デザイン決定・着工

金融機関の審査を受けている間に店舗デザインを決定し、仮契約を結びます。

 

本契約を結ぶのは、融資の審査が下りて資金が確保できる状態になってからにしましょう。

 

店舗デザインの依頼は、美容室やサロンなどの店舗を得意としているデザイン事務所がおすすめです。

 

スタッフの募集

従業員を雇用するのであれば、スタッフの募集も開始しましょう。

 

スタッフ数や見込み売上について考えておくことも重要ですが、先述のように美容室で従業員を雇用する際は「管理美容師」の資格が必要であることも忘れないでください。

 

各機関へ開業届の提出

美容室をオープンするには税務署と保健所へ届け出る必要があります。

 

すべての個人事業主は開業届を税務署に提出する必要がありますが、美容室を開業するには保健所への届け出も必要です。

 

保健所への申請時に必要な書類には、開設届や施設の構造設備の概要・医師の診断書など多数あります。

 

申請・手続きの流れや提出書類を以下にまとめています。

https://kaigyo.beautygarage.jp/archives/1437

 

オープン前の宣伝

「新規オープン」という言葉には大きな宣伝効果があります。

 

新規顧客の獲得にもつながるため積極的に行いましょう。

 

チラシだけでなくSNSなどさまざまな媒体で宣伝できます。ターゲットに合わせて宣伝方法を変えるとより高い効果が得られます。

 

竣工・動作確認

すべての工事が終わり、施主による動作確認で問題がなければ店舗が引き渡されます。

 

この時点で不備があれば追加工事が発生し、オープンが遅れることになるため要注意です。

 

保健所による確認検査

店舗が完成すると保健所による確認検査が行われます。

 

確認検査の日程は事前に決定されるため、完工日からオープン予定日までの間で希望を出しましょう。

 

プレオープン・オープン

プレオープンは、オープン予定日よりも前にオペレーションを確認するために設ける日です。

 

絶対に用意する必要はありませんが、オープン日の予約客が多いのであれば事前に全体の流れが確認できるプレオープン日を設けるのもよいでしょう。

 

オープン日には開店祝いの花や贈り物が届いたり、友人や知人が直接店舗まで祝いに来たりと、接客以外にも対応するべきことが多いかもしれません。

 

設備の使い勝手にもまだ慣れていないことが想定されるため、オープン当日は少し余裕が持てるようなスケジュールリングをしておくことをおすすめします。

 

美容師の独立時によくある失敗

どんなことをするにも、なるべく失敗はしたくないものです。

 

中には「失敗してもいいからしてみよう!」とポジティブな方もいますが、美容師が独立するとなればそう楽観的に考えることはできません。

 

では、美容師の独立で失敗したケースにはどのようなものがあるのでしょうか。

 

ここでは経営が困難になったりトラブルに巻き込まれたりと、独立時の失敗事例をご紹介します。

 

勤めていた美容室に黙って独立したケース

1つ目は「以前勤めていた美容室に独立することを告げず、その店舗の周辺で独立したことにより損害賠償を求められたケース」です。

 

「独立した美容師のリピーターが新規オープンした店に移ってしまって売り上げが下がった」として、以前の勤め先のオーナーから損害賠償金を請求されました。

 

しかし、このケースでは日本国憲法第22条にある「営業の自由」が適用され、訴えは無効となりました。

 

大きな問題は起きませんでしたが、このようなトラブルはできれば避けておきたいものです。

 

商圏調査が不十分

2つ目は「店舗周辺の商圏調査が不十分であったため、思い描いたような収益を得られなかったケース」です。

 

競合サロンの調査やターゲット層を明確にしていなかったため、新規客が獲得できない状態が続いています。

 

以前の勤めていた美容室のリピーターが来店してくれるため一定の利益は確保できているものの、現状からなかなか抜け出すことができません。

 

商圏調査では家賃や内装費の相場が分かりますが、それらを考慮した収支計画が立てられなければ収支のバランスは大きく崩れてしまいます。

 

十分に調査した上でターゲットに合わせた物件選びをすることが、新規客の獲得には重要だとわかるケースです。

 

集客戦略が不十分

3つ目は「宣伝広告が足りず、集客戦略が不十分のため新規客が増えず失敗したケース」です。

 

オープン前の宣伝には効果があるため積極的に行うべきですが、これが不十分だと新規客の獲得は難しくなります。

 

とある美容室ではオープン前に、近所をはじめ200枚のチラシをポスティングしました。しかしチラシを見て来店した客は3人のみで、この先の経営に不安を感じていました。

 

「200枚配布して3人来ればよいほうだ」という意見もありますが、経営者本人としては毎日予約が入っていることが理想でしょう。

 

チラシだけでなくSNSを活用した集客方法もあります。ターゲットに合わせて媒体を変えてみましょう。

 

特にSNSは若者に有効な宣伝方法で、コメントにより柔軟な戦略を立てられます。

 

開業前に資金を使い込んでしまう

4つ目は「開業資金をオープン前にほとんど使ってしまい、その後の運営資金に困ってしまったケース」です。

 

オープン直後から安定した収入が得られる保証はありません。

 

それどころか借入金を返済する必要があるため、最初の1年はマイナスとなる美容室が多いでしょう。

 

「店舗が無事オープンしたから終わり」ではなく、オープン後の収支バランスも視野に入れて資金を上手に使うことが大切です。

 

開業に関する相談は「SALONスターター」まで

美容師の独立開業に関わる内容をお伝えしましたが、さらに詳しい解説や相談をご希望であれば「SALONスターター」までお問い合わせください。

 

ビューティガレージは創業から15年以上、美容室・サロンの開業をサポートしています。

 

開業に関するお悩みはぜひ「SALONスターター」までご相談ください。

https://kaigyo.beautygarage.jp/

 

まとめ

この記事では美容師の独立に必要な資格・資金・キャリア、また美容室オープンまでのいろはを解説しました。

 

独立に関する不安を、いくらか解消できたのではないかと思います。

 

美容室の開業時は提出する書類や行うべき作業が多く、毎日が忙しくなることでしょう。

 

不備なくオープンできるよう、きちんとスケジュールを立てて準備することをおすすめします。

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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