キャッシュレス決済・ネット予約!意外に大きい美容室の「支払手数料」
利益は「売上-経費」で表すことができ、利益を伸ばすためには売上を上げるだけでなく、経費を抑えることが重要です。特に小さなサロンでは、無駄な経費を削減することが必要不可欠です。美容室の営業においては、以下のような経費が発生します。
- 家賃
- 人件費
- 水道光熱費
- 通信費
- 備品・消耗品
- 支払利息
- 支払手数料
これらの経費の中で、最近特に注目されているのが「支払手数料」です。
ビューティガレージが美容・サロンの開業をトータルサポートいたします。
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支払手数料とは
美容室における支払手数料の代表例は、キャッシュレス決済手数料です。キャッシュレス決済は政府の後押しもあり、広く普及しています。
ある美容室では、売上の7割がキャッシュレス決済によるものであり、手数料は約3.5%がかかっていました。
また、ホットペッパービューティーのネット予約におけるリクルートポイント付与分も実質的に手数料といえます。
ホットペッパービューティーでは、ネット予約限定で実際に支払った金額の2%分のポイントが付与されます。それをサロンが負担します。
参考記事:『進むキャッシュレス決済!オープン時に導入すべき決済手段とその特徴』
売上における手数料の割合
例えば、以下のような美容室の場合の手数料を計算してみます。
売上:100万円
・キャッシュレス決済:70万円
・ホットペッパーネット予約:90万円
決済手数料率3.5%とホットペッパーポイント2%を当てはめて計算すると以下のようになります。
決済手数料=70万円×3.5%=24,500円
ホットペッパーポイント=90万円×2%=18,000円
結果として、合計42,500円の経費が手数料として発生し、これは売上の4.25%に相当します。
キャッシュレス決済やホットペッパーのネット予約の利用率が高いほど、手数料が増加します。
手数料の削減方法
手数料の負担が大きいと、オーナーとしても無視できませんが、顧客の利便性やサロンの業務効率化を考えると、キャッシュレス決済やネット予約をやめるわけにもいきません。
そこで、以下の方法で手数料を削減することが考えられます。
決済手数料の安いプランを選ぶ
決済会社は競争が激しく、安い手数料プランを提供しています。特に主要なカードの手数料が安い会社を選ぶことが重要です。例えば、ビューティガレージでは、会員限定でカード料率が2.65%からの特別プランを提供しています。
ビューティガレージ『サロン決済ナビ』
また、複数の決済端末を持ち、それぞれの端末の料率が安いものを選ぶことも一つの方法です。例えば、カード決済はA社、QR決済はB社と分けることで、手数料を抑えることができます。
リピート客のネット予約を別システムで管理する
ホットペッパーのポイント手数料を削減するために、新規客はホットペッパーを利用し、リピート客は自社の予約システムで管理するという戦略が考えられます。
ホットペッパー経由で来店した新規客にLINE友達登録を促し、次回以降の予約をLINEから取れるように誘導します。システムの利用料は発生しますが、ホットペッパーのポイント手数料と比較して導入を検討する価値があります。
実際に、ある美容室ではホットペッパーの掲載プランを一つ下げ、その浮いた費用で予約システムを導入し、ポイント付与分の支払い削減に成功しています。
ビューティガレージ『サロンシステムナビ』
参考記事:『サロンに合わせたPOSシステムや予約システムの選び方』
参考記事:『お客様の囲い込み!LINE公式アカウントの活用メリット』
まとめ
美容室経営において、手数料の管理は利益を守るために非常に重要です。
キャッシュレス決済やホットペッパービューティーのネット予約は、顧客の利便性や業務効率化に寄与する一方で、手数料の負担が増加する要因でもあります。
しかし、決済手数料の安いプランを選択したり、リピート客の予約管理を別システムで行うなど、工夫次第で手数料の削減が可能です。これらの戦略を適切に活用し、経費の削減と利益の最大化を目指しましょう。
●文/コンシェルジュ室:安斎
ビューティガレージ コンシェルジュ室
日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。
15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。
事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。