融資に行く前に要チェック!審査の合否を左右する3つのポイント
美容室を開業するにあたり、資金調達は避けて通れない重要なステップです。金融機関からの融資を受けるためには、面談や審査に成功することが必須です。
多くの融資申請が失敗する原因は、主に3つのポイントに関連しています。開業前の準備段階で、これらの要素をしっかりチェックしておくことが、融資成功への鍵となります。
自己資金の確保
金融機関は、借り手の自己資金の額を重要な判断基準としています。
例えば、自己資金が多ければ多いほど、より多くの融資を受けられる可能性が高まります。理想としては、開業費用の1/3を自己資金で賄いたいところです。最低でも1/4は自己資金でカバーできることが望ましいです。
ちなみにビューティガレージで開業サポートをしたお客さまの平均的な自己資金は326万円、借入金は911万円になっています。おおよそ26%が自己資金という結果でした。
また、自己資金の積み立て方も評価され、急に大金が振り込まれた履歴よりも、徐々に貯金していく様子が評価されます。金融機関側は申告した自己資金を証明してもらうため通帳の提出を求めます。
その自己資金が200万円だったとしても、急に200万円が入金されている通帳と、徐々にお金が増えていって200万円に達した通帳では、後者が評価されます。
一方で、返済不要の支援金は自己資金に上乗せができます。
あくまで自分が貯めたお金が前提ですが、不足分を援助してもらうことは認められます。例えば、親族から開業祝いとしていくらかもらえることはよくあります。
ビューティガレージの開業サポートを受けた開業者も約4割が親族から資金援助を受けています。
参考記事
『【美容室開業のリアル】2022年度の開業者の自己資金と借入金』
信用情報のチェック
融資担当者は、貸したお金をちゃんと返してくれる人かどうかを見ます。初対面の融資担当者があなたを信用してお金を貸すという決断をしなければなりません。
あなたがどのくらい信用できるかは、人柄では判断できません。そこで、過去の信用情報で判断します。滞納や支払い遅延の履歴があると、信用度が下がります。
また、日常生活での支払い実績、例えば家賃やローンの支払い、水道光熱費の支払い状況なども確認されます。銀行口座からの引き落としや、カード決済などにして、忘れないようにする工夫が必要です。
個人事業主ですと、国民健康保険料などの支払い漏れなどに注意が必要です。
一方で「信用情報がない」のも問題です。例えば、実家で暮らしていて家族が定期的な支払いを行っている場合には、自分の信用を証明できないのです。
そういう場合は、自分で責任をもって定期的に支払っているものがあるかも確認しましょう。
参考記事
『 信用度が丸裸に!? CIC窓口へ情報開示請求に行ってみた!』
『信用情報だけじゃない!融資担当者から信頼を得るための日々の準備』
実現可能な事業計画の策定
融資担当者は、あなたが事業を始めて成功し、その利益から返済してもらえることを期待しています。開業者は、自分のビジネスがうまく行くであろうことを事業計画書で証明していく必要があります。
そのためには、具体的で現実的な事業計画書が必要です。潜在顧客の数、立地条件、自分の過去の実績などを踏まえた収益予測が求められます。
先に独立した先輩に計画を見てもらったり、ビューティガレージのような第三者からのアドバイスをもらったりして、ブラッシュアップしましょう。
また、どれだけ現実的な計画書を作っても、融資担当者は「もし失敗したらどうするのか」も考えます。したがって、計画通りに行かないことも想定して準備しておく必要もあります。
例えば、開業のために使う自己資金以外に余裕資金が十分にあるかどうか。資金ではないけれど資産になるものがあるか。配偶者が生活費をまかなえるだけの収入があるか。そういった面も十分に考慮しましょう。
特に日本政策金融公庫は、無担保、無保証で創業者に融資を行うというサービスのため、失敗した時の返済能力については十分な証拠を求められます。
参考記事
『融資担当者にアピールしよう!事業計画書の作成で意識すべき3つの要素』
『自分本位になっていない?相手のメリットを意識した事業計画書で融資を獲得!』
まとめ
美容室開業のための融資を成功させるには、自己資金の確保、信用情報のクリーンさ、実現可能な事業計画の3つが重要です。
これらを充実させることで、金融機関からの信頼を得られ、融資の扉を開くことができます。
自分が融資に受かるか不安な人は、ぜひビューティガレージの開業無料相談をご利用ください。
●文/コンシェルジュ室:安斎
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。