実際にオープンできるのは一握り?成功する人とそうでない人の考え方の違い

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美容室 開業

2023年度も、500件以上の開業無料相談をお受けしました。

 

「毎年そんなに開業のサポートをしているのか」と思われるかもしれません。しかし、開業無料相談を受けていただき、実際に開業できた人はそう多くはおりません。

 

詳しく調べることはできませんが、開業できた案件というのは2割くらい、つまり100件ほどだと思います。

 

もちろん、相談を受けて「やっぱり開業はやめよう」と思った人もいると思います。しかし一方で、やるべきことはわかったけど、なかなか前に進められない人も多くいます。

 

実際に開業できる人とそうでない人とはどんな違いがあるのでしょうか。今回は、考え方の違いに注目してみましょう。

結果よりもプロセス重視

開業するとなると、これまでの生活が一変します。お金もかかります。失敗するリスクもあります。

 

当然「色々と準備したのに開業できなかったらどうしよう」と不安になる人も多くいます。

 

例えば、融資が通る前に物件を契約しなければならないとしましょう。万が一融資が降りなかったら、物件取得に支払ったお金は戻ってきません。

 

たとえその物件が魅力的であったとしても、こうした不安が頭をよぎると、見送ってしまう人がいます。

 

逆に、順調に開業できる人は、プロセス重視です。このケースにおいて彼らは、その物件を契約することに集中します。

 

不動産とコミュニケーションを取って入居日のスケジュールの調整をしたり、融資が決まるまで入金を待ってもらえるかを交渉したりします。

 

彼らは開業のステップでやるべきことに集中しています。

 

開業できるか、開業後うまくいくか、をいちいち気にしません。開業までのプロセスを重視しています。準備を一つ一つ真剣に取り組む。このマインドが大切なのです。

 

参考記事:『開業準備を始められない原因と対策

 

短期よりも長期重視

資金調達は大きな不安になります。自己資金を捻出するほか、大きな借金を負うことになります。開業時にはかなりのお金が出ていくので、多くの開業者は躊躇してしまいます。

 

しかし、美容室は先に投資をして利益を出しながらお金を回収していくビジネスモデルです。本来、貯めておけるはずのお金を使った時点で、勤務先で働くよりも大変なのはわかっています。短期的には損をするのは当然です。

 

したがって、開業できる人というのは、オープンしてから5年後、10年後の姿をイメージしています。

 

彼らは、最初の1年は軌道に乗らないことを前提に計画を立てています。

 

開業者の考え方として、すぐに結果に飛びつかないことも非常に大切です。

例えば集客施策。ホットペッパーに30万円かけたからと言って、翌月100万円になって返ってくると期待してはいけません。そんな投資はありえないからです。

 

コツコツと施策を行うことで、1件でもロイヤルカスタマーを増やすことに集中します。そうすることで長期的にサロンに利益をもたらすのです。

 

開業を成功させるには、すぐに取り返そうとするのではなく、より長期でものごとをみましょう。

 

参考記事:『費用は投資!回収期間から考える開業資金の判断基準

 

準備よりも対応

「事業計画書が完璧にならないと開業できない」「ある程度お客さまが確保できないと開業できない」。そういう慎重な態度の人は準備が進みません。

 

事業計画書通りに事業がうまくいくか、ちゃんと集客できるかどうかは、最終的にオープンしてみないとわかりません。

 

オープンしないと検証できないことに対して、考えすぎてもたいして意味がありません。

 

実際に開業できる人というのは、その都度対応すればいいと考えています。開業するためには、どれだけ不確定でも、とりあえず前に進めていきます。進めていく中で当然色んな壁にぶつかります。

 

我々がサポートしている開業者も、ほとんどの場合スムーズには行きません。物件が流れた、スタッフが集まらない、スケジュール通り進まない…

 

しかし驚くことに、大抵なんとか乗り越えます。やばいと思っても、その場で知恵を出して乗り切ります。

 

開業準備を進められる人は、誰にでも相談ができることも強みだと思います。困ったら誰かに助けてもらう。こういう発想も持っています。

 

一人で準備が整うまで開業を待つのではなく、準備はある程度できたら進めてしまう人のほうが結果として成功してしまうのです。

 

参考記事:『開業したいけど進まない。開業準備を邪魔する3つの罠

 

知識よりも経験

ビューティガレージではSALONスターターの他に、開業セミナーを開催しています。書籍も出しています。おかげさまで、多くの開業希望者に利用いただいております。

 

しかし、当然ですがセミナーを受けたから開業できるわけでもないですし、本を買ったから開業できるわけでもありません。

 

彼らが開業できたのは、実際に行動したからです。そして行動こそがあなたを成功に導きます。

 

オープンしてからも同じです。いくらマーケティング知識を勉強したからといって、お客さまが呼べるわけではありません。ビジネスは複雑です。成功サロンと同じことをしてもうまくいかないことがあります。

 

実際に経験を通して、自分のサロンの勝ち筋を見つけていくことが重要になります。試行錯誤をしながら、体験的にサロン経営を学んでいくしかないのです。

 

参考記事:『学びを無駄にしない! 開業セミナー受講後の“行動”のススメ

セミナー情報:融資審査を意識した事業計画書の書き方を伝授『美容室独立・開業セミナー』

 

まとめ

この手のコラムは定期的に書いています。それだけ、開業者には知っておいて欲しい考え方だと思っています。

 

  • 「開業できるかどうか」を気にせずに、やるべきことに集中しましょう。
  • 美容室開業は事業投資です。短期的な利益よりも長期的な視点を持って準備をしましょう。
  • リスクをゼロにすることはできません。準備に時間をかけるのではなく、どんどん進めてその都度対応しましょう。
  • セミナーに行っても、気分だけが高揚しては意味がありません。行動しましょう。経験から学ぶほうが何倍も価値があります。

 

開業サポートを受けるお客さまの中には、こうしたマインドセットが苦手な人もおります。そういう人こそ一人で開業せず誰かのサポートを受けるべきです。

 

開業者の目的はサロンをオープンさせることではなく、そのサロンを永続的に繁盛させることです。

 

長く続くサロンを作るために、プロセスを楽しみ、長期的に物事を考え判断し、その都度、課題に対応しながら、経験値を増やしていきましょう。

 

参考記事:『美容師から経営者へ!マインドセットの変革が必要な理由

 

開業無料相談CTA

 

●文/コンシェルジュ室:安斎

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ビューティガレージ コンシェルジュ室

日本最大級のプロ向け美容商材のオンラインショップ&ショールームを運営する株式会社ビューティガレージで、サロンの開業・経営支援のコンサルタント業務を担当。

15年以上のサポート実績と、数多くの開業事例、データに基づいた分析で、年間600件以上の開業に携わっています。

事業計画書の作成からお店のオープンまで、サロンオーナーと二人三脚で開業準備を行う「開業プロデュース」が好評。成功サロンを多数輩出しています。

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