困ったときの広告戦略。大胆な集客施策と適正な資金計画で売上アップを実現する方法

サロン経営において利益を出すための鍵は、経費を抑制しつつ売上を増加させることです。しかし、売上が少ない状態で経費削減に注力するサロンが多く見受けられます。

経費削減が効果的なのは、既に売上が安定し、成長が頭打ちになっている場合のみです。これは、既に充分な集客があり、空席が少なかったり、スタッフが確保できなかったりで、さらなる売上増加が難しい状況のサロンに該当します。

一方、売上自体が少ないサロンは別のアプローチが必要です。まだ伸びしろがあるにも関わらず、広告費を削減するのは賢明ではありません。

売上が少ないサロンの新規客獲得

売上が低いサロンは新規客を増やすことが重要です。

新規客の獲得には、リピーターを増やすよりも高いコストがかかります。新規客を獲得するには、まずサロンの存在を知らせる必要があります。

当然ですが、100人に知らせても100人全員が来店するわけではありません。かといって、100人にしか周知しなかったら、100人以上が来店することもあり得ない。

サロンを知っている人を増やさない限り、来店に結びつくことはないのです。

広告費を削減し、集客施策を減らすことは、新規客の減少を招くだけです。

参考記事

『サロン繁盛のために！コスト削減よりも売上UPを優先させるべき理由』

『目指せ目標達成！成果を出すための集客施策の考え方』

新規獲得のためには行動量が肝

売上が少ない時期は、どんな手段を使っても、集客施策の行動量を増やす必要があります。

例えば、以前チラシを1000部まいて10人ほどの新規客しか来なかったとしましょう。売上が厳しい場合には、あえて2000部撒いてみましょう。20人が来る可能性があります。

あるいは、1000部にかけた広告費を、今度はネット集客に使ってみるというのも重要です。そしてできるだけ継続しましょう。

例えば、ホットペッパービューティーの掲載では新規客が毎月10人しか来ないとしましょう。その場合、プランアップをしてみましょう。

あるいはホットペッパービューティーの利用者ではなく、楽天ビューティーのように他のポータルサイトへの掲載を増やしてみましょう。

認知を増やすために行動量を増やすことが重要になってくるのです。

参考記事：

『広告は投資！美容サロンの広告効果測定キホンのキ』

赤字でも倒産しないための資金計画

集客施策には即効性がないことも多く、広告費を増やしてもすぐに効果が出るとは限りません。

「行きたいな」と思っている人の中にも、すぐに予約しない人もいます。その人は美容室に行ったばかりかもしれません。

そのため、赤字になる可能性もあります。

しかし赤字を極度に恐れるべきではありません。適切な資金計画があれば、赤字は倒産に直結しません。

逆に、資金計画をしっかり立て、キャッシュフローを管理することで集客施策を適正に行えるのです。

赤字を我慢して集客施策を実行することで、徐々に回復していくことを待つ必要があります。

何度かコラムにも書いておりますが、キャッシュをどれだけもって開業できるかはサロンの成功に大きくかかわります。

どのくらい資金を広告費に充てられるか、どのくらいの売上を達成したら黒字化するか、などを細かくシミュレーションしながら投資する金額を決めていくのも極めて大切なのです。

参考記事：

『サロンのお金を意識するための資金繰りシミュレーション【前編】』

『サロンのお金を意識するための資金繰りシミュレーション【後編】』

無料でできる行動も増やす

費用がかからない施策も効果的です。

例えば、Google ビジネスプロフィールの活用、SNSへの投稿などがあります。また、来店客に対して次回予約の促進や口コミの依頼なども重要です。

「お客さまにそうした提案をすると嫌がられるかも」と思っているかもしれませんが、本当に嫌がられるかはやってみないとわかりません。

50人中50人に口コミを書いてもらうことは、どのサロンでも起こりません。

しかし、50人に書いてほしいなら30人に依頼しても達成できないのは明らかです。

まずは行動量を増やすことで、うまく行く方法も見つけることができます。

そうすれば最初は断られていた口コミも、増えていくことがあり得ます。

案内の質が上がっていくからです。

参考記事：

『お客さまとつながるSNS集客の特徴』

まとめ：集客施策は適切にかつ大胆に

売上が厳しい時は、広告費を増やし、集客および資金計画をしっかりと立てることが重要です。

無料でできる行動も積極的に取り入れましょう。サロンの成功は、積極的な行動と適切な計画から生まれます。

美容業界は競争が激しいため、何もせずに売上を伸ばすことは難しいです。この覚悟を持って開業してください。

ビューティガレージでは開業相談を行っております。集客に関するご相談や施策のアドバイスも行っておりますので、ぜひお問い合わせください。

●文／コンシェルジュ室：安斎