何を書いてよいかわからない人のために!事業計画書に入れるべき項目とポイント【後編】

公開日:2021/04/16  更新日:2021/04/16
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美容室開業 事業計画書

今回は『何を書いてよいかわからない人のために!事業計画書に入れるべき項目とポイント』の後編として残りの3つの項目を解説します。

 

その前に、事業計画書に入れるべき6つの項目をおさらいしておきましょう。

 

1)職務経歴書

2)開業のきっかけ

3)サロンのコンセプトやターゲット

4)資金計画

5)収支計画

6)サロン戦略

 

前半3つの項目では「自分がどんなサロンを作りたいか」を考えましたが、後編は「どうやって理想のサロンを作るか」を考える項目になります。

 

資金計画

計画段階では、実際の開業費用は正確にはわかりません。しかしそれでも資金計画として開業予算を組むことは大切です。

 

まず、実際の費用と比較ができること。どこにお金がかかるかが明確になります。もう一つは、上限を決めることで、身の丈にあったスタートが切れることです。

 

サロンを作るのにいくら使うのか?

SALONスターターを含め、開業費用については今は様々なところで情報が載っています。おおよその費用は想定できます。

 

大事なことは、設備資金(サロンのハコを作るためのお金)と運転資金に分けて費用を算出することです。設備資金だけ考えてしまうと、オープン時にお金がないと言うことになりますので注意が必要です。

 

※参照:

美容室開業に必要な初期費用【設備資金】と【運転資金】の知識まとめ

【美容室開業のリアル】同規模サロンなのに微妙にちがう! 開業費用の内訳事例

 

その資金をどうやって調達する予定なのか?

開業費用をすべて自分のお金でカバーできる人はほとんどいません。つまり何かしらの方法で資金を集めなければいけません。

 

そのためには「親族から支援してもらえるのか」「いくらまでなら借入れが可能か」などを検討して、その手段を決定します。

 

借入れに関しては、自己資金によって借入れられる額がおおよそ決まっていますので、おのずと上限も決まってきます。

 

開業費用を支払えるだけのお金が集められなそうであれば、サロンの規模や費用を縮小していくしかありません。

 

※参照

【美容室開業のリアル】2019年開業サロンの自己資金と借入金データ

 

収支計画

収支計画では、自分の理想のサロンが目指すべき目標を設定し、現実的にサロンが儲かるかどうかを検討します

 

いくら儲けたら成功と言えるのか?(目標)

自分のサロンがどのくらい儲かるのか(利益)を明確にしなければなりません。つまり目標利益額を設定します。

 

利益額の大きさ、規模によって、難易度も変わりますし、打ち手も変わってくるからです。

 

月々の利益が50万円なのか100万円なのか、あるいは200万円なのか。そのためには、売上げがいくら必要か。すなわち客数と単価を明らかにしていきます。経費についても特に割合の大きい家賃や人件費は慎重に決めなければいけません。

 

サロンの予約がすべて埋まった時にその目標は達成できそうなのかを確認しましょう。計画した規模では達成できなさそうであれば、サロンの大きさを変えたり、席数を増やしたりしなければなりません。

 

実際にはいくら儲かりそうなのか?(予測)

設定した目標とは別に、実際はいくら儲かりそうかを考えます。

 

オープンして初月から目標が達成することはありません。したがって、自分が連れてこれそうな指名客の数、ホットペッパーでの新規客、スタッフの見込み客など、様々な情報を集めて、実際に着地しそうな金額を明らかにします。

 

大事なのは、着地しそうな金額が赤字になっているかどうかです。赤字になりそうなら、いつまでに黒字化できそうかを予測します。さらに「指名客が来なかったら」という前提でも数字を作ってみましょう。

 

うまく行った場合、行かなかった場合を含めて、何度もシミュレーションを行い、サロンが潰れないだけの利益額、売上高を細かく分析します。

 

※参照

事業計画書の肝!儲かる収支シミュレーションを書くコツ

 

サロン戦略

収支計画で出した売上予測と売上目標の差を課題と呼びます。

 

例えば、目標200万円に対して、140万円の見込みだとしたら、この60万円という差をどう埋めていくのかを考えます。

 

戦略が必要になるのは売上です。なぜなら経費はオーナーの意思決定一つで減らすことができますが、売上を伸ばすには「いかにお客さまに来てもらうか」を考えなければならないからです。

 

さらに、融資担当者は「売上を作るためにどんな手を打つのか」を聞いてきます。それに答えるためにも、販売戦略を書き留めておく必要があります。

 

新規客をどうやって増やすのか?

当然、自分の見込み客だけで売上目標を達成することは難しいはずです。それゆえ、新規客を増やす施策を練らなければなりません。

 

今一番集客力があるのはホットペッパーと言われていますが「月何名の新規が必要か」「そのためにはどのプランが最適か」も検討する必要があります。

 

その場合には、担当者に聞いたり、同業のサロンオーナーから話を聞いたり、今のサロンでの実績などを参考にします。

 

また、チラシのポスティングや知り合いからの紹介など多様な視点からアイデアを出していきます。

 

リピートをどうやって増やすのか?

サロン安定のカギはリピーターです。定期的に通ってくれるロイヤルカスタマーを増やすことで、売上のベースを作れるだけでなく、先々の売上を読むこともできるようになります。

 

新規客をいかにリピートしていくかという施策を練ることになります。リピート施策は、これまでのサロンワークでの経験がモノを言うと思います。

 

勤務先のサロンで行っていて、効果のある施策を真似る。あるいは自分の指名客を増やした時のやりかたを実施するなど、成功体験から施策を作ります。

 

キャンペーンによる割引、ステップカード、次回予約特典など、再来を促す施策は複数用意しておきましょう。

 

※参照

販促ツールに頼らない! サロン集客の質を左右する考え方とリピート施策

 

事業計画書は夢と現実の調整

2回にわけて事業計画書に書くべき6つの項目を説明してきました。前半の3つは「どんなサロンを作るか」を考えました。後半の3つ(資金計画・収支計画・サロン戦略)は「どうやって理想のサロンを作るか」を考える項目です。

 

開業サポートを受けたお客さまに聞くと、後半の項目のほうが難しいといいます。

 

いくらサロンのイメージを膨らませても、資金調達ができなければ作れませんし、売上を伸ばせなかったら続けられません。

 

それゆえに、事業計画書の段階でしっかりと考えて、自分の理想のサロンイメージを現実的な計画に落とし込み、着実に開業できるステップを踏んでいきましょう。

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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